1000本の中から選ぶ自薦他薦記事
2019年12月1日から2020年11月30日までに公開した記事の中から、ライターおすすめの記事を選んでもらいました。1000本の記事を振り返るって大変ですよね。意外と大変な作業を編集部橋田から依頼したところ快く回答してくれました。
それでは、回答が届いた順番に紹介していきます。
自薦:台湾で知る魯肉飯の多様性
自分の記事は全部大好きなのですが、読み返して一番楽しそうだなと思ったのがこの記事ですかね。台湾の話は何本もデイリーの記事にしているのですが、記事にはまとまらないエトセトラが山のようにあるので(台北に夜中到着して、すぐに夜行バスで高雄に向かうとか)、旅日記的なものとして書いてみたいですね。
他薦:高尾山でカタツムリを探そう(べつやくれい)
自分が知らないジャンルの生き物探し、すごく楽しそう。毛の生えたカタツムリなんていうのがその辺の山にいるんですね。知ることで自然に対する解像度があがっていく様子が羨ましかったです。この記事を読んでから、外出する際はオオケマイマイをちょっと気にしながら歩いていますが、まだ見つかっていません。
自薦:今日はチャーハンの口になっている
今年も淡々とくだらない記事を書いておりました。途中からオリジナル記事は月1回になってしまったからそんな数はないんですけど、安藤さんが出てくるやつとか後半に多く書いてます。緊急事態宣言の前後はやっぱり元気がなくて、これはだんだん世の中が慣れてきてからのやつかと。一度チャーハンの口になったらチキンライスもチャーハンになる。孫にも伝えます。
他薦:わらじを履いて箱根の石畳を歩く(木村岳人)
木村さんのわらじ記事。わらじってそういうことなのか~と一緒に体験できるような内容で大変おもしろく読みました。知的なおもしろさとわずかなバカらしさと両方あるのがいいです。くだらない記事ではトルーの記事が多かった印象ですがこれがというものではなく全体を応援してます
自薦:文字化けでよく出てくる漢字の意味を調べて愛でる
何かに取り憑かれたようにひたすら文字化けについて調べ、そしてひたすら愛でました。 飽きっぽい性格で、一つの概念をこれだけ深掘りしたことは今までなかったのですが、 文字化けでよく見る漢字の意味や、文字化けのメカニズムなど、調べれば調べるほど満たされる知識欲。 そして深まる文字化けへの愛。最終的に、文字化けへの熱い想いをTシャツにしたりアクセサリーにしたり書道にしたりと ひねくれた手段で愛でまくり、表現することができました。
他薦:今40歳男性なんですがアイドルになれますか? (大北栄人)
大北さんが、DPZライターでありアイドル運営にも携わる大坪ケムタさんにインタビューする記事。
質問がいきなり「アイドルってどうやったらなれますかね?」なのがもう面白い。
奇抜な記事かと思いきや、中盤では現場目線のアイドル事情をしっかりと引き出しておりすごい。
それだけでおなかいっぱいなのに最後に大北さんが本当にアイドル(しげりん)になります。
その動画が最高すぎてその日6回見て毎回声出して笑いました。次の日も見ました。
自薦:防犯カラーボールを作った人に「どうやって犯人に当てるか」を聞く
コンビニなどに置いてあるカラーボールを開発・製造された企業に取材した記事。開発秘話の面白さもさることながら、火事は消すわ不審船にも投げるわ『ほこ×たて』には出るわ、しまいには北別府投手との親交まで話題が広がって、取材で話を聞くことの醍醐味を改めて味わった記事でした。
他薦:自分以外のベスト 翌日の格好で寝る (トルー)
面白い記事はめちゃくちゃあるので迷いに迷うのですが、ふと頭に浮かんだのはトルーさんがすごく狭い空間で寝起きする画でした。最近別の記事で引っ越されていたようなので(何もない新居でキャンプ)、広い空間で寝られていることを祈っています。
自薦:ダブルサイズベッドマットレスの解体は10日かかる。頑張れば5日
ダブルサイズベットの解体が本当に大変でした。 この経験から、購入時にゴミの分別方法を気にするようになり、生活の質が上がった気がします。 解体は大変でしたが、イラストを描くのが楽しかったです。 Twitterやコメントで、いろんな地域の粗大ゴミ捨て方情報が得られたのも良かったです。
他薦:ホースを型にゼリーをつくる(米田梅子)
タイトルを見ただけでワクワクしました。
しかし、うまくいかず試行錯誤しているところが「あるあるだよね…」と「頑張れ!」と応援しながら読みました。
冷蔵庫にホースを入れる画像がツボでした。冷蔵庫にホースを入れる日って人生で多分訪れないですよね。
自薦:いわて沼宮内 道の駅で売ってる物の生産者を訪ねる~新幹線の駅にひとり置き去り~
東北新幹線一の閑散駅、いわて沼宮内に置き去りにされる記事。何もなかったときに何を書けるかがライターの技量の見せどころ……!と思いながら張り切って行ったのですが、思いのほかいろいろあって楽しかったです。崖の上につながる朽ちかけた階段を上って後ろを振り返ったら「危険だから通るな」と書いてあった瞬間、一人でめちゃくちゃ笑いました。
他薦:バカをつかまえろ(コートジボワールの歩き方)(Satoru)
嵐のようにやってきてそのまま嵐のように休載に入ったSatoruさん。担当編集をさせてもらって公開前に原稿が読めるのを誇らしく思っていました。とにかく全記事よかったのですが、中でもこれが一番好きな記事。当地のめちゃくちゃぶりにまず驚き、「バカ」パートの疾走感、そしてラストに超人登場。発電所のようにエネルギーにあふれたSatoruさんの人柄をそのまま反映したような記事です。そして奇遇にもここでも後半「なにもない」がキーワードになっていて、シンクロニシティを感じました。
自薦:出没!入間チック天国
書き手として考えるデイリーポータルZ最大の魅力は、何よりもふざけて大丈夫、場合によってはウソを書いたって大丈夫な自由さにあると思います。そういう意味でこの記事は、のびのびと書けて楽しかった!
他薦:「もうおいしそー」と思ったら料理は途中でやめてもいい (トルー)
常識という枠にとらわれ、「玉ねぎを飴色になるまで炒めたもの」を「カレーの途中」としか見なしていなかった自分を恥じました。その発想力に今年度いちばん嫉妬した記事。
自薦:真っ黒すぎる塗料で脳がバグる
単に「塗料がめっちゃ黒い」というピンポイントで押し切った記事ですが、塗料の性能が高すぎたことで、想定してたよりもウケた気がします。おかげでラジオや雑誌からも「あの黒い塗料の話を聞かせてくれ」と依頼が来るなどの仕事につながったのは、個人的にもありがたかったです。ただ、エアブラシが塗料詰まりで故障してハンドピースを買い直したり…といった細かな出費もあったので、金銭的にはややプラスでとどまりました。
他薦:ボヘミアン・ラプソディのようにリモートワークしたい! (伊藤健史)
年末に届いた、コロナ禍の今年を象徴する記事。最終的な微妙な結果に至るまでの過剰な労力や、全員が“なんかフワッとしたもの”のためにがっちり結束して取り組む様子など、まさに「いいものを見せてもらいました」以外の言葉がありません。こまごまとしたリモート会議Tips的なものが含まれているようで、よく読んだら実はあまり役に立たない知識の集積なのもポイントだと思います。あと「マンマミーア、マンマミーア」と呟くトルーにもなにか賞をあげてください。
自薦:自慢をたのしく言いたいし聞きたい
いろんな仲間内でルールを決めて遊ぶやつをやってきましたが、盛り上がりという点では間違いなくこれが一番でした。他のひとのザラついた自慢もたくさん聞きたいです。
他薦:「スヌーピーの犬小屋」を作って上でゴロゴロしたい (トルー)
記事を見て「確かにやってみたかった!」と思い、自分にそんな願望があったのかと驚きました。
他薦:「うまいラーメンショップうまい」みたいに書きたい (べつやくれい)
かゆい蚊かゆい のところでもうだめでした。いろんな人に送りまくった記事です。
自薦:富士そばは街ごとに味が違うらしい
富士そば連載を一回にまとめたもの。書いていくうちにだんだん「あ、俺が書きたいものは富士そばじゃなかったのか」と気付かされる不思議な連載でした。こういう富士そばの楽しみ方もあるんだ、みたいな感じで富士そばを楽しんでもらえればと。こういう、チェーン店を変な見方で見るシリーズは今後もやっていきたいと思います。答え合わせとして行った富士そばインタビューの記事も面白いので、ぜひご覧ください。
他薦:自動販売機のホットスナックを食べるためだけにホテルに泊まる(林雄司)
旅の、あのなんとも言えない感じが言い表されていて、旅ってこういうものだったよなあ!?って思う記事でした。特にリード文の
窓の外にはひとけのない大通り。誰もいないのに信号が変わり、たまにうるさいバイクが通る。テレビの天気予報からは「浜通り」「胆振」「県北」など馴染みのない地域名が聞こえる。
には文学さえ感じます。コロナ関連で遠出できなくても、「旅なるもの」はできるんだなあ、と改めて思いました。
自薦:目に映るものの名前をできる限り知りたい
なんでもない景色もみんなで見れば面白いはずだという確信があったのですが、実際にやってみると想像以上にわくわくしました。いろんな分野の専門家が次々に教えてくれて、景色がいままで知らなかったことで埋め尽くされる感じ。街は専門家の仕事の集まりなんだなーということと、自分が知っていることはほとんどないなーということを感じました。
つぎはまた別のなんでもない景色でやってみたいです。郊外の風景とか、海や山の風景とか。
他薦:存在しないことになっている水上スラムに行く(Satoru)
Satoruさんの文章は格調高いですよね!「理想から無辺際の隔たり」とか「陥没と隆起のはてない路上」とかの格式高い言葉づかいにまずドキドキします。
知らない危険ぽい場所を進むんだけど、でも周到に準備されてることも伝わってきて、不安と信頼が入り混じる感じもいいです。目の前の具体的な景色の話が続いたあと、視野をぶわっと広げて民族の歴史に触れる、しかもそれが冒頭の景色とそのまま繋がっている。やられます。
デイリーの記事を読んでいると、いまぼくこれ相当すごいものを読んでいるぞと途中で気づいてくることがありますが、Satoru
さんの記事はとくにそれが多いです。泣きながら次回を待ちたいと思います。
自薦:スイカ割りは、VRで余計な映像を見せられるとすごい混乱する
たくさんの賢い大人たちの力や大きな体育館を借りてスイカ割りをする、というわりと壮大で愉快な体験ができました。
VR上で見えるスイカを無視して見えない本当のスイカを叩く、あの今まで経験したことのない違和感がとても楽しかった思い出深い記事です。
他薦:「高輪ゲートウェイ」を路線図にどうやって入れたのか(井上マサキ)
「高輪ゲートウェイ駅ができる」というニュースを聞いた瞬間から井上さんの記事を心待ちにしていました。各駅の苦悩や計画性が見えておもしろかった上、とにかく公開までのスピード感に興奮した記憶があります。駅の開業が3/14で記事公開が3/16みたいです、すごい。
他薦:ボヘミアン・ラプソディのようにリモートワークしたい!(伊藤健史)
2020年はリモートをいかに楽しむかという記事が多く集まった年になり名作も多かったのですが、その集大成とも言える記事だと思います。伊藤さんのクイーンに対するリスペクトが変に開花してしまって記事中何度も笑いました。7、8回はサビのある曲を聴いた気分です。最終的にタイトルの「リモートワーク」は一瞬もしていないことも含めて最高でした。
自薦:大きい会場でプレゼンするかっこよさを味わいたい
「かっこよさだけを体験する」というのはデイリーでも定番のアプローチではあると思うのですが、みんなやってみたいだろうことが実現出来て良かったです。
グリーンバックとして作った布が部屋に置いたままになっている以外は最高の記事でした。
他薦:リモートでかくれんぼはできるのか(與座ひかる)
世の中がリモートじゃーとなり始めてすぐにこの企画が出てくるのがすごいし、友人たちのアイデアもめちゃくちゃ面白かったです。世の中の息が詰まり始めたときにこの記事を見て、やってみたい!となった人もきっと多いはず。
自薦:生理用ナプキンの夜用のパッケージがかっこいい
めちゃめちゃに筆が乗りまして、書いていて強烈に楽しかった回。やっぱりデイリーポータルZで記事を書くのは最高だなと思いました。全文章入魂しています。
かっこいいものを見るとすぐ新幹線に思いをはせてしまうんですが、そのたぎりを全開にさせたのにも思い入れが宿ってます。
>今年7月1日。東海道新幹線がN700S系の営業運転を開始したその日のニュース番組は熱かった。
からの文章には今年もっとも気合を入れました。
他薦:びっくりドンキーのメインディッシュは水 (月餅)
今年の新人賞の最優秀賞作品です。もともとは月餅さんの個人ブログに掲載された記事ですが、受賞作としてDPZにも掲載されたためこの記事を選びました。
いま改めて読んでもすごい迫力と気概を感じます。新人賞への投稿作としての緊張感にあふれとぎすまされてます。よくDPZは大人が本気でばかをやる、みたいに言われますがその「本気」って本来これくらい満たされていて言っていいことだよなと、水に対してここまで真顔になっての本気だと思わされました。
前半でいきなり大サビが出るのがむちゃくちゃかっこいいです。
>ひょっとしてびっくりドンキーの真のメインディッシュは水ではないのか。こうしてついにわたしと友人は真実に辿り着いたのだ。
自薦:「キジバト笛」を作ってハト本人と共演したい
地味、誠に地味ですが、モノとしての満足度と、長年温めてた企画ということでこちらを推します。
本当に、あのキジバトの「ポーポッポポー」を頼りに辺りを探すと大抵すんごい高いところに一羽佇んでいる、その飄々とした様がおかしくて愛おしくて作りました。しかし笛作りは難しかったです。次は音階をバッチリ決めたい。
他薦:貝殻集めて30年!貝殻集めの達人に趣味を続けるコツを聞きました (安藤昌教)
とにかく貝殻爺さんが可憐で。そして生き方や暮らし方、学びの原点、研究の真髄とか、楽しい中にもたくさん詰まった記事だったなぁと。それを程良い力加減で、笑いも散りばめつつ書き上げた安藤さんの筆力にも唸らせられました。もしかして人によっては人生変わるくらいの記事ですよね。
自薦:ペットボトルの水滴を拭く時は手術着がオススメ
暑い夏に駅のホームで、水滴のついたペットボトルをTシャツで拭いた時に思いつきました。なんて素晴らしいアイデアなんだ、忘れないようにメモらなきゃ、メモを人に見られたらこのアイデアを盗まれる! 用心せねば! というほど興奮した企画でしたし、撮影もすごい、すごいぞ、と思ったんですが、世間は全然そんなことなかったですね! ただ原稿を描きおわた瞬間、世界が鮮やかに見えました。掲載後は濁りましたが!
他薦:トラウトはサーモンを超えているか (伊藤健史)
川魚なのに、海に行くというところにロマンを感じます。ヤマメがサクラマスになり川に戻ってくる。あんなに小さかったヤマメが大きくなって、川に残ったヤマメもよりもはるかに大きくなって戻ってくる。ロマンです。そのロマンがなんなのか、というのを示してくれた記事だと思いました。そして、こんなにもロマンに種類があるということも。素晴らしい記事です!
自薦:廃バスの扉をあけると、そこは公民館だった
どの記事も渾身の力を込めてますが、特に念願のDPZ掲載記事第一弾ということで推させてください。これは首を突っ込んでいいものか、という少しヒリっとした感情から、住民の皆さんの町への愛着を知ってほっこりするという感情のグラデーションを経験し、ライブ感あったなぁと思う記事でした。いつかあのバス公民館で酒を飲みたいです。
他薦:今40歳男性なんですがアイドルになれますか? (大北栄人)
とてもカオスなのですが、アイドルカルチャーについて聞いた後だと不思議とすんなり入ってくるというこれまたカオス、動画をすべて見終わった後の「しげりん……」の余韻、読後すべてにおいて漂うカオス。こんなに整然としたカオスがあるのか、となんだかキツネにつままれたような気持ちになりました。すごい記事です。
自薦:泣きたくなったらビデオを消せばいい 〜リモートでクビになった話
私にとって今年最大の事件だったので、このように世に残すことができて感無量です。写真でドキュメントできるような出来事でもなかったので、絵は便利だなとつくづく思いました。こんなにセンセーショナルな解雇を味わう事はこれからは多分ないと思いますが、できればもうクビにはなりたくないです。
他薦:自慢をたのしく言いたいし聞きたい (與座ひかる)
皆楽しそうに自慢を言い合っているのを見ているとこちらも気持ちが良くて、爽快感がある記事でした!たのしく自慢をする会、開きたいです。あと、もっと素直な大人になりたいです。
自薦:ジャケ買いの楽しさをもう一度
久しぶりにジャケ買いできて懐かしかったことも、このときに買ったレコードがふたつともよかったこともどちらも楽しく、困ったことがひとつもない記事でした。WhispstrikerはそのあとTシャツまで買いました。
他薦:彼はスパゲティなら無限に食べられる~東急沿線さんぽ (北向ハナウタ)
なんていい江ノ島観察日記なんだろうと思って読みました。またこのコンビでどこか行ってほしい。
自薦:ダンボールハウスを秀和レジデンスにする
こんな企画なんですが、これ数年温めてきた企画なんです。長年温めると、だんだん企画が義務のようになってきます。「ダンボールハウスを秀和にする」という人生のタスクがこれで叶いました。次は「会社の廊下でボウリングをする」です。
他薦:看板は人生のハイライト~あの「きぬた歯科」にインタビューしてきた(谷頭和樹)
稼いだお金を全部看板につぎ込む。人生のハイライトを作っている。でも看板は儚い。あの目立つ看板の影にそんな刹那な世界観が隠されていたことに驚きました。キャッチーで仄暗く、でも笑える。いろんな味が混ざったトムヤムクンのような記事だと思います。
自薦:東京五輪のマラソンコースを歩いて見つけよう「札幌なりの雷門」を
撮影のためだけに、特に意味もなく冬の札幌を42.195キロ歩いた「がんばりポイント」がベストな記事です。一緒に見どころを探して歩いてくれて、どこで観戦するのがベストかなぁなんて相談していた友人が四国地方の大学に電撃転籍となり、マラソンが見られない事態に。しかもそのマラソンが開催されるかもよくわからないという壮大なオチがつきました。
他薦:「食べられるチョーク」を食べる(安藤昌教)
タイトルの通り、安藤さんたちがチョークを食べるという,かなり純度の高い記事です。「食べられるのではないか」という期待と「やっぱりチョークだ」という裏切りのスピード感が突き抜けていて圧倒的です。結局チョークはチョークであるということが揺るがない結末を知った上でもう一度最初から読むと味わい深いです。かなり哲学的な記事でした。
自薦:名画ぜんぶあります!徳島の大塚国際美術館で息をのむ
徳島の大塚国際美術館、じつは別の取材のついでにふらっと寄っただけなんですが、今までで行った美術館の中でいちばん良かったんです(ルーブル美術館よりもいい!)。コロナ対策で閉館していたのが最近また再開したようなので、どうにかしてまた行きたいです。
他薦:標高4000メートルはバナナを食べるのに適していない (地主恵亮)
そうそう海外旅行ってこうだよな、と思い出させてくれた記事でした。だいたいのことが予定通りにいかないんですよね。でもそれがいい。すごい遠くの方で地主くんがあきらめて引き返してくる写真があってたまらないです。
自薦:時代が違えば好物も違う?ピカピカの90歳祖母をインタビュー
90歳になった祖母をインタビューする記事。
身近な人に改めて個人的な話を聞くのは照れ臭く感じましたが、知らない昔話や衝撃的な事実がぽんぽん飛び出しておもしろかったです。
この記事を書いたあと祖母に熊肉をプレゼントしました。ネットで熊が買えるって便利。
他薦:書いてみよう!ファンレター入門(ぬっきぃ)
久々にファンレターを書きたくなりました。書く側ともらう側、両方の気持ちが書かれているので、この記事を読みながら書けば
冷静に愛を伝えられそうです。同じく推しに貢ぎたいタイプなので、差し入れに商品券を同封するというのが目からウロコの素晴らしいアイデアだと思いました。どうせなら絶対喜んでもらえるものをプレゼントしたいですからね。かさばらないし持ち運びも楽!
自薦:Amazonでカメラを買ったらペンが届いた話
今年あった事件といえばこれです。結果的に返金されたのでいいのですが、その途中はドキドキでした。その後日談というわけではないのですが先日カメラを壊しまして、修理代が8万円でした…。今年はカメラ運がない!
他薦:ポケベル打ちでTwitterしたい (斎藤公輔)
発明、と言ってもいいようなとても凝った工作でした。ノスタルジックでありながら最近のテクノロジーが詰まっており、新品なのに汚し加工がしてあるなどこだわりが随所に見られました。すなおにすごいな~と思ってしまいました。
自薦:今こそ知りたい!ルイ15世
コロナ禍がなかったらやらなかったであろう企画の筆頭という事で推させていただきます。検察法改正からルイ15世の生涯という時代を超えた社会的な題材とはじめての洋菓子作りという私の物語がよくわからない形で交錯して、謎のパッションでひたひたに満たされたコンテンツになりました。資料とか読んでからだーっと書きました、だーっと。
他薦:わたしにはファッショニスタのお姑さんがいる(山本千尋)
おしゃれ上手の姑さん(なつえさん)の半端ないこだわりアイテム紹介を通じて、彼女の人となりや人生まで、個人の物語が克明に描かれていく展開が読み応えしかなくて最高でした。ラストの「服がない人生は、ほぼ死よ」この言葉を聞いて、記録したという、これだけでもうこの記事はベストに値するのではないでしょうか。「めちゃコミックスの電子広告のような気持ち」みたいな地味に読み手を殺しにくる比喩も好きです。
自薦:東海林さだお「丸かじりシリーズ」の味わい方
世間から求められてはいないけど、いつか誰かがやらねばならぬこと。それをやってやったぜという達成感がありました。今年一番たのしく書かせていただいた記事でした。
他薦:バカをつかまえろ(コートジボワールの歩き方)(Satoru)
切れ味するどい短文と、ほかほか匂い立つ写真。スクロールするごとに容赦なく流れてくる生々しさに引き込まれます。なんて魅力的な冒険譚なのでしょう。
自薦:うちの近所に謎の楕円が!?100年前の地図でみつけた謎に迫る
我々の足下にはいろんなものが埋まっている。それらを掘り起こすことの面白さに気づいてしまいました。物理的には自宅からさして離れていないのに、「遠くまで来たなあ」という感慨の残る記事でした。
他薦:どの国からも承認されていない国家「アジャリア」に行く(Satoru)
事象独立国家とかいう遠い世界のことなのに、住んでいる人の暮らしはいたって普通でそこのギャップが面白いです。筆者の頭に「これで国と言えるのか?」という疑問が終始ついて回るのもおかしいです。狐に化かされてるみたいで。
今読み返すと、最後に
「うちに籠って自分と似たような人とばかり交流していると憎しみが増幅されていく。それが嫌で旅をしている」
と言っている人が出てきてドキッとします。
自薦:80デニールのタイツを3枚履く
着圧スパッツが高くて何個も買えない。タイツを3枚履くと同じくらい圧がかかったように感じるよ、という記事です。記事にも書きましたが、着圧スパッツはそこまで圧かけなくても良くない?と思うくらい、きつくて笑います。
他薦:激落ちくんをタイヤにしたミニ四駆で汚れは落とせるか(爲房新太朗)
お掃除ロボットがゆっくり掃除するのでミニ四駆でもっと早く掃除できたらいいな、という希望をこめた記事です。クイックルワイパーとミニ四駆は、当初期待していたとおりの「早さ」が解決しました。激落ちくんとミニ四駆は何度か走らせてやっと消える精度で完成してました。そのギャップがおもしろかったです。
ライターのみんなにも好みがある
ライター自ら選んだ記事は、訪問者数やSNSの数値が多い、いわゆる人気ランキングとは違う記事が多くて驚きました。バズった記事と本人が推す記事が違うところがいいですね。もちろん人気だった記事を選んでくれたライターもいましたよ。
あと、他のライターの推し記事を互いに選んでる人がいて、カップリングゲームだったら相思相愛だなと、妄想しました。
「ばかばかしい記事100連発」で、ウェブマスターの林がふえるわかめで家を崩壊させてたので、タイツ3枚履いて喜んでる場合じゃないなと反省た次第です。