ミルクレープをふぐ刺しのように盛る
ふぐ刺しみたいなミルクレープは売っていない。ならば自分で作るまでだ。
クレープを焼くところから手作りすべきかとも思ったが、結果への最短距離を追及して、市販のミルクレープを再構築することにした。人生は短い。
丸いホールのミルクレープから、30度くらいの角度でカットしたショートケーキタイプをイメージしていたのだが、近所のスーパーには長方形というイレギュラーな形しか置かれていなかった。
しかし焦る必要はない。まずフグを三枚に下すように、三角形にカットすればいいのである。
ここからが難しいところだ。作ってくれた人にごめんなさいと心で謝りながら、ミルクレープのアイデンティティである層を分解していく。フグ用の包丁は持っていないので小型のナイフを使った。
クリームで密着した生地をやぶれないように剥がすのは、なかなか集中力を必要とする作業だ。あと背徳感をねじ伏せる強い心。
しばらくして、中心部から刃物で削ぐのではなく、外側から優しく手でめくれば、難なく剥がれることに気が付いた。クレープ革命である。
めくりまくって皿にぐるっと盛り付けた。初めてにしては、なかなかうまくできたのではと自画自賛。量が皿のサイズに対してぴったりだったのが気持ち良い。
一番上の皮と一番下のスポンジは、端っこにまとめておこう。ふぐ刺しでいう皮と薬味のゾーンだ。
ふぐ刺し風なので、贅沢に数切れをまとめて箸でガっと掴んで口に入れた。
わざわざ層を平面にして、また重ねて食べることに意味があるのかというと、これがあるのだ。
生地とクリームが圧縮から解放されたことによりフワッとして、食感がまったく別物になったのだ。ミルクレープとも、ふぐ刺しともだ。
フワワワン。まるで綿菓子。いやミルクレープの詰まった味わいも好きだけど。
もっとふぐ刺しに寄せるのであれば、生地だけを用意して皿に並べて、ポン酢のようにクリームなりジャムをつける食べ方がいいだろう。
みんなも作ってア・ラ・モード。
・企画趣旨説明
・ムシューダの「おわり」
・線香花火をすると春でもセンチメンタル
・歯磨き粉の人になる
・ゾウのお絵描き(動物園のゾウがやる芸)をアームカバーをかぶせた腕で再現する
・カレーメシをご飯にかけて食べる
・子どもにとってのランドセルの重さは大人にとってどれぐらいなのか
・サプリメントを美味しくする
・パン粉からパンを作る
・朝日を浴びながらアサヒビールを飲む
・リモート会議で顔を増やす
・萩の月の空き箱に弁当を詰める
・十段のりべん作る
・サンドイッチをビックマックだと思って食べる
・目の錯覚柄の床をあつめる
・ネクタイを大量に巻く
・タピオカピザに対抗して、ナタデココ(かティラミス)ピザを作る
・オンライン通話で自分と対峙する
・ダンボールハウスを秀和レジデンスにする
・スマートスピーカーに敬語で話しかける
・ワイングラスで味噌汁を飲む
・玉ねぎをぜんぶ剥く
・手持ちの漫画、背表紙の数字ぜんぶ足す
・雑草の成長を見守る
・無印良品のキャッチコピーと会話する
・シールブックのシールを入れ替える
・オムライスのチキンライスの気持ちになる
・5倍巻きのトイレットペーパーを買う
・ヨーグルトに飲むヨーグルトを入れる
・弁当を解凍モードで温める
・コーンの缶詰からとうもろこしを再現する
・マウスをモニタに当てて操作する
・つけまつげをたくさんつける
・すあまを柏餅みたいにする
・ののしりを朗読する
・コンビニの経年変化を眺める
・電動コーヒーミルの限界に挑戦する
・ふえるわかめで家を破壊する
・レゴを踏んで元気になる
・超簡単にペン回しできる指輪を作る
・ノートをSDカードの形にする
・ハム園に見える公園を探す
・80デニールのタイツを3枚履く
・洗濯のりで折り鶴をピシッとさせる
・段ボール箱をボディプレスでつぶす
・4連のお菓子をつなげて40連にする
・ロールケーキを立てて食べる
・iPadに孫の手で馬子の絵をかく
・カレーパンにカレーをたっぷりかける
・「蝦」と突然送ったら「暇」と見間違えて返事が来るか検証する
・かき氷機を使わずにかき氷を作る
・カップスープをエスプレッソだと思って飲む
・ついに3枚切りの食パンを買う(かとおもいきや)
・スーツにデニムのジャケットを合わせてみる
・刺身を焼肉用の肉とうっかり間違えて焼いて食べる
・ポケットを小銭でパンパンにしてジャンプする
・食パンを刻んでパズルにする
・天井を見る
・床ザメを住まわせる
・アボカドを完全体にする
・朝起きてすぐ一句読む
・シルバニアファミリーコンピューターを作る
・モナカアイスの中に好きなものを入れて良いことにする
・読んでない本にふせんを貼って読んだことにする
・折り紙の魚を煮え立つ鍋で泳がせる
・役所の書類記入サンプルの氏名を調べる
・品川であそぶ
・コンビニおにぎりの海苔とおにぎりを別に食べる
・餃子の皮でシウマイの皮を包む
・窓から車に乗る
・わざわざ凍らせたレモンでレモン水を作る
・めちゃくちゃきれいにしてから靴をなめる
・朝イチに辞書を開いて真っ先に見たワードを「ラッキーワード」とする
・リモート会議で居留守をする
・「蛍の光」を作業BGMにする
・ミレニアム・ファルコンをナンで作る
・炭酸飲料の炭酸を抜いてから飲む
・「盛りこぼし」でコーンポタージュを飲む
・自分のイニシャルが描かれた服を着る
・蚊取り線香をまっすぐにする
・アイロンでトーストを焼く
・アルコールを嗅ぎながらウーロン茶を飲んでウーロンハイ気分になる
・テレビのリモコンを「鬼滅の刃」っぽくする
・メール飲み会
・ベランダでラーメンの湯切りをする
・甘い汁を吸う
・県っぽい形を描く練習
・一人だけど自分がいっぱいの写真を撮る
・ミルクレープを分解してふぐ刺しみたいに盛る
・動物のガードフェンスをあつめる
・森でオカリナを吹く
・袋入りのスナック菓子を1つだけ食べて我慢する
・ハッピーターンを粉にする
・食パンの両面にジャムをぬる
・QRコードを筆で書く
・ダイソンの扇風機の箱をギターケースみたいに背負う
・麦茶を煮つめすぎてから水で割る
・生食パンを焼く
・ティッシュケースから万国旗を出す
・銀色の服を着て宇宙から来た人としてふるまう
・洗剤の泡で3Dラテアートを作る