広告企画 2023年8月31日

徳島の人は阿波おどりグッズをどこで買っているの?

おどる阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らにゃ損損……で有名な、徳島の阿波おどり。日本の盆踊りの中でも屈指の著名さを誇る踊りではないだろうか。

徳島県の人はメルカリで「阿波おどりグッズ」を買いがちだというけれど、実際はどうなのだろうか。

鳥取県出身。東京都中央区在住。フリーライター(自称)。境界や境目がとてもきになる。尊敬する人はバッハ。(動画インタビュー)

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阿波踊りとは?

徳島県にやってきた。

阿波おどりは、8月のお盆期間に行われるが、ぼくが徳島に到着したのはその1週間ほど前だ。

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阿波おどりのポスター

街中いたるところに張り出してある阿波おどりのポスターをみてほしい「世界が阿呆に、恋をする。」とある。世界が、阿呆に、恋を! めちゃくちゃいい。

数年ぶりに、制限なしで開催される阿波おどりに、なんだか町中がそわそわしているようでもあった。

さて、メルカリのデータによると、徳島県の人はメルカリで阿波おどりグッズを買いがち。ということになっている。

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阿波踊りグッズ買いがち

なるほど、これはまあ、なんとなく納得できるような気もしないでもない。ただ、阿波おどり「グッズ」というのはどういうことなんだろうか。

というかその前に、筆者自身が、阿波おどりについての基礎知識がなさすぎる。というわけで、まずは阿波おどり会館に行って阿波おどりについて学んでおきたい。

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眉山の麓の阿波おどり会館

江戸時代に始まったとされる徳島城下での盆踊りは、明治時代末期に「阿波踊り」という名称が使われるようになり、戦争で一時中断したものの、1950年代には徳島県や徳島市、観光協会が、観光資源として猛プッシュし、一挙に知名度が爆上がりした。

阿波おどり会館には、阿波おどりの期間でないときでも、阿波おどりを見られる阿波おどりホールがある。

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阿波おどりを実演

男性は、浴衣と足袋で踊り、手にはうちわか提灯を持って踊ることもある。

女性は、編笠を被って、足袋や草履ではなく下駄で踊る。

そして、二拍子のリズムに合わせて「ヤットサー」などの掛け声とともに、踊りながら前に進む……というのが基本だ。

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進化した阿波おどり

阿波おどりの振り付けは、正調の古風なものから、動きの激しいモダンなものまで、いくつもあり、最近のものは普通にかっこいいダンスになっている。

こういった踊りの変化は、1970年の大阪万博で、世界中の人に阿波おどりを見てもらうために加えられた改良が契機となったらしい。

阿波おどり会館では、踊りの実演のほか、実際に阿波おどりの基本的な踊り方を習って舞台上で踊ってみる体験もできる。

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なんだかわからないけれど、舞台にあげられて踊るひとたち

ここで、阿呆になれるか、なれないのか。同じ阿呆なら、踊らなければ損なので、踊ってみたが、これが意外と難しい。

指導してくれた人によると、右手、左手、右足、左足をリズムに合わせて前に出すだけなのだが、足の動作に集中すると手がおろそかになり、手に気を配ると足がでなかったりする。

おれはまだ、阿呆になりきれていないのかもしれない。

確かに、阿波おどりは、見る方はあのビシッと揃った振り付けの一団が、お囃子に乗ってじわじわ近づくのは迫力があって、感動すら覚えると思う。

一方、踊る方はおどりの動作を延々と続けると、いわゆるトランス状態になるだろうな……とは感じた。日常生活でそういった状態になることは、あんまりない。

「踊らなければ損」という感覚は、そんな得難い体験ができる「おどり」はやはり、参加しなければという意味なのかもしれない。

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阿波おどりグッズ専門店があった

阿波おどりで踊る人たちは「連」というチームに入って踊る。連ごとに踊りの振り付けや掛け声、お囃子があるため、しっかり練習して合わせて本番で踊ることになる。

その時、衣装などの阿波おどりグッズはどうやって揃えているのだろうか。

阿波おどり会館の方に伺ったところ「岡忠」という専門店があり、そこでグッズを買い揃えるという。

というわけで、さっそく岡忠に伺った。

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阿波おどり専門店の「岡忠」

突然の訪問にも関わらず、店内を見せてくださった。

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店内のようす

阿波おどりで使う道具、一切合切が全て取り揃えてある。お囃子の楽器、浴衣、手ぬぐい、足袋、下駄、編笠、提灯、うちわ……。思いつく限りの阿波踊りグッズはすべて揃う。

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阿波踊り用の息苦しくないマスク
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有名な連のストラップが売っている

浴衣や手ぬぐいなど、連ごとに揃えるものは一括で発注されて、本番の際に着るということになるわけだが、例えば個々が身につける「たばこ入れ」などは自分の好みのものをあつらえて身につけるという。

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いろいろな「たばこ入れ」

今、この「たばこ入れ」に本当にタバコを入れている人はすくなく、貴重品や小銭、携帯電話などを入れているひとが多いという。

そのため、印籠タイプのたばこ入れではなく、ポーチタイプのものも人気があるようだ。

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ポーチタイプのたばこ入れ。帯のサイズに合わせた留め具がついている

実際、メルカリの阿波おどりグッズを検索してみたところ、子供用のものを売りに出している人が多いようだ。

子供用はすぐにサイズが合わなくなるため、そういったものを売買しているひとが多いのかもしれない。

取材に訪れたタイミングで、子供用のたばこ入れをいくつか買っているお母さんも店に来ていた。

というわけで、せっかくなので、阿波おどりの手ぬぐいを記念にひとつ買った。

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阿波おどりの手ぬぐい。かっこいい〜

ホテルに戻ってテレビをつけたら、集団アイドルの歌を放送していたが、これが、振り付けがちょっと複雑な阿波おどりに見えてきてしまった。

集団アイドルと、その集団アイドルの推しを応援するファン、そしてオタ芸の関係性は「踊る阿呆に見る阿呆。同じ阿呆なら踊らにゃ損損」の文脈に回収されるのではないか。

そう考えると、最新のアイドルの楽曲も、盆踊りという日本文化の系譜の中に立派に連なっていると考えることもできる。

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余談・手帳を忘れる

岡忠さんの取材を終え、面白いものを見せてもらった! よかった、よかったと店を後にし、愛媛まで移動した後、取材手帳が無いことに気づく。

え、いつから無いんだ……青ざめるおれ。

ホテルやフェリー会社など、思いつく限りの場所に電話して確認するものの、無い。「あ」と気づいて岡忠さんに電話すると、まんまとそこに忘れていました。俺のバカ。

手帳はわざわざ、東京の家に郵送していただき、中のきたねえ字のメモを妻に写真に撮って貰い、PDF化して送ってもらってなんとか記事が書けました!

岡忠さん、ほんとにありがとうございました!!

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メルカリの作った47都道府県タオルに書かれたことは本当なのか。全部行って確かめる旅に出ます。

企画説明はこちら!
メルカリの47都道府県タオルに書かれたことが本当なのか、全部行ってみることにしました

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三重県:三重でダイビングをあきらめてうなぎを食べる
広島県:広島の人はお好み焼きを食べるときにヘラしか使わないのか?
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徳島県:徳島の人は阿波おどりグッズをどこで買っているの?
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佐賀県:「佐賀県民はメルカリで天ぷら鍋を売りがち」とは一体どういうことか調べたら、最終的にイカの活造りを食べることに
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長野県:長野は参考書がたくさん売られているし、おやきも美味しい
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大分県:「大分の人はメルカリでクリスマスツリーを売りがち」の謎

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