元鳥取県民として考える。本当にラクダグッズを買うのか?
大変申し訳無いのだが、鳥取に関しては、上から目線になってしまうかもしれない。なぜなら、元鳥取県民なので……。
とはいえ、僕は鳥取県から離れてすでに25年以上経つ。鳥取で暮らした時間より、東京で暮らした時間のほうが長くなった。
そこで、実家で暮らす家族に、ラクダグッズを買うか聞いてみた。
母親「ラクダグッズは買ったこと無いな」
以上である。
他に色々と当たってみたが、メルカリでラクダグッズを買うという話はなかった。
もちろん、砂丘に行けばラクダグッズを売っているのは知っているし、そこでお土産で買うことはあるかもしれない(買ったことあるとは言ってない)が、メルカリで購入はちょっとわからない。とのことだった。
砂丘のラクダの思い出
メルカリのデータを、これ以上詮索するのも野暮というもの。ここは、実際に鳥取砂丘のラクダがどうなってるのか見に行ってみた。
鳥取砂丘、なんだかんだいって数年に1回は来ている。
生まれてから20歳までの20年間鳥取に住んでいたけれど、その20年間では2、3回ぐらいしか行ってないが、ここ20年では2、3年に1回は行っている。
取材で行くこともあれば、ただなんとなくフラッと行ってみたこともある。
ただし、今回訪れたのはお盆前の炎天下で、人が死んでもおかしくないレベルの暑さだったので、本当に砂丘の際で写真を撮っただけで帰った。
砂丘に行った人がたいてい行く、「馬の背」と呼ばれる急斜面の丘は、靴の中に砂が入るうえに、しんどいのでここしばらく行ってない。
さて、肝心のラクダだ。
鳥取砂丘には、江戸時代より野生のラクダが生息しており、年々その数を減らしていたが……というのはウソで、砂丘のラクダは、昭和時代に業者が観光用に砂丘に連れてきたものだ。キャラバンのラクダのイメージだろう。
砂丘のラクダは、観光用に連れてきているものなので、お金を払って写真撮影してもらわなければいけない。
さっそく、料金を払って写真を撮ってもらう。
以前はラクダに乗って、砂丘の中を散策できる「らくだライド体験」が行われていたが、これは今年の春から休止中で、再開の時期は未定だという。
この、殺人的暑さの中、砂丘の中を歩き回るのは、流石にラクダであってもキツイというのはわかる。休止の理由はそれだけではないだろうが、課題が解決され、いずれ復活することを願いたい。
砂丘横のお土産屋さんの中に「らくだや」という、お土産屋さんがある。砂丘のらくだをやっているお店だ。
店内には、らくだやオリジナルのラクダグッズを売っている。
いわゆる「らくだグッズ」とは、こういったお土産のことだろう。
らくだの小さいぬいぐるみを購入。
らくだ、かわいい……らくだの可愛さに今まで無知すぎたかもしれない。
実は小さい鳥取砂丘
らくだやでらくだのお土産を買ったら、ぜひビジターセンターに行ったほうが良い。
鳥取砂丘が、どのようにして誕生したのか。地質学的な点、郷土史的な点、そして砂丘に生きる生き物や草花など、砂丘に関することが展示されており、無料で観覧できる。
鳥取砂丘といえば、はっきりいってしまうと、ただの砂地でしかなく、こういった事前の知識がなければ、景色の雄大さだけの感情で見終わってしまう可能性が高い。
そもそも、鳥取砂丘は小さい。
「鳥取大砂丘」などと言うことがあるけれど、日本一大きい砂丘は、青森県の猿ヶ森砂丘だ。
鳥取砂丘の500ヘクタールほどに比べて、猿ヶ森砂丘は少なくとも3000ヘクタール以上あるといわれている。ただし、猿ヶ森砂丘は自衛隊の演習場となっているので、その大部分が立ち入り禁止で観光どころではない。
一方、鳥取砂丘は、江戸時代には不毛の土地として見向きもされなかったが、明治時代に入るとその景観の特殊さから物見遊山の対象となり、第二次大戦後には天然記念物、国立公園などに指定され、高度成長期の観光ブームで、名実ともに鳥取を代表する観光地となった。らくだも、その頃に導入された……というわけだ。
実は、鳥取県の海岸には砂丘が多い。鳥取砂丘の他に、中部の北条砂丘や西部の弓ヶ浜半島などは、ほとんどが砂地だ。
こういった砂丘は、農地化や市街化が進んでしまっており、すでに砂丘という体をなしていない。(よく見ると砂地だなということはわかる)
さらに、鳥取砂丘は、草原化といって、草木が生えてきてしまうということもある。砂丘のまま残したいのに、緑化してしまうという、本末転倒な話である。
砂丘を砂丘のまま残すというのは、実は並大抵のことではないのだ。
すっかり、ぼく自身が砂丘うんちくを語ってしまった。鳥取砂丘に関しては、たぶん他の人よりも一家言あるので、どうしても話が長くなってしまう。許してほしい。
以上、鳥取での調査結果というか、砂丘うんちくでした。
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記事リスト
千葉県:千葉の人が落花生をあまり買わないって本当か
滋賀県:滋賀の人は箱メガネをよく買う?
京都府:京都の人は梅とぶぶ漬けをよく買うらしいので、京都でお茶漬けを食べて梅干しを買う
東京都:東京ではアニメグッズ買いがちって本当なのか
奈良県:奈良の人は(メルカリで)仏像をよく買う……のか?
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栃木県:餃子の売り買いしがちな栃木県に、新しい乗り物「ライトライン」が開通します
埼玉県:埼玉の人がアクリルスタンド買いがちって本当なのか
茨城県:茨城の人が干し芋売りがちって本当なのか
群馬県:群馬の人、上毛カルタ買いがちって本当だろうか
山梨県:山梨県の人は真夏でもほうとう売り買いしがちなのか
和歌山県:和歌山なのに奈良漬けと松阪牛?どういうことか考える
富山県:富山の人がとろろ昆布買いがちって本当だろうか
福井県:福井の人、お笑いチケット買いがちって本当か
大阪府:大阪で真珠やダイヤを買うのはだれ?
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兵庫県:兵庫の人はピアノをどれぐらい弾くのか
秋田県:秋田の人、いぶりがっこ売りがちって本当なのか
山形県:山形ではさくらんぼ売りがちだしなにしろお米が美味しいし
香川県:うどん買いがちな香川の人はどれほどうどんが好き?
福島県:福島の人が自動車買いがちなのは行きたいところがいろいろあるからかもしれない
青森県:青森の人がりんご売りがちなのは冷蔵技術のおかげ
岩手県:岩手の人は宮沢賢治グッズ買いがちだし大人になったらぜひ読み直してほしい
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岐阜県:岐阜の人はあんかけスパを食べているのか
鳥取県:鳥取砂丘のラクダに乗る
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島根県:漁村の民家に激突した隕石を見に行く
三重県:三重でダイビングをあきらめてうなぎを食べる
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佐賀県:「佐賀県民はメルカリで天ぷら鍋を売りがち」とは一体どういうことか調べたら、最終的にイカの活造りを食べることに
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長野県:長野は参考書がたくさん売られているし、おやきも美味しい
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大分県:「大分の人はメルカリでクリスマスツリーを売りがち」の謎