特集 2025年5月14日

JR戸塚駅前の階段が長い、そして高い

長い、そして高い

JR戸塚駅のすぐ目の前に、ものすごく長くて高い階段がある。

その高低差、ざっとマンション十階分。

がんばって登った先にあった景色もまた、非日常でした。

行く先々で「うちの会社にはいないタイプだよね」と言われるが、本人はそんなこともないと思っている。愛知県出身。むかない安藤。(動画インタビュー)

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どこが一階なのかわからない駅、戸塚

東海道線のJR戸塚駅を利用したことがある人にはわかってもらえると思うのだけれど、あの駅ってどこが一階なのかわからなくないだろうか。

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自分が一階にいるのか地下にいるのかわからなくなるんです
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地表に出ても道が立体的に交差していて自分が何階にいるのかわからないありさま

新宿駅なんかもいろんな路線が立体的に乗り入れているのでわかんなくなるのだけれど、戸塚駅の場合は駅周辺の地形からしてちょっと複雑なことになっている。

戸塚駅にかぎらず、横浜のこのあたりは山を一生懸命に切り拓いて人が住み着いた感じがしてロマンチックなのである。横浜は港の印象があるが、住んでみると実は山だよなと思う(僕はかつて横浜の金沢区に住んでいました)。

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長くて高い階段

そんな戸塚駅のすぐ目の前に、この山がちな地形の産んだものすごく長くて高い階段があるので紹介したい。

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こちらです

公園を避けるように伸びているこの階段、隣に建つマンションと比較してもらうとわかるように、十階建てくらいの高低差があるのだ。

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この公園自体も地上ではなく二階か三階相当の高地にある。世界七不思議のひとつにネブカドネザルの空中庭園というのがあるけど、たぶんこれです

階段は公園を経由した後、空に向かって一直線に伸びていく。

一気に登ると息が切れるが、かといって立ち止まって振り返ると転がり落ちそうな高さに震える。

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天国への階段(レッドツェッペリン)でも聴きながら歩いてほしい
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途中で振り返ると本当に怖い。落ちたらやばいということだけはわかる

階段パートを終えると最後はスロープで締めくくられる。この時点でマンション八階くらいの高さまで登っている。

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スロープにさしかかったらあと少しなので這ってでも登り切ってほしい
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振り返ると龍の背中を歩いてきたのか、というくらいにダイナミック。戸塚駅ビルが眼下に見えます
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登頂

階段を登った先には有名な神社があるなんてこともなく、住宅地が通常運転で広がっているのもすごい。戸塚駅からこの山の上の住宅街まで、平面距離はわずか数十メートルなのに、高低差がはんぱないのだ。

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登った先もふつうに住宅地です
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ただガードレールの向こうはとんでもない景色がひろがっています
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別の階段から登ってくる人発見

視界の開け方がさながら山頂からの風景だが、ここは戸塚駅のすぐ近くの住宅地である。長崎なんかも坂の街として有名だが、横浜も場所によっては負けていない。

登ってくる階段はいくつもあり、それぞれに個性があるので登り比べてみてもいいだろう。僕は疲れて足ががくがくしたので2つ登って満足した。

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こちらの階段はより野性味あふれる感じでした
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高いところが苦手な人にはたまらんと思います
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マンション裏手にあるこちらの階段もまた狭いうえに急

階段の他にもマンション裏手には笑っちゃうくらい急な坂道もあるので、アキレス腱を伸ばしたい人にはおススメしたい。普通に立ってるだけでマイケルジャクソンみたいになれる。

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勾配がすごい
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この急斜面の張り付くようにして住宅地が形成されている。この家、一階はどこなんだ
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住んでしまうと普通になる不思議

近くに住んでいる友人にこの階段について聞いたところ、存在は知っていたが歩いたことはない、と言っていた。そういえば駅まで行くのに直線距離はたいしたことないのだが山と谷をいくつか超える、とも。

きっと住んでしまえばそれが普通になってしまうのだろう。僕らみたいに初めて来た人がこの階段すげえな!って騒いでいるのがピンとこなくなるのだ。

でもすごいですよね、この階段。戸塚駅に行く機会があればぜひチャレンジしてみてください。

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もちろん住民にとっては生活道路です

 

編集部からのみどころを読む

編集部からのみどころ
「ネブカドネザルの空中庭園」「天国への階段」「竜の背中」と迫力のある比喩表現に注目してほしい、安藤さんの記事。生活道路なせいで見過ごされてましたが、10F相当ってかなりの迫力ですよね。まだデイリーがニフティ所属だったころ、避難訓練で11階から階段で下まで降りたのを思い出しました。(石川)

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