スケジュールの関係で尼崎が兵庫を代表することに
メルカリではピアノを買いがちという兵庫県の人。
実際のところはどうなのか。
みなさま御存知の通り、兵庫県はかつての摂津国(一部)、播磨国、丹波国、但馬国、淡路国、そして美作国(一部)と備前国(一部)の7つの国が合体してできた。そのため本当に広い。
兵庫県は、それぞれの地域ごとに文化や言葉が違い、その中でも尼崎は大阪府と隣接した兵庫県の最東南にある。
府県境で大阪と隣接し、市外局番も大阪と同じ06から始まる電話番号を使う。ほとんど大阪やんけ! というご意見ごもっとも。ですが、ルートとスケジュールの関係で、今回は尼崎に兵庫県を代表してもらうことになった。
で、メルカリの「ピアノ買いがち」である。
神戸や芦屋の高級住宅街で高級ピアノが売れているだろうことは、想像に難くないけれど、もっとこう、庶民的なところではピアノはどんな形で使われているのか。
庶民に広く使われるピアノといえばストリートピアノだろう。
神戸に行けば、ストリートピアノがけっこうな数あるらしいが、尼崎にもストリートピアノが、阪神尼崎駅前の観光案内所にあるという。
さっそく行ってみた。
「あまぴ」と名付けられたストリートピアノはどうなっているのか。
看板になにやら張り紙が……なになに。
「2023年8月1日より あまぴの運用時間が変わります。 利用可能日 土曜日・日曜日・祝日 利用可能時間10:00〜16:00」
ほほー。なるほど! 取材に訪れた8月2日の前日から平日には使えなくなった……ということらしい。今日は平日なので、もちろん使えない。
これはどういうことなのか。尼崎市の担当、西岡さんに伺った。
ーースケジュールの関係で、尼崎のストリートピアノを取材に来たんですが、ちょうど良く(?)運用方法が変わった次の日にきてしまいました。このピアノはいつからここに置かれるようになったんでしょうか?
西岡さん「2020年の5月から置いてますね。もともと尼崎にお住まいでご商売をされている方から、ぜひストリートピアノを置いてくださいということで、ご寄贈頂いたものなんです」
ーー寄贈者の方が使われていたピアノですか?
西岡さん「いえ、新しいピアノを寄贈していただきました」
ーーなぜピアノだったんでしょう?
西岡さん「コロナよりちょっと前からですが、尼崎城も再建天守を作るなどして尼崎が観光に力をいれて取り組んでおりまして、ちょうどその頃に、ストリートピアノが話題になったこともあり、寄贈者の方が、尼崎にもストリートピアノをということで設置されたのが最初ですね」
ーー運用方法が変わったのは?
西岡さん「当初ピアノは、天気のよい日は、観光案内所前の野外に設置していたんです」
ーーあぁ、だからピアノが台車に乗ってたんですね。
西岡さん「はい。でも、外に置いておくと調律がおかしくなったり、いちいち運搬するのが大変だったりで、観光案内所の中で弾くようにしてもらったんですが、そうなると今度はピアノの音で通常の業務がちょっと難しくなることがあって……」
ーーあらら、難しいところですね……。
西岡さん「というわけで、もうちょっと効率のよい運用方法を検討するために、一時的に利用を土日祝日の日中のみに限らせてもらってます」
ーーマナーが悪い人が居て苦情が出たとか、そういう話ではないんですね。
西岡さん「そうなんです、もっと良い運用ができないか考えているところですね」
とはいえ、土日祝日は開放されているので、自由に弾くことは可能だ。
観光案内所の方に、ピアノがどれぐらい引かれていたのか聞いてみたところ、平日の利用は元々非常に少なく、土日祝日に5〜10程度使われていたらしい。
弾く人は、全くの素人か、めちゃくちゃ上手い人の両極端で、ジブリの曲や流行りの曲が多い……とのこと。
また、以前は家にピアノが無いけど、ピアノを習っている。という子供が発表会の練習を兼ねて、ピアノを弾きに来ることがあったという。
つまり、家にピアノが無いのにピアノを習っている子供がいるぐらい、習い事の定番としてピアノがある……ということかもしれない。
というわけで、残念ながらピアノが実際に演奏されてるシーンを見ることはできなかったものの、兵庫のピアノ熱は意外と高いのかも。ということは想像できた。
で、検証としては以上だが、せっかくなので、尼崎にピアノが置かれるきっかけとなった尼崎城に行ってみた。
江戸時代の1617年、戸田氏が築いた城だが、明治時代の廃城令で取り壊されてしまった。
再建天守は、実際に天守の合った場所から少し離れた場所に再建された。
城の中は、侍や忍者に扮装できるコーナーや、剣術体験、鉄砲体験のような「楽しめる」アトラクションがある。
通常、天守閣の中は、何もないか、城の資料がうやうやしく展示されているだけのところが多いが、今はこういった「子供も楽しめる」体験型コーナーが充実しているようだ。
以上、兵庫からの報告でした!
メルカリの作った47都道府県タオルに書かれたことは本当なのか。全部行って確かめる旅に出ます。
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メルカリの47都道府県タオルに書かれたことが本当なのか、全部行ってみることにしました
記事リスト
千葉県:千葉の人が落花生をあまり買わないって本当か
滋賀県:滋賀の人は箱メガネをよく買う?
京都府:京都の人は梅とぶぶ漬けをよく買うらしいので、京都でお茶漬けを食べて梅干しを買う
東京都:東京ではアニメグッズ買いがちって本当なのか
奈良県:奈良の人は(メルカリで)仏像をよく買う……のか?
神奈川県:神奈川県の人、日傘・傘・カッパ買いがちって本当なのか
栃木県:餃子の売り買いしがちな栃木県に、新しい乗り物「ライトライン」が開通します
埼玉県:埼玉の人がアクリルスタンド買いがちって本当なのか
茨城県:茨城の人が干し芋売りがちって本当なのか
群馬県:群馬の人、上毛カルタ買いがちって本当だろうか
山梨県:山梨県の人は真夏でもほうとう売り買いしがちなのか
和歌山県:和歌山なのに奈良漬けと松阪牛?どういうことか考える
富山県:富山の人がとろろ昆布買いがちって本当だろうか
福井県:福井の人、お笑いチケット買いがちって本当か
大阪府:大阪で真珠やダイヤを買うのはだれ?
石川県:石川の人、加賀友禅買いがち、というより何にでも金箔乗せがち
宮城県:宮城の人が売り買いしがちだという「工大バッグ」とは何か
愛媛県:愛媛の人がメルカリでテニスラケット売りがち?
兵庫県:兵庫の人はピアノをどれぐらい弾くのか
秋田県:秋田の人、いぶりがっこ売りがちって本当なのか
山形県:山形ではさくらんぼ売りがちだしなにしろお米が美味しいし
香川県:うどん買いがちな香川の人はどれほどうどんが好き?
福島県:福島の人が自動車買いがちなのは行きたいところがいろいろあるからかもしれない
青森県:青森の人がりんご売りがちなのは冷蔵技術のおかげ
岩手県:岩手の人は宮沢賢治グッズ買いがちだし大人になったらぜひ読み直してほしい
愛知県:愛知では信長グッズに限らず、秀吉グッズも家康グッズも人気
岡山県:桃太郎グッズとはなんなのか? そして桃太郎の真相を知る……
岐阜県:岐阜の人はあんかけスパを食べているのか
鳥取県:鳥取砂丘のラクダに乗る
静岡県:静岡の人は一年中新茶売りがちだし鳥もかわいい
高知県:高知の人はよさこいグッズをどこで買うのか
島根県:漁村の民家に激突した隕石を見に行く
三重県:三重でダイビングをあきらめてうなぎを食べる
広島県:広島の人はお好み焼きを食べるときにヘラしか使わないのか?
山口県:山口県民が買いがちという「瓦そば」って一体なに?
徳島県:徳島の人は阿波おどりグッズをどこで買っているの?
福岡県:とんこつラーメン売りがちな福岡で結局うどんを食べる
新潟県:新潟の美味いラーメンと、キムタクも食べた柿の種
佐賀県:「佐賀県民はメルカリで天ぷら鍋を売りがち」とは一体どういうことか調べたら、最終的にイカの活造りを食べることに
長崎県:幻の「長崎天ぷら」を追う
長野県:長野は参考書がたくさん売られているし、おやきも美味しい
熊本県:知っているようで知らない「からし蓮根」を知る旅
鹿児島県:鹿児島で焼酎の蔵を見学する
宮崎県:宮崎県民のソウルたれ「戸村のたれ」で焼肉を食べて目が覚める
大分県:「大分の人はメルカリでクリスマスツリーを売りがち」の謎