すし酢はすし以外にも使える
ところで、すし酢には大きく分けて2つのタイプがある。自分で調合して作るものと、自分で調合せずともすし酢になっているものだ。
わたしは、自分ですし酢を作るのってなんてめんどくさいんだ……とかねてから思っていた。その程度でめんどくさいのだとしたら、この世のあらゆることが重労働すぎて耐えられないのでは、と思う人もいるかもしれない。だが、お酢に砂糖を溶かしていると、どうにかこの作業をはしょりたいという衝動が止まらなくなってしまうのだ。
幸いこの世界には、そんな人にとっての救世主が存在する。最初からすし酢として調合され、販売されている商品たちである。
すし酢と刺身、あとパックごはんを買ってくれば、あっというまに自家製の海鮮丼が作れてしまう。我々の日常は、そんな喜びにあふれた世界なのだ。
しかもすし酢はすし以外にも使える。名前に食べ物が入っているせいで誤解されがちだが、印象以上に汎用性が高い。
ごはん以外の炭水化物とも合わせられる。そう。ここで登場するのが、冒頭でお伝えしていたうどんである。
うどんのすし酢がけは、わたしが考える、うどんを最速で調理する方法のひとつである。
ちなみにうどんを最速で調理する方法には、このほかにも「めんつゆをそのままかける」をはじめ「白だしをかける」「塩とオリーブオイルをかける」「ポン酢をかける」「レモン汁をかける」「おでんの汁をかける」などのレパートリーがある。
個人的に好きなのは、大さじ1.5杯くらいだ。
皿の模様以外、彩りらしい彩りのない世界である。殺風景だと思われるかもしれない。だがこれがいいのだ。酸味、甘味、だしの味わいをふんわり感じながら、うどん本来ののどごしを存分に楽しめる。
ラー油と加えれば、異国っぽさも追加される
さいごに。ここからは応用編として、うどんのすし酢がけのアレンジメニューを紹介したい。
このメニューのすばらしいところは、さっぱり感があるところ。悪いところは、さっぱり感があるがゆえ、油を大量に摂取しているのを忘れがちになることだ。
うどんのつるつる感を楽しみながら、異国っぽさを味わいたい人はぜひとも試してみてほしい。
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