オオサンショウウオが気になり始めた
科博自体はなんども行ったことがあるものの、いままでパスしてたシアター36◯。これはちょっとぐらい並んでも見る価値はあるということがわかってよかった。
このプログラムは、月ごとに変わるので、その詳細はホームページでご確認いただきたい。
今回新規で加わった「日本の川―固有種との出会いの旅―」は、3月18日〜5月6日と、8月に上映予定となっている。
上野の国立科学博物館にある「クラスメソッド シアター36◯」に、新しい映像プログラム「日本の川 ―固有種との出会いの旅―」が新しく追加となった。
一般公開に先駆けての内覧会が行われたので、行ってみた。
というわけで、国立科学博物館(東京都台東区)にやってきた。
国立科学博物館(科博)の建物は、上記写真のレンガ造りの日本館と、その奥にある地球館に分かれている。今回はこの日本館地下一階にある「クラスメソッド シアター36◯」にやってきた。
この施設。一体何なのか。ちょっとわからない方も多いかもしれないので、ざっくり説明すると、球体状になった映写室……ということになるだろうか。
もらった資料には「直径12.8m(地球の100万分の1)のドーム内側が全てスクリーンになっており、中のブリッジで鑑賞します。360度、全方位に映像が映し出され、独特の浮遊感などが味わえるシアターです」と解説してある。
このシアター、もともとは2005年の愛・地球博で使われた「地球の部屋」を移設したものだ。
現在、いくつかの映像プログラムが上映されており、その中に3月18日から新しく「日本の川―固有種との出会いの旅―」というプログラムが追加されることになった。
かくいうぼくも科博は何度も来たことがあるものの、このシアター36◯は入ったことがなかった。いつも人が並んでおり(人気なんですよ)「また次に来たときにでも……」と、パスしてた。
今回、せっかく内覧会のご案内をいただいたので、ちょっくらみてみるかという軽い気持ちで行ってみることになった。
プログラムが始まる前にシアター前の注意事項をみているとわりと穏やかでないことが書いてある。
・映像の特性上浮遊感やスピード感があり、気分が悪くなるおそれがあります。
・具合の悪くなった方は目を閉じるか、その場でしゃがんで下さい。
浮遊感やスピード感……心配になるけど、期待もしてしまう。
案内されて中に入り、プログラムを鑑賞する。
6分間はあっという間で、映像の迫力がすごすぎて、何がどんな風に紹介されたかが最初は頭に入ってこなかった。ので、2回見せてもらった。
今回の新しいプログラムでは、川の水辺という過酷な環境に適応した植物であるヤシャゼンマイとサツキ、一生を川の中で暮らすオオサンショウウオ、産卵のために川に集まるカエルなどの映像を6分間にギュッと凝縮して紹介している。
しかし、映像のすごさは本当にすごい。
360度前後左右全部がスクリーンの迫力の凄さ、これはちょっと普通のカメラで撮った写真では伝えづらいところがある。申し訳ない……。
空からの俯瞰映像から川スレスレまで寄ったりといったシーンがグルグルかわるので、ほんとに陳腐な例えで申し訳ないけど、鳥になったようなそんな爽快感があり大変面白い。
この6分の映像をまとめるために、2年の歳月をかけたというのも頷ける。
今回、映像の中で、鳥取県の日野川に住むオオサンショウウオの映像が取り上げられていた。さっきぼくの頭上を横切ったオオサンショウウオは鳥取のオオサンショウウオだ。
あたらしいプログラムを鑑賞後、今回の新規プログラムを監修された吉川さんとそのお手伝いをされている濱崎さんに少しだけお話を伺った。
――私、鳥取県出身でして、子供の頃に博物館でオオサンショウウオの標本を見るなどしてて、なんだか特別な生き物のような気がしてました。
吉川さん:鳥取県は世界最大級のオオサンショウウオの標本が鳥取県立博物館にあるんですよ。
――世界最大の両生類である上に、最大級の大きさの標本が鳥取にあるとは。なんか誇らしいです……。ところで、オオサンショウウオって、山椒の匂いがするから、オオサンショウウオと名付けられたという話を聞きましたが、実際に山椒の匂いってするんですか?
吉川さん:うーん、どうでしょう(笑)山椒の匂いと言われればそう表現する人もいるかもしれない……という感じですね。
――何らかの匂いはするんですね。匂いの成分とかはわかっているんですか?
吉川さん:それがよくわかってないんですよね。
――え、わかってない! めちゃくちゃ興味わいてきました……オオサンショウウオの匂いを嗅いでみたい……。
科博自体はなんども行ったことがあるものの、いままでパスしてたシアター36◯。これはちょっとぐらい並んでも見る価値はあるということがわかってよかった。
このプログラムは、月ごとに変わるので、その詳細はホームページでご確認いただきたい。
今回新規で加わった「日本の川―固有種との出会いの旅―」は、3月18日〜5月6日と、8月に上映予定となっている。
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