食パンの全面にジャムを塗る

食パンを3次元へ解放する

そういうわけで、パンを焼いた。

私は8枚切り派なので、4枚切り派の方にくらべると日々いっそう2D的に食パンを食べていると言っていいだろう。

表面にジャムを塗る。普段ならここで食べる。2Dだ。

が、今日はおまえは立体なんだよ。だから側面にもジャムを塗るんだよ。

側面の耳の部分、つるつるしていてジャムが塗りにくい。

側面の4面を塗った。なるほど、どうなるかというと、持てない。

竹串を刺した。民芸品を塗るときにこうするのをテレビの季節のニュースやなんかで見たことがある。

コントロールが難しくなかなか塗りすすめられないし、あたりがかなりべたべたする。

平面を塗るのと立体を塗るのではかなりスキルに違いがあるのだ。

立体の塗装というと、前述の民芸品だったりフィギュアだったり凄腕の職人の世界という感はある。

塗れたが重さで竹串が持たなかったので結局皿に置いた。

2Dに戻ったようだが、裏面のジャムの存在を知っているので私には立体感がある。

ステーキ的

持てないのでフォークとナイフでいただこう。

甘い。すっごく甘い。食パンの甘さではないこれは。お菓子だ。もっと良いジャムにすればよかった。

そして意外にも「持てない」「ナイフとフォークで切る」という点でステーキ的だなという印象があった。

食べ終わった皿にジャムが残るのも、もったいないようでステーキもソースが残ることを思うと同じだ。

食パンの全面にジャムを塗ると、立体としての実感がわき、食べる行為がステーキに似たという報告でした。