以上、独断と偏見にまみれた入間市BEST20、いかがだったでしょうか?
入間にはまだまだ素晴らしいお店やスポットがあふれている予感がしますし、今回あげた好きなお店には今後も通いたいと思っています。
というわけで、「出没!入間チック天国」第2回をお楽しみに~!
おまっとさんでした。地域密着都市型バラエティ「出没!入間(いるま)チック天国」。私が入間の街の宣伝部長、パリッコです。
埼玉県、入間市周辺の情報のみをご紹介するというこの企画。今回もさっそく、ランキング形式で入間の魅力に迫っていきましょう。もちろん、次回も、その次も、ランキング形式で入間の魅力に迫っていきます! もし続編があるとすればですが……。
あらためて、企画意図をご説明します。
え~とですね、昨年末から年始にかけて、仕事の都合で、西武池袋線の「入間市」という駅に頻繁に通っていたんですよ。入間市駅は、埼玉県入間市にあり、池袋駅から西へ下ること22駅。所要時間は最速で40分程度。同じ沿線に住んでいながら、あまり用事がないので、ほとんど訪れたことのない街でした。
で、先述の仕事の内容というのが、ざっくりといえば、某雑誌の命を受け「入間市で良い酒場を探す」というもの。そのためにくりかえし入間市に足を運んだんですが、最初は正直、なんもなさそうだな~と思っていたらとんでもない! 通えば通うほどに新しい発見があり、大好きな店が増えてゆく、最高に魅力的な街だったんです!
そこで今回は、そんな入間の魅力を、某番組のスタイルにあやかり、BEST20のランキング形式でお送りしてみようというわけ。
とはいえ、内容は完全に僕の主観ですから、「三井アウトレットパーク入間」みたいな、通常ならば絶対に外しては語れないスポットは出てきません。そもそも行ったことないし。あくまで、街を散策していて僕の心の琴線に触れたお店や景色を勝手に紹介するだけ。また、便宜上BEST20からBEST1に向かって紹介していきますが、その順位にも何の意味もありません。完全に気分。ていうか、みんな優勝!
そんな感じでも大丈夫だよ。ひまつぶしに読んでやってもいいよ。っていう方のみ、これから始まる「出没!入間チック天国」を、どうぞお楽しみください~。
駅にもいきなり見所があります。それがこちらのマックの看板!
駅前の一等地でお得な駐車場を見つけました。
僕だったら1万円とか、もしかしたら100万円とか書いてしまいかねないのに、罰金までリーズナブルなところにオーナーの心優しさがにじみでていますね。
街を散策していると、こんなお店を見つけました。
黄色い外観が目を引く、いかにも大衆的で良さそうなラーメン屋さんですよね。
このお店、近づいてよく見てみると……
隣接した2軒の建物かと思ったら、ペンキの色わけで店舗部分と民家部分を分けています。美しい!
明治33年創業。明治42年に建設された貴重な建物がそのままの形で保存されています。地域のイベントなどに利用されたり、特別公開日などもあるそうですが、この日は残念ながら閉館日。とはいえ窓から中を除いてみると、
そして、僕がさらに感動したものが裏庭に。
整然と積み重なってる感じが気持ちいい~。
お気づきの方は多いと思いますが、「入間」と「人間」は大変似ています。なので、一瞬「人間」に空目してギョッとしてしまうような看板に出会うことも多々。
自分の名前の前に「人間」いらなくない!? ……あ、入間か。
入間駅から徒歩15分ほどで、雄大な「入間川」の流れにたどりつきますが、入間駅のすぐ近くにも「霞川」という小さな川が流れています。この川沿いを散策するのも、のんびりしていて良い。
この写真、拡大してよ~く見てみると、
なんておちゃめなんだ入間。
ちなみに、はるか昔にたった一度だけ入間を訪れたことがあったのを思いだし、フォルダを検索してみたところ、今から約14年前、2006年8月の写真が発掘されました。すると、上の風景の左手前の更地あたりに、
駅から5分ほど歩いた場所にあるデパート。
大都市の一等地などにあるデパートとは一味違う、ちょっといなたい雰囲気が存分に楽しめます。
が、見晴らしが良くてのんびりでき、
も間近で鑑賞できるのでおすすめです。
さて、その丸広百貨店のレストランフロアで、ちょっと我が目を疑ってしまうお店に出会いました。というのもですね、
と近づいてみると、
思い切ったな!
もちろん、興味あるので軽く一杯ひっかけに寄ってみましたよ。
業者のサンプル!?
ファミリーレストラン飲み。なんていうか、主人公が自由に動き回れる箱庭系ゲームの風景の一部としての登場人物になれたかのような、不思議な体験でした。
店主さんに「料理や店内の写真を撮ってもいいですか?」と伺うと「大丈夫だけど、うちは写真を撮ってもらうような大した店じゃないけどね~(笑)」と、ノリが完全にそこらへんの大衆酒場なのも好感度高かった。
散策中、
に出会いました。イベントごとなどに使われるのでしょうか? ステージで猛獣ショーが行われても大丈夫そうな堅牢な鉄柵が、なかなか見ごたえありですね。
あと、この周囲に3つほどある、
が、ひとりになりたいときにちょうどいい感じで気に入りました。
先ほども触れた、駅から15分ほど歩くとたどりつく「入間川」。その上に架かる「豊水橋」にあるベンチが、素晴らしいシチュエーション。
で、そのベンチから眺める入間川が、
頭を空っぽにしたいときに最適のスポットです。
せっかくなので河川敷に降りて探検してみると、
そこを経由して、広々とした中洲に足をふみいれることができました。
ここ、相当めんどくさいルートを通らないと来られないため、ピクニックやチェアリングの穴場だな~。こんど来よ。なんて思っていたら、
釣り竿を持っているわけではなかったし、チェアリングか夕日の撮影か、とにかく粋な方もいるもんですね。
お次は、
を発見。スポットライトを浴びる店主の似顔絵(?)から予想するに、店名は「昔ながらの弁当屋『頑固亭』」みたいな感じかなと思い、近づいてみると……
いや、イメージ違いすぎない!?
入間市駅南口駅目の前で、
店名が「おでん野球」で「巨人軍OBの店」? で、「午後3時」からやってて、「七輪焼肉」? こんなの気にならないわけないでしょう。と、近づいてみると、さらなる謎が。
「←←入口」の矢印がどう見ても、ビルの裏手を指しています。
どういうことなんだ? 念のためそちらに向かってみると……
しかもぜんぜん高くもないし、一体なんなんだろうかこの店は……。
一応ご主人に身分を明かし、取材で入間を回らせてもらっていることをご説明したんですが、「別に載せるぶんにはかまわないけど、オレはそういう取材とかはいいよ~」という感じだったので、今後も通って少しずつお店の謎を解き明かしていきたいと思います。
入間川とは反対側に駅から15分ほど歩いた国道沿いに、気になるお店を発見。
もちろん突入してみると、
優しくも個性的なキャラクターで、上の写真に写っている、クルクル回転するボトル棚をはじめ、なんでも手作りしてしまう器用な方でもあり。
さらにすごいのがお店の前にある離れの別館。
マスター、こんどこのスペースで宴会しに行きます!
国道を挟んで「奥ちゃん」の向かい側あたり一体は、元米軍住居地域跡地だったエリアをリノベーションし、アメリカンな雰囲気の住宅や店舗が立ち並ぶ「ジョンソンタウン」という名所になっています。
偶然ものすごく深い霧が立ち込めていた夜に近くを通ったので、ちょっと散歩してみたのですが、その景色がすごかった。
たまにSNSなんかで「霧が立ちこめる街の写真が完全に『サイレントヒル』の世界!」みたいな写真のまとめ記事を目にしたりしますが、まさにそんな雰囲気。
ジョンソンタウンを訪れるならば、一押しは「霧の夜」!
ある夜、こんなものを発見しました。
都市部から急速に数を減らしつつある屋台が、繁華街の中にいきなりあらわれる。一体どれだけのネタを抱えてるんだ、入間。
が、この日は残念ながら営業していないようだったので、後日出直してみると……
ここがまたね、本気ですごかったんですよ。
ボイルされた豚の謎の部位「くだ」に、カラシ醤油をつけながら食べるんですが、脂っぽい部分はとろりと甘味たっぷり、くだ部分はハードな軟骨といった感じで、めちゃくちゃ良いつまみになります。ただし、過剰なサービス精神からどんぶりいっぱいに出てくるので、数人でのシェアがおすすめ。ひとりだとこれだけで満腹になっちゃうし、あごが疲れる。
頼んだのはシンプルに「醤油ラーメン」なのですが、コク深く、そしてけっこうこってりオイリーな感じで、ま~とんでもなくうまい!
しかもまだ15時すぎだというのに常連さんたちが普通に酒飲んでマスターと盛り上がってるし、
最高すぎる……。
ジョンソンタウンにも近い、かつて入間基地の第一ゲートがあったという場所の付近。現在は何もない国道の横道なんですが、そういった歴史のある場所がらか、駅からも離れたこの場所に、ぽつんと1本の飲み屋街があらわれます。
この雰囲気、たまんね~! 入間でいちばん通ったスポット。
この飲み屋街の中でも、最も正統派と思われる名店が、鳥料理の「鳩家」。創業から50年以上の歴史を誇る老舗で、
しみじみと飲める小さな居酒屋。現在は2代目と3代目のおふたりで営業されており、2代目が「国産鶏にこだわって、昔ながらの焼き方で焼くだけですよ」と語る焼鳥は、
がまた、シンプルなのに味わい深くてたまらないんだよな~……。
あのですね、はっきり言って、ここ最近の僕がいちばんハマってる酒場が、ここ「範(てほん)」です。鳩家と同じ横丁にあり、福島県出身の真理子ママとそのご主人の強烈すぎるキャラクターが最高のお店。
さらにすごいのが、
しかもですね、驚くべきことにこのお通し、「1皿100円」じゃなくて、「何皿出てきても100円」なんですよね。もちろんすべて手づくりで、野菜類もすべて真理子ママが自身の畑で栽培されているものだそう。これが、何を食べてもしみじみとうまく、体が喜ぶ味。
ちなみに酒類は1杯350円均一なので、はじめてひとりで入ってみて、生ビールとウーロンハイ、それからお通しをたらふくいただき、お会計をお願いして、「800円!」と言われたときは、心底意味がわかりませんでした。
「うちはまずお通しをたっぷり出すがら、それで足んなかったらなんか頼め」
「足りなかったらまだまだ出すから」
「こっちが勝手に出したものはぜんぶ100円の範囲内だから」
と、名言連発のママ。どうしても気になって、
「こんなにお通し出しちゃって、他のメニュー頼む人っているんですか?」
と聞くと、
「ほとんどいねぇ!」
だそうで、マジでどういうことなんだ!
この店の常連さんも入り乱れて盛り上がるときの多幸感は、ちょっと言葉では説明できないので、もしも気になる方は実際に訪れてみてください。入間市駅から徒歩15分というすごい場所ですが。
1位はこんな感じでまとめておきましょう。本家でもこのまとめ、昔よくありませんでした? まぁ、実際入間の人々の心の温かさと懐の深さは底知れないですし。
以上、独断と偏見にまみれた入間市BEST20、いかがだったでしょうか?
入間にはまだまだ素晴らしいお店やスポットがあふれている予感がしますし、今回あげた好きなお店には今後も通いたいと思っています。
というわけで、「出没!入間チック天国」第2回をお楽しみに~!
▽デイリーポータルZトップへ | ||
▲デイリーポータルZトップへ | バックナンバーいちらんへ |