初めての盛岡
盛岡にやってきた。勝手に遠いイメージを持っていたのだけど、上野からだと新幹線で2時間ほどでついてしまう。
まちは平坦でコンパクトらしい。自転車で楽しめそう
駅前で自転車を借りつつ、さっそく店主に個人的にお薦めな所を聞いた。
責任は持てないよ、などと言いつつも最終的に「あ、ココ!本当に自信を持って好きと言えるのはココ!」と太鼓判を押した所があった。よしまずそこ行こう。
責任は持てないよ、などと言いつつも最終的に「あ、ココ!本当に自信を持って好きと言えるのはココ!」と太鼓判を押した所があった。よしまずそこ行こう。
マップのギリギリの所。
「弁慶石」という大石が地震でも全く落ちないことから合格祈願に来る人が多いらしい
お薦めスポット1:変わった狛犬がいる「盛岡天満宮」
やってきたのは合格祈願所として人気の盛岡天満宮。ここにいる狛犬がすごく良いというのだ。
あ、いた!
こ、狛犬? と一瞬ためらう。ちゃんと口が「あ」「うん」の形をしている。
ふつう狛犬は獅子のような強面の表情で、少し複雑な形をしている。一方こちらの狛犬は愛嬌があってシンプルな作りだ。
確かにこれは好きになるのがわかる!
確かにこれは好きになるのがわかる!
平たい頭、垂れた耳。人間のような顔。いいなあ
気に入ってたくさん写真を撮ってしまった。
この狛犬たちは石川啄木の小説に「古い親友」として出てきており「よく見ると實(じつ)に親しむべき愛嬌のある顏だ」と私と同じ感想を書いている。石川啄木もお薦めなのだ。
岩手の伝統工芸である南部鉄器で作られた狛犬が!作るのに時間がかかるため滅多になく、入荷すると人気ですぐ売りきれるそう。
隣りの参拝客は合格お守りをたくさん買っていた。ここで買うと本当に受かるそうなのだ。
だがそれよりも私は狛犬の置物に夢中だ。3,400円もするが…もう一度実物の頭をなでにいった末に買うのを決心。可愛いのだ。
だがそれよりも私は狛犬の置物に夢中だ。3,400円もするが…もう一度実物の頭をなでにいった末に買うのを決心。可愛いのだ。
どっちの色にするか一緒に悩んでくれたお父さん
お薦めスポット2:まちのシンボル「岩手銀行赤レンガ館」
次はこの後にも何度も挙がることになるスポット。
1911年に建てられてから約100年、割と最近まで現役の銀行として営業していた建物だ。今は公開施設になっている。
1911年に建てられてから約100年、割と最近まで現役の銀行として営業していた建物だ。今は公開施設になっている。
勘の良い人は何かに似ていることに気づくかも。
こちらの建物、東京駅の設計をした辰野金吾とその教え子が作ったそうだ。言われてみれば似ている!
東京駅の入り口にこういうとこあったわ!
銀行なだけに奥には重厚な金庫室があったり豪華な応接室などもあった。
この奥が金庫室。2012年まで使われていたそう。
一部手すりなど変化したことがあったらしいが、今は創建当初の姿に復原されている。
1階は多目的ホールになっていて、この時は「ゴルゴ13」の特別展が開催されていた。
銀行にスナイパー…なかなか攻めてるなと驚いたが、どうやら作者のさいとう・たかをさんの奥さんが盛岡出身という縁があるらしい。
銀行にスナイパー…なかなか攻めてるなと驚いたが、どうやら作者のさいとう・たかをさんの奥さんが盛岡出身という縁があるらしい。
お薦めスポット3:老舗のわんこそば屋「東家」
お次は盛岡天満宮の方おすすめのお蕎麦屋さん。創業明治40年。
盛岡といえば冷麺、じゃじゃ麺、そしてわんこそばの三大麺が名物だ。
それならベタにわんこそばを、、とも思ったけれどお店の方によると、地元民はおもてなしの時くらいしか食べないらしい。地元の人に人気なのは、実はカツ丼なのだそうだ。
それならベタにわんこそばを、、とも思ったけれどお店の方によると、地元民はおもてなしの時くらいしか食べないらしい。地元の人に人気なのは、実はカツ丼なのだそうだ。
という訳で特性カツ丼。お蕎麦もついてるぞ。
一番上はカツが2重になってる!
甘辛い味付けの衣のカツに、卵が絡んだ黄金のご飯…たまらない。美味しくてただ黙々とかきこんだ。もちろんお蕎麦も美味しかった。
食後、2階のわんこそば用の広間を見せていただいた。みんなけっこう食べてるな~
わんこそばをやるお店はお給仕さんを手配しないといけない為、昔に比べると数が減ってしまっているのだそうだ。
確かにお客につきっきりで大変だよな。
確かにお客につきっきりで大変だよな。
わざわざ着替えてくれたお店の方
お薦めスポット4:いい香りの「ござ九・森九商店」
東家さんのお薦めは、すぐ近くにある日用雑貨屋さん。ザルやかごなどが多く並んでいた。
江戸後期から続くお店。ここだけ時代劇の舞台のようだ。
店内は風鈴の音だけが鳴り、イグサのいい香りが漂う。前を通ったら誰しも入ってしまうだろう。
東家さんはこちらに畳の張替えをお願いしたり、若旦那が主催しているまち歩きのスタンプラリーづくりで絡んだりしているそうだ。
それを聞いて勝手に豪快なタイプを想像したけど、若旦那はお店から受ける印象とぴったりの穏やかな方だった。
それを聞いて勝手に豪快なタイプを想像したけど、若旦那はお店から受ける印象とぴったりの穏やかな方だった。
心落ち着く光景だ。
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お薦めスポット5:「もりおか啄木・賢治青春館」の紅茶
お次は東家の女性店員さんのイチオシ。
こちらも元銀行を使った施設
ここは青春時代を盛岡で過ごした石川啄木と宮沢賢治の文学館である。
普段なら私には敷居が高い部類の場所だが大丈夫。お薦めしてくれたのは中に入っている喫茶「あこがれ」の紅茶だった。
普段なら私には敷居が高い部類の場所だが大丈夫。お薦めしてくれたのは中に入っている喫茶「あこがれ」の紅茶だった。
自分でお茶っ葉をしぼるスタイル。砂糖を入れる前は上等なほうじ茶に近く感じた。
ここで出される紅茶は、知る人ぞ知る熊本産の「みなまた紅茶」という種類。
この紅茶が飲みたくて「熊本行くか盛岡行くか迷って近い方にきた」と神奈川からわざわざ来た人もいたくらいだという。
この紅茶が飲みたくて「熊本行くか盛岡行くか迷って近い方にきた」と神奈川からわざわざ来た人もいたくらいだという。
「まろやかさ」を感じた正体はこれ。カフェ仕様のオーダーメイドの鉄瓶!
さらに南部鉄器の鉄瓶で沸かしたお湯でいれることで、他では味わえないものになっているのだ。これは穴場である。
色々教えてくれたお姉さん。
ちなみにこちらでも盛岡天満宮の狛犬が売ってた!天満宮で売り切れると、こちらに買いに来るケースが多いらしい。
お薦めスポット6:ビール好きがハマる「よ市」
次に向かったのは、材木町という商店街で春から秋にかけて毎週土曜日に行われる市。
夜やるのかと思ったらそうではなく3時過ぎから6時半くらいまでと明るい時間に開いている。
夜やるのかと思ったらそうではなく3時過ぎから6時半くらいまでと明るい時間に開いている。
400mに渡る商店街を交通規制。想像以上の賑わいだ!
よ市には、農家さんが運んできた新鮮な野菜や、色んな飲食の屋台が並んでいた。
驚いたのが、ビールジョッキを持っている人がウロウロしている所。どうやらツマミを買いつつその辺でお酒を飲むスタイルらしい。
驚いたのが、ビールジョッキを持っている人がウロウロしている所。どうやらツマミを買いつつその辺でお酒を飲むスタイルらしい。
屋台に並んでいると、前の人が専用ジョッキを見せてくれた。
このジョッキは、商店街の中央らへんにある人気の地ビール屋「ベアレン醸造所」による会員システムのひとつ。
お店にこのジョッキを見せると毎回ビールが安くなるというビール好きがドはまりしそうな仕組みがあるそうなのだ。
お店にこのジョッキを見せると毎回ビールが安くなるというビール好きがドはまりしそうな仕組みがあるそうなのだ。
ベアレン醸造所の2階には名前入りのジョッキ置き場がある。
お酒を飲まない人には恐ろしい光景に見えるかもしれないが、商店街はいたって健全な雰囲気だ。
犬の散歩や家族づれもたくさんいる。何しろ6時半にはささっと撤収するし、非常に爽やかなものである。
犬の散歩や家族づれもたくさんいる。何しろ6時半にはささっと撤収するし、非常に爽やかなものである。
並んだ末ゲットしたのは蒸し牡蠣。なんと1つ200円!最高だ。
盛岡は豆腐の消費量が全国1位と聞いていたので焼き味噌豆腐を買った。150円。
どれもお酒が進みそうな味。だがここは我慢。この後いくところもお酒処なのだ。
散歩中の犬も多くて幸せだった。
いったんホテルに自転車を置いてむかったのは、店内でお酒が飲める酒屋さんである。
お薦めスポット7:盛岡で数少ない「もっきり」体験
他の地域では「角打ち」と呼ばれるこの営業形態を、東北では「もっきり」と呼ぶらしい。盛岡市には2箇所ほどしか残っていないらしく、その一つにやってきた。
酒屋で飲むのは初体験。平興(ひらこう)商店のお店の前には黒猫が待ち受けている
平興商店は、創業1772年の岩手県最古の酒蔵「菊の司酒造」の前にある酒屋さん。菊の司酒造で扱っているお酒はもちろん、色んなお酒がいただけるという。
初めてでルールが分からないので、おそるおそるお店に入ると奥に先客がいた。
初めてでルールが分からないので、おそるおそるお店に入ると奥に先客がいた。
仲間に入れてくれた方々。可愛らしいお店のお母さんもいるのだが、写真を恥ずかしがって隠れてしまった。
お母さんが薦めてくれたのはひまわりというお酒(300円)。お豆腐はお客の一人が帰り際におごってくれた
お客さんは顔馴染みの人もいれば、初めてという人もいてひと安心。
意外だったのが別にお酒を頼まなくてもいいというところ。食べ物の持ち込みもOKなのだとか。自由だな。
意外だったのが別にお酒を頼まなくてもいいというところ。食べ物の持ち込みもOKなのだとか。自由だな。
数十円から買えるつまみ。
お母さんがキュウリをくれた。南部せんべいは隣の男性から。お金ぜんぜん使わないなここ。
なんていう居心地の良さなんだ。怖い人がいたらどうしよう、なんて緊張して来たけど、そういう人がもしきたらお母さんが追い払ってくれるらしい。
21時には完全閉店なのであっという間だったけれど、一期一会の楽しい思い出ができた。
21時には完全閉店なのであっという間だったけれど、一期一会の楽しい思い出ができた。
みんなの協力(鰹節作戦)により猫のミミちゃんの写真も撮れた。満足。
盛岡市に流れる「川」が大好きで北海道から引っ越してきたという女性。
お薦めスポット8:スーパーで「ほや」
ここで「岩手きたならホヤ食べたほうがいいよ!」と教わった。足が早いので他にあまり出回らないのだ。居酒屋にいけば小鉢でも出るけど、スーパーでも手に入るとのこと。
チューブ型で売ってる!
食べたあとお酒を飲むとパイナップルの香りがしてくるというが…
ホテルで開けて、わさびとニンニクと醤油でいただいた。フニフニして、コリコリして、、ジューシーな赤貝みたい?
ほやに関してはライターの玉置さんがたくさん書いているが、好き嫌いが分かれるだろう不思議な珍味。私は年に一回くらいでいいかな~という感想だ。もっと調理したものも食べてみたい感じ。
ほやに関してはライターの玉置さんがたくさん書いているが、好き嫌いが分かれるだろう不思議な珍味。私は年に一回くらいでいいかな~という感想だ。もっと調理したものも食べてみたい感じ。
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お薦めスポット9:毎日やっている「神子田(みこだ)朝市」
「よ市」とセットで何度か薦められたのが、朝市だった。私がついたのは8時だったのだがすでに7割位は店じまい。ガーン!
朝5時からなんと毎日開かれている朝市。8時半までのはずだが、、
多くは農家さん達がとれたて野菜などを販売しているそうで、ある程度売れたら次の場所へ移動してしまうらしい。
賑わいのピークは6時半くらいだそうだ。遅すぎた!
賑わいのピークは6時半くらいだそうだ。遅すぎた!
コーヒー屋さんなんかもある。
が、私のお目当てのお店はなんとか開いていた。郷土料理「ひっつみ」が食べられるお店である。
こことラーメン屋は朝市の名物で、最後まで開いているようだ。どちらも素朴な味との評判で、朝いただくにはちょうど良いという。
こことラーメン屋は朝市の名物で、最後まで開いているようだ。どちらも素朴な味との評判で、朝いただくにはちょうど良いという。
店じまいをした他の店の方が注文していた。
うどんを伸ばしたようなものを入れる。すいとんの一種らしい。
できあがったひっつみを持ってキョロキョロしていると、「そこら辺にある椅子出していいよ」とどこからともなく声がした。ひとつ失敬して、座っていただく。
でかい!うまい!お出汁が優しい味。
いただきながら、店じまいをしている人たちを眺めていると「これ余ったから」と交換しあっていた。なんだかとても微笑ましくて良い光景。
そしていかにも旅行者の格好をしている私に声をかけてくれる人たちもいて嬉しい。早起きするものである。
そしていかにも旅行者の格好をしている私に声をかけてくれる人たちもいて嬉しい。早起きするものである。
案内しようか?と良い人丸出しだったお父さん。
次に向かったのは、きれいな水が湧いているという場所。ここも何人かにお薦めされたところだ。
向かう途中。盛岡は古い町並みが本当にたくさん残ってる。
見つけた瞬間、驚いた。単なる湧き水ではない、なんか温泉のような佇まいの井戸だったのだ。
お薦めスポット10:平成の名水100選にもなっている「大慈清水(だいじしみず)」
だいぶ想像と違う見た目!
一番井戸から四番井戸まである!
江戸時代からある水飲み場で、温泉のように見えたつくりは、井戸の用途がきちんと別れているためだった。
上から飲料水→米とぎ場→野菜・食器洗い→最後は洗濯物すすぎ場と流れていっているのだ。
上から飲料水→米とぎ場→野菜・食器洗い→最後は洗濯物すすぎ場と流れていっているのだ。
すごくきれいな水!近所の方々がキレイに保っているおかげだ。
近くにもうひとつ同じような「青龍水」があった。水を汲みにきている方も。
ちなみにこの辺りは昔お豆腐屋さんが多かったらしい。盛岡の豆腐が人気なのは、もともとはこの良質で美味しい水と関係しているのかもしれない。
次は不思議なパワースポット
次にやってきたのは、喫茶「あこがれ」のお姉さんにきいたちょっと怖いけどパワーが集まりそうなスポット。
お薦めスポット11:石仏に囲まれる「らかん公園」
中央にあづま屋がポツンとあり、それを囲むように16羅漢と五智如来の合計21体の石像が並んでいる。
暗くなるとこわい。
実は前日の夕方行ってみたのだが、ちょっと一人では不安になる雰囲気だったので朝に再訪したのだ。
全方位から石仏に囲まれるというのはあまり経験がなく、パンチのきいた光景であった。
全方位から石仏に囲まれるというのはあまり経験がなく、パンチのきいた光景であった。
子供だったら泣く!
お薦めスポット12:ツタがすごい「旧石井県令邸」
次は「外観見るだけで面白い」とだけ聞いてやってきた場所。そこにはダイナミックにツタが覆った洋館があった。
盛岡で最も古い煉瓦造らしい。らかん公園とは違った異様さを放ちすごくかっこよかった。
盛岡で最も古い煉瓦造らしい。らかん公園とは違った異様さを放ちすごくかっこよかった。
モリゾーみたい!
この日はそもそも定休日だったが、予約をすれば中を見学できるらしい。
裏側。ツタに食べられてる感。
お薦めスポット12:雨も似合う南昌荘
そのすぐ近くには、数々の大富豪や政治家が住んだというお屋敷が。
お茶会や俳句会に使われると聞いて背筋が伸びる。
一番の見所と案内された「床緑」。朝の早い時間だったので独り占め!
これがとても素晴らしかった。庭園をのぞむ窓からは緑色がたくさん差し込み、床にうつりこむのだ。
夏は「床緑(ゆかみどり)」、秋は「床紅葉(ゆかもみじ)」と呼ぶらしく、思わず一句詠みたくなる空間であった。
夏は「床緑(ゆかみどり)」、秋は「床紅葉(ゆかもみじ)」と呼ぶらしく、思わず一句詠みたくなる空間であった。
経年で剥げている明治時代の窓ガラス。案内してくれたスタッフの女性「この間から見る中庭の木が味があって好きなんです」
この時私しかいなかったからか、スタッフの方がとても丁寧に案内してくれた。
単なる説明ではなく、ここがすごく好きなんだろうな、と思わせる独自の着眼点が聞けたので、おかげで一層素敵な場所に感じることができた。
単なる説明ではなく、ここがすごく好きなんだろうな、と思わせる独自の着眼点が聞けたので、おかげで一層素敵な場所に感じることができた。
お庭をぐるりと歩いていると、ついに雨が。ずっと雲行きが怪しかったのだ。
うわー雨が降ってきちゃったか、と落胆したとき案内してくれた女性の「雨が落ちてきましたよー」と言っている声が聞こえた。
その「雨が落ちてきた」という表現は方言なのか一般的なのか分からないけれど、ここにいると全てが風流なものに聞こえるから不思議である。
その「雨が落ちてきた」という表現は方言なのか一般的なのか分からないけれど、ここにいると全てが風流なものに聞こえるから不思議である。
風鈴と雨の音を聞きながらお茶をいただいた。ここにいると、雨も悪くない。
だがずっと居るわけにもいかず、雨除けにといただいたビニールをカメラにかぶせていると、やはり先程の女性が「雨ニモマケズ、気をつけて行ってらっしゃい」と見送ってくれた。なんとも粋だ。
その言葉を聞くために雨が落ちてくれたに違いない、と元気をとりもどして次の場所へ。
その言葉を聞くために雨が落ちてくれたに違いない、と元気をとりもどして次の場所へ。
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お薦めスポット13:ネズミを探せ!宮沢賢治像
雨ニモマケズやってきたのは、前日「よ市」が開かれていた材木町。見逃していたのだがここには宮沢賢治像があるのだ。
よく見たら宮沢賢治の作品のモチーフや詩碑などもあった。
で、この賢治像を見つけたら「ネズミを探してね」と地元の人に言われていた。見つけてなでると願いが叶うと言われている。
手のひらに子ネズミ発見! そしてお股に小銭発見。
私が小5のとき、クラスで「セロ弾きのゴーシュ」の芝居をして、そのときまさしく子ねずみ役を演じたのを思い出した。私の分身といっていい子ねずみが手のひらに守られててなんか嬉しい。
お薦めスポット14:長蛇の列「福田パン」
超人気のパン屋さん
お次は地元の誰もが知る「福田パン」。
自転車屋の店主が「この近辺の学校の購買部のパンはみんなここのだった」と言っていたから、完全に「地元の味」といえるだろう。
面白いのが、コッペパンの中身を2種類選べるところ。色んな掛け合わせが楽しめるのだ。
自転車屋の店主が「この近辺の学校の購買部のパンはみんなここのだった」と言っていたから、完全に「地元の味」といえるだろう。
面白いのが、コッペパンの中身を2種類選べるところ。色んな掛け合わせが楽しめるのだ。
大きく分けると甘い系とお惣菜系の2つがある。定番の一番人気は「あんバター」
バリエーションが多いので並んでいる間みんな頭を悩ませる。ちなみに前の人はメモを持っていて、20個くらい買ってた。
駅やスーパーなどでも福田パンを買える場所があるそうだが、トッピングができるのはこの本店と、矢巾店だけらしい。
喫茶あこがれの店員さん推しの「黒豆きなこ×ホイップ」と、もっきりで出会った女性推しの「照り焼きチキン×れんこんシメジ」 どちらも激ウマ!
自分だけなら迷いに迷うところなのだが、出会った人に聞いておいたのでそのとおりにオーダー。
これが期待を上回る美味しさだった。その場ですぐ食べたのもあるだろうがパンがふかっふかで軽く、大きいけれどあっという間に食べられてしまう。
これが期待を上回る美味しさだった。その場ですぐ食べたのもあるだろうがパンがふかっふかで軽く、大きいけれどあっという間に食べられてしまう。
雨の中でもひっきりなしに買いに来るのがわかる。
お薦めスポット15:岩手のルーツ「三ツ石神社」
お次は、巨大な岩がある神社。
昔この地域にいた悪い鬼を神様にお願いしてこの岩にしばりつけ、もう二度と悪さをしないと約束の手形を岩に押させた、という伝説がある。
それが岩手の県名の起源なのだとか。
昔この地域にいた悪い鬼を神様にお願いしてこの岩にしばりつけ、もう二度と悪さをしないと約束の手形を岩に押させた、という伝説がある。
それが岩手の県名の起源なのだとか。
岩手の岩!
右側の白い部分がおそらく鬼の手形。「岩に鬼の手形」で岩手。
また、鬼がいなくなったことを喜んだ住民たちが神様に祈りを捧げ何日も踊ったというのが「盛岡さんさ踊り」の起源だとか。
実はちょうど前日、この岩を囲んでさんさ踊りが奉納される祭りがあったらしい。見たかった~!
と悔しがっていたら、近くにいた親子が今日も商店街で見られるよと教えてくれた。
実はちょうど前日、この岩を囲んでさんさ踊りが奉納される祭りがあったらしい。見たかった~!
と悔しがっていたら、近くにいた親子が今日も商店街で見られるよと教えてくれた。
お薦めスポット16:サカナチョウ商店街と、さんさ踊り
「よ市」で出会った若者たちが薦めてくれたサカナチョウ商店街。アーケードだから雨でも大丈夫。
盛岡には昔から変わらない姿で残っている商店街がいくつもある。
サカナチョウ商店街はそのひとつで、この日は郷土芸能フェスティバルというのが開かれ、さんさ踊りを見ることができた。
サカナチョウ商店街はそのひとつで、この日は郷土芸能フェスティバルというのが開かれ、さんさ踊りを見ることができた。
笛や太鼓を鳴らしながらダイナミックに踊る。かっこいい!
掛け声や楽器の音が商店街に鳴り響き、軽快な舞いに見惚れてしまった。こりゃいいや。
他にもこの商店街、ノリがすごくユニークだった。
こちらは印鑑屋さん。各お店がこんな感じでゴルゴとコラボしているのだ。
シャレのきいたゴルゴと商店街の絡みを一通り楽しんでいる間に、雨が止んで晴れ間が見えてきた。
お薦めスポット17:川の見える喫茶店
そこで向かったのは、ござ屋の若旦那が教えてくれていた「喫茶ふかくさ」。若旦那は川周辺が好きで、特にこの喫茶店から川を眺めながらコーヒーを飲むのがお気に入りだそう。
ここもツタがすごい!
座った席にタレントの「のん」さんのサインが。
窓際はやっぱり一番人気。最初はカップルが座っていたのだけれど、しばししていなくなると女性店主が「空いたからどうぞ」と薦めてくれた。
緑のツタが窓を覆い、額縁のようになっている。そこから見えるのは、地元の人たちが愛する川だ。
緑のツタが窓を覆い、額縁のようになっている。そこから見えるのは、地元の人たちが愛する川だ。
カメラ好きのお客さんが撮ってくれた。
お薦めスポット18:盛岡の人たちは川が好き!
そう。この旅で一番支持を得ていたのは実は「川」であった。盛岡駅からすぐ近くには北上川という本流と、中津川、雫石川という支流があり、計3つの川が流れている。
バラバラに行ってたけど、お薦めされた場所が川沿いに3つも並んでいた。
秋になると鮭の遡上が見えたり、冬には白鳥が飛来する。夏には子どもたちが川で遊び、普段は犬の散歩やジョギングをしたり釣りをしたり。とにかく地元の人にとって川は馴染み深い光景なのだそう。
「もっきり」で出会った女性が言っていた「この川に惹かれて引っ越してきた」という言葉が思い返される。
「もっきり」で出会った女性が言っていた「この川に惹かれて引っ越してきた」という言葉が思い返される。
一気に晴れてきたのでまた「よ市」がやっていた辺りにきた。ここから望む岩手山が好きという人が多かったのだ。
言われてみれば、こんな街なかのど真ん中で緑豊かでキレイな川が望める所はあまりないのだ。
で、ラストに訪れたところも例にもれず川のそば。
で、ラストに訪れたところも例にもれず川のそば。
お薦めスポット19:光原社のカフェ
宮沢賢治の生前唯一の童話集「注文の多い料理店」を発刊した光原社。
ここの創業者は宮沢賢治の高校の後輩だったそうで、社名も一緒に考えたのだとか。
今では全国の工芸品を扱っているお店になっている。ただ、一見わからないが奥にも道が続き、カフェや、宮沢賢治直筆の原稿が見られる小さな資料館が併設されている。
今では全国の工芸品を扱っているお店になっている。ただ、一見わからないが奥にも道が続き、カフェや、宮沢賢治直筆の原稿が見られる小さな資料館が併設されている。
右は喫茶店「可否館」。名物のくるみクッキーと牛乳をいただいた。
突き当りには川があり最後の見納め。盛岡と川はセットなのだ。
という感じで、最後は宮沢賢治もきっとココから川を見ただろう場所で旅を締めた。
降ったり止んだりの二日間だったけど雨ニモマケズ、いい旅だった。盛岡の皆さま、ありがとうございました!
降ったり止んだりの二日間だったけど雨ニモマケズ、いい旅だった。盛岡の皆さま、ありがとうございました!
雨でも楽しめるまち
盛岡で出会った人たちはどの人もとても快く接してくれたのが印象的だった。道をきくと心配してくれて「一緒にいこうか?」と言ってくれる人が何人もいた。
雨が降ったら「雨ニモマケズ」というキーワードを出して前向きになることもできる。盛岡天満宮で出会った狛犬の表情のように、終始穏やかでいられるまちだった。
雨が降ったら「雨ニモマケズ」というキーワードを出して前向きになることもできる。盛岡天満宮で出会った狛犬の表情のように、終始穏やかでいられるまちだった。
うーん可愛い!