身近な絶景 2022年11月6日

川崎・水道無し公園には水道がない

グーグルマップを眺めていて「水道無し公園」という名前の公園を見つけた。

「水道がない」以外の特徴はなかったのだろうか。

これは行ってみなければなるまい。

1971年東京生まれ。デイリーポータルZウェブマスター。主にインターネットと世田谷区で活動。
編著書は「死ぬかと思った」(アスペクト)など。イカの沖漬けが世界一うまい食べものだと思ってる。(動画インタビュー)

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水道無し公園があるのは川崎市高津区蟹ケ谷という場所。溝の口駅からバスで20分、高台にあった。

水道無し公園、などの銘板はない
確かに水道がない
遊具はある

しかし意外な標識があることに気づいた。

防火水槽があるのだ

水道はないが水槽はある。水道がないというのはあくまで表面の話で、その下にはたっぷりと水があるのだ!

なのに地上には水道がないなんて名前になってるなんてしゃれてるじゃないか。水無月かよ

水道無し公園のまわりにも公園があり、そこには水道があった。水道無し公園というのはこの近所の子どもがそう呼んでいるだけかもしれない。(水道無し公園の名前があるのはグーグルマップだけで、他の地図や川崎市のサイトには名前のない緑地になっている)。

でも、地下には水がある。

行ったからこそ分かる絶景である。

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おまけ・1億円が見つかった竹やぶ

水道無し公園は、33年前の現金が落ちていた竹やぶを調べていたときに見つけた。

水道無し公園から近いのでついでにその竹やぶも見に行こう。

この右側が1億円が見つかった竹やぶ(当時のニュースや資料をもとに推測)

1989年4月、ここで焼鳥店の店主が現金1億円以上が入ったバッグを見つけるという事件があった。すごいのはやじ馬が竹やぶを探したらさらに9000万が見つかったことである。
参考:<あのころ>竹やぶから2億円 川崎市に謎の札束

欲張ったやじ馬なんて昔話だとバチがあたるのが定番なのにさらにもらえるってどういうことだ。平成はすごいぞ、そう思った記憶がある。(平成に改元した直後だった)

今はもう落ちてなかった。

今はわずか幅10mほどの竹やぶだが、当時の新聞記事の写真を見るともっと広い。しかし宅地開発されずにまだ竹やぶが残っていたことが意外である。

水道無し公園は高台にあり、高台から下る坂の途中に竹やぶはある(地図作成はカシミール3D)
坂の左側、現金が落ちていたほうは谷

谷に向かう斜面に竹が生えている。現金が邪魔になった人は谷に現金を捨てようとしたのかもしれない。

私有地でタケノコを採っていいのか、やじ馬も入っていいのか、現金が邪魔になる時代があったのか、30年でよのなかはずいぶん変わったけど憧れの竹やぶが見られて満足じゃよ。

 身近な絶景 

友達と歩いてるときに「ねえここの電柱珍しくない?」って見せるような、よく見るとおもしろい景色をとりあげます。あえて「絶景」と呼んでみました。

2022年のゴールデンウイークに集中的に集めて、そのあとは少しずつ追加しています。

 

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