のつもりでしたが、本が売れないのでなんでもいいから買った雑貨を紹介するコーナーになりました。
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シャーロックホームズを書いたコナンドイルが亡くなったあと、その息子の作った財団がはじめて公式に認めた作品らしいです。なので正式にホームズ小説の新作として紹介されていました。
子どもの頃にバリバリ影響を受けて襟を立てて探偵ごっこなどしていた僕としては、シャーロックホームズといえばスカッと読める短編のイメージだったんですが、この本はキャラクターのイメージを保ちながらも、じっとりとした本格的なミステリーになっていました。わけあって今まで公表できていなかった事件である、という建付けもセクシーです。さすがアンソニーホロビッツ。
もうひとつ「モリアーティ」という話もあるので(モリアーティと聞いてぞくぞくした人は友だちです)あわせてどうぞ。
(2023/12/17 安藤昌教)
敗戦直後のドイツの話です。ドイツは戦争に負けて連合国によって分割されるんですが、日本はどうして分割されなかったんですかね?(それって歴史で習いましたっけ?記憶にない)
そんな背景はさておき、さておかないな、物語上重要な要素ではあるんですが、そんな戦争に負けてボロボロになった国を舞台にひとつの殺人事件が起きます。何十万人も亡くなっている戦争よりも、身近なひとつの事件にこそリアリティを感じてしまうのは不思議な話だなと。
エピローグでぜんぶ明かされて物語的にはスッキリするんですが、今思えばエピローグを読まずにおいてもよかったなと。好みの問題ですが。
作家の深緑野分さんは神奈川の厚木出身ということで勝手に親近感をおぼえていました。いきものがかりと同級生だそうです。
(2023/12/17 安藤昌教)
よく言われるミステリー小説のジャンルに「本格」というのがあって、僕はこれに本格中華みたいなイメージを持っていたんです。クックドゥとか、本格で美味しいですよね。
シャーロックホームズとか金田一とかアガサクリスティとかに代表される、おもしろ推理小説を子どもの頃にずっと読んでいたので、ミステリーといえば謎解きの気持ちよさだとばかり思っていました。
ところが島田荘司のこの「奇想、天を動かす」で完全にひっくりかえりました。謎は解けば終わりというものではないんです。なるほど、本格ミステリー、たしかに本格だなと。
いいから読んでください。奇想、天を動かす、というよくわからんタイトルが最後の最後で完全に腑に落ちます。
(2023/12/17 安藤昌教)
イギリス留学中の夏目漱石がシャーロックホームズと一緒にミイラ事件を解決するという最高の話。本題のミイラ事件が解決した後の展開が最高にクールなので楽しみにしていてください。なるほどそう来たか!と最後の最後に鳥肌が立ちます。
島田荘司さんのミステリーはどれから読んでもはずれなく面白いので、見つけたら安心して買っていいと思います。僕はこのミイラの他に「奇想、天を動かす」という作品が好きです。
(2023/10/05 安藤昌教)
犯人らしきおっさんが冒頭から捕まっていて、ほぼ取調室でのやりとり中心に話が進みます。
取り調べにあたる刑事さんのクセが強すぎるのと、犯人のおっさんがとにかくキモいのとで、どちらを応援したらいいのか途中からわからなくなりました。
(2023/09/04 安藤昌教)
カンボジアの内戦の歴史をベースにした悲惨な物語なんですが、登場人物がおもしろすぎて悲しさがありません。むしろ読みながら何度も笑ってしまいました。下巻もそのまま行くのかなと思いきや、急にSF小説になります。
人はどう生きるか。自己啓発本とか何冊読んでも同じなので、こっち読んだ方がいいです。久しぶりにとんでもないものを読んでしまったなと思っています。
(2023/08/03 安藤昌教)
途中から一気読みしてしまうのがもったいなくて、寝る前にまいにち楽しみにしながら一章ずつ読んでいました。
往年の大女優が自分の日常に降り立ちます。そして時間を超えて好きになってしまう。似たような体験をしたわけでもないのに、自分の若いころの日記を読んでいるみたいな気持ちになりました。
(2023/07/06 安藤昌教)
目が覚めたら知らない惑星系にいまして、から徐々に記憶をさかのぼって自分のおかれた最悪の状況を思い出していく話。
映画化されるとしたらライアンゴズリングだろうな、と思いながら読んでいたんですが、予想通りライアンゴズリングで映画化が決まったらしいです。顔見ただけで泣いちゃうんですよね、ライアンゴズリング(殴られる前のニコラスケイジみたいな顔した人です)。
話は超おもしろいです。考えようによってはハッピーエンドといえなくもない結末も、まさにライアンゴズリング。映画化されたときのラストシーンの彼の表情まで僕には見えました。
(2023/07/06 安藤昌教)
子どもの頃に映画で見て(なんだか静かでわけのわからない話だな)と思っていたんですが、40年くらい経って、原作を読んでようやく理解しました。当時はきっとすっごい未来の話を書いたと思うんだけど、見事に科学が追い付きましたね。そういう意味でも読むなら今です。
これから人類が月とか火星に行って、調査してなんか知らんものが出てきたら、きっとこの話を思い出すんだと思います。
(2023/06/04 安藤昌教)
地球はもうダメだ!でおなじみ「三体」の前日譚です。
どこで三体に続くのかなと読んでいたんですが、最後の最後でなるほどつながりました。逆に言うと、三体を読んだことがなくても楽しく読むことができます。小説に出てくる球電という現象は昔からあるマジ話です。
(2023/04/15 安藤昌教)
上巻から下巻に変わるところで自分の目を疑いました。おれが今まで読んでいたのはいったい何だったのか、と。アガサクリスティ―にも似た古典的なミステリーなのに、まったく新しい体験ができます。
(2023/04/14 安藤昌教)
火星に探検に行った地球人が火星人に返り討ちにあう話です。火星人は火星人で地球人から水疱瘡をうつされて全滅します。ここまで聞くとB級映画っぽいですが、その後の展開が最高に悲しいのでぜひ読んでほしいです。
(2023/01/08 安藤昌教)
SFの名作ですが新訳が出たと聞いて読み直しました。で、思ったんですが、ディープパープルのスモークオンザウォーターってこの本の話してませんか?歌いだしが「we all came out to モンターグ」じゃないですか。モンターグは本の主人公です。スモークオンザウォーターでは湖畔の賭博場を焼き払う話だったと思うんですが、内容も酷似しています。
絶対そうだ、やばい!と興奮して歌詞を調べたら、僕がモンターグって聞いていた部分はモントレーの間違いでした。単に僕のリスニングがポンコツなだけでした。
本は面白いので読んでください。
(2022/11/24 安藤昌教)
タイトルと書影からほのぼのごはん小説かと思って週末にごろごろしながら読んでいたらまさかのホラーで背筋が凍りました。
(2022/11/08 安藤昌教)
アステカとかインカって高校までの社会で習った記憶がなくて、「昔に滅びた謎の文明」くらいのイメージしかありませんでした。
が!この本を読んで認識がひっくり返りました。さっき読み終えたんですが、いま木を見ても花を見ても鳥を見ても(アステカの神が…)と思えてしまいます。ほぼノイローゼです。恐ろしくて慌てて書評を書いています。そのくらい面白い本でした。
(2022/09/23 安藤昌教)
小説「三体」が好きすぎるファンが書いた続編、というか本編の隙間を埋めるアナザーストーリー。本編では三体星の三体人がどんな容姿なのか描かれていなかった気がするけど、ここには出てきます。
書いちゃうと、ちっちゃい箱です。
(2022/09/16 安藤昌教)
ストーリーももちろん面白いんですが、途中で登場人物が語る素粒子論が面白かったです。言いたいことを登場人物に語らせられるのは作者の役得だなと。
デイリーだとリアルな取材なので、自分の言いたいことを誰かが話したみたいに書けないんですよね。そのとき天の声が聞こえた、みたいな感じで取り入れたらいいのかな。それちょと怖いな。
(2022/06/23 安藤昌教)
戦争の話なんだけど、どこかちょっと異世界っぽさというか、ゲームとか映画なんかを見ている感じがしてしまうのは、ぼくらが平和ぼけしてるからなんですかね。自分で麻酔を打って拷問の痛みに耐えるシーンは(そんなのありか)と思いました。
(2022/06/23 安藤昌教)
海賊船ハンター ―カリブ海に沈む「伝説」を探せ / ロバート・カーソン
昔の海賊船って、普通の船に比べて見つけるのがめちゃくちゃ難しいらしいんです。それに挑んだ一攫千金ねらいのハンター達のノンフィクション小説で、一から十まで夢がつまりまくってます。最高におもしろいからあらゆる人に勧めてるのに、テーマがニッチすぎて誰も読んでくれないのでそろそろ誰かに読んで欲しい!!この書評を読んだあなた!ぜひ読んで!!!
(2022/06/07 まいしろ)
友人の能登さんが本を出しました。「ない本」という架空の表紙を作るコンテンツをやっていたのですが、その中身まで作ったのが今回の本です。
友人だからと軽い感じで読み始めたましたが、今年読んだ本の中でも上位に入るぐらい面白かったです。能登さんが自作した架空の30冊分の表紙と各1話が載っていて、全て世界観が違うのもすごいです。短編集なので1話が短いので読みやすく、文章のリズムの良さ、星新一のような世界観が楽しいです。売れたらしゃぶしゃぶに連れていってもらおうと思っているので、地球上にいる人、全員買ってください。
(2022/05/31 江ノ島茂道)
セーラー万年筆 6色ボールペン フェアライン6 / セーラー万年筆
気分で色を変えるのが楽しくて10年以上使っています。3色とかだと色数が物足りず、あんまり多いとペンが太くなってしまって書きにくいので、この6色のやつがちょうどいいです。
会議中に色を変えながらメモをとっていると、「内容に応じて色を変えてるんですね!」と賢そうに見てもらえることもあります(実際は気分で変えてるだけ)。
(2022/05/24 高瀬雄一郎)
人に紹介したくないぐらいおもしろい本です。贋作についての話なんですが、贋作が国宝になってしまった人の話、贋作にわざわざ「Fake」と入れて挑発した贋作師の話、鑑定のために壁画をなめる鑑定師の話などなど、映画みたいな展開が目白押しで一気に読めます。
(2022/05/09 まいしろ)
刀で有名な岐阜県関市で誕生したアイテムです。さきっちょに刃がついていて、これで生卵を混ぜることで白身が分断されてとても滑らかになります。生卵って白い変なのあるじゃないですか。カラザというんですけど、あれも勝手にからめとってくれて便利ですよ。
(2022/05/01 小堺丸子)
パンクロッカーで役者で小説家の町田康さんの短編集。めちゃくちゃなものを読んでスッキリしたい時に読んで、これくらいめちゃくちゃでもいいんだよなと勇気を出しています。登場人物に嫌なやつかおかしなやつしかいないところもなんかホッとします。「どぶさらえ」が好き。
(2022/04/26 トルー)
『サナギさん』『バーナード嬢曰く。』などの施川ユウキさんの中編ぐらいのマンガ。ジャンルはSFだと思います。マンガって好みが分かれやすいものだと思うのですが、それを承知でおすすめしたいです。単行本2冊で完結するのですが、3時間の映画を観終えたような読後感がありました。
施川ユウキさんの他の作品はすごく小さなことをくどくど考え込むような内容(スーパーで買った寿司のアナゴの上に醤油の袋が張り付いてて悔しいとか)なので、そことのギャップもよかったです。
(2022/04/20 トルー)
2021年末に「おれ、来年は漫画を描けるようになるぞ!エロ漫画を描くんだ!!」と思い、手軽に買えるこちらを買いました。
そして、翌日試しに描いてみたところ、あまりの難しさに挫折しました。パソコン画面を見ながら絵を描くということに慣れてないので、線を引くのも一苦労です。
でも、慣れたら使いやすいらしいので、なんとか頑張りたいと思ってます。そう思って昨日、起動したら付属していた絵を描くソフト(クリップスタジオ)の期限が切れてました。頑張るぞ!
(2022/04/19 江ノ島茂道)
鉱山が舞台のアクションゲームです。
つるはしで鉱石を掘って、それを売って自分を強化していき、さらに奥へと進む。というのを繰り返すゲームなのですが、進めるにつれて、色々な行動ができるようになり、鉱石を次々と壊しながら縦横無尽に動けたりする最初にはなかった爽快感が生まれ……
面白いのでとりあえず全員やってください。
(2022/04/15 江ノ島茂道)
高知の友人が酸っぱい好きの私のために文旦をたくさん送ってきてくれたんですが、その時にこの「ムッキーちゃん」が一緒に箱に入っていました。
外側の固い皮と、中の薄皮が剥ける優れものです。以来、皮が固めの柑橘類はこれで剝いています!ただ、薄皮を剥くための刃で家族が2回血を流しているので洗う時など気を付けてください。
(2022/04/14 小堺丸子)
『四畳半神話大系』『夜は短し歩けよ乙女』などの森見登美彦さんの怪談の短編集。怖い話は苦手なのですが、神秘的で嫌な感じがあってこの本だけはすごく好きです。夜中に一人で散歩している気分になります。
(2022/04/11 トルー)
名古屋めしのレシピ本です。「手羽先」「鬼まんじゅう」といったスタンダードな物から、「ベトコンラーメン」「名古屋風お好み焼き」といった全国的には知名度が高くなさそうな料理まで載っています。
料理の作り方だけでなく、名古屋めしや喫茶店文化など、名古屋の食の歴史についても書かれていて、読み物としてもおもしろいです。読むだけで満足してしまうので、掲載料理を実際に作ってみるまでにはいまのところ至っていません。
(2022/04/10 米田梅子)