身近な絶景 2023年3月4日

海老名のショッピングモールに七重の塔

3分の1スケールで再現されたモニュメントだった

答えはあっさりと見つかった。

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すぐ横で説明されていました。

かつてこの地には、聖武天皇の「国分寺建立の詔(みことのり)」をうけて、相模国分寺が建立されていたらしい。西暦741年のこと。

その国分寺の敷地内に七重の塔があり、高さは65mにもなったという。現代の建物だとだいたい20階くらい。でかい。

その巨大建造物を、約3分の1のスケールで再現したのがこのモニュメントなのだ。3分の1っていっても20メートルである。そこそこ本気を出さないと作れない大きさだろう。

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どうやら楽しく歩いて行けるところに相模国分寺の跡があるらしい。行ってみるしかない。
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歩いて10分強、坂を登っていくと住宅街が急に開けた。
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ここが「相模国分寺跡」である。そう書いてある。

この広大な敷地に、奈良の法隆寺と同じような配置で、七重の塔や講堂が建てられていたらしい。

でも今は建物としては何も残っておらず、この土地は歴史公園として整備され、家族連れが凧揚げをしていたりしていた。

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空が広い! 
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ここに七重の塔が建っていたらしい。確かにさっきのモニュメントより土台が大きい。
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ここで塔の土台となる「礎石」が発掘されており、現在は欠けた部分を補って復原されている。

この塔跡のまわりからは、屋根瓦や水煙(塔の上部の飾り)などの遺物も出土したとのこと。石敷や盛り土の様子から、2回の修理(もしくは建て替え)が行われたこともわかっている。1300年前のことなのに。

ひょっとして今から1300年経ったら、あのビナウォークのモニュメントも「七重の塔の遺跡」として発掘されるのだろうか。

そしたら、さらに3分の1スケールの七重の塔モニュメントが建ったりするのかもしれない。高さ7mくらい。見たい。でもそんなに長生きできない。困ったな。

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公園の注意書きに「むやみに地中をほらないで下さい」。まだまだ現役の遺跡なのだった。

(相模国分寺跡は木村さんも訪れて解説しているので、海老名と国分寺好きかたはどうぞ!)

 身近な絶景 

友達と歩いてるときに「ねえここの電柱珍しくない?」って見せるような、よく見るとおもしろい景色をとりあげます。あえて「絶景」と呼んでみました。

2022年のゴールデンウイークに集中的に集めて、そのあとは少しずつ追加しています。

 

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