レンタルバイク屋さんからスタート
松山にやってきた。いつもは主要な駅から旅を始めるのだけど、今回は原付を借りたバイク屋さんからスタートすることにした。
2月中旬だけど着こめば原付でも気持ちいい気候
バイクハウス阿部さんで受付をしてくれた女性に、さっそくお薦めを聞いてみる。すると、「すごく近所でもいいの?」と近くのコンビニに連れて行ってくれた。
お薦めスポット1:デイリーヤマザキの焼きたてパン
説明で分かる距離なのだけど一緒に行ってくれた。優しい
なんでもここの松山松江町店さんでは、お店で焼いたパンを並べているそうだ。確かに入ってみると一角がパン屋さんのようになっている。
地元の人に好評らしく、近くのホームセンターや松山空港でも販売しているそうだ。
地元の人に好評らしく、近くのホームセンターや松山空港でも販売しているそうだ。
中でもお薦めのメロンパンと塩パン。コーヒーはバイク屋さんがサービスしてくれた。
衣がサクサクで中がしっとりと甘いメロンパンに、フンワリとしていて塩味がきいた塩パン。めちゃくちゃ相性がいい。そういえば塩パンのブーム発祥は愛媛だ。さっそく地元の味にありつけてラッキーである。
お薦めスポット2:創作餅菓子工房「もち平」の苺大福
次に向かったのは、アイテムえひめという会場で毎年行われている「農林水産まつり」。そこで松山で有名な苺大福が売られているという。
松山の美味しいものが集まる、年に一回のお祭り。
LLサイズの苺が入った白あん大福(200円)をゲット。
いつもは松山市中央卸売市場で売られている人気の苺大福が出張しにきているのだ。ちょうど手のひらを丸めた位の大きさでズッシリしている。これは旅のお供にピッタリだ!
そしてやっぱりみかんに目がいく。品種改良が盛んでいろんな種類があるのだ。
野菜やカマボコなど色んなお店が出ていたけど、やはりみかんを売っているコーナーはひと際華やかで目がとまった。試食もあるし、東京で買うより断然安い。
ちょっと面白い品種のみかん(6個200円)があったので買ってみる。ついでにお兄さんから情報ゲット。
苺大福1粒とみかん一袋が同じ値段ということに驚きながら次の場所へ向かった。それは海沿いにある「梅津寺(ばいしんじ)」という駅である。
最初、間違えて梅津寺というお寺に行ったが、目的のものは駅にあることが判明。
愛媛には海沿いに駅が多くあるのだけど、梅津寺駅もそのひとつ。みかんを彷彿とさせる色の伊予鉄道の電車が青い美しい海に映えて、景観がものすごくいい。
お薦めスポット3:恋のプラットフォーム
ホームに目的のものがあった!
ここは、90年代に流行ったドラマ「東京ラブストーリー」のロケ地だった所だ。織田裕二演じるカンチの地元が愛媛県で、そこにやってきていた鈴木保奈美演じるリカが別れの目印にハンカチを結ぶ切ないシーンの現場である。
薄くて読みにくいが「バイバイ カンチ」と書かれている。
当時は同じようにハンカチがたくさん結わってあり「恋のプラットホーム」とも呼ばれていたそうだ。風にたなびく姿が切なくていい。
恋の余韻に浸る私。
ウォーキング大会で近くを歩いていた方に声をかける。すぐ近くの公民館の館長さんだそうだ。
そのまま海沿いを北上。優しい青のグラデーションをなす海、島、空を眺めながらバイクを走らすのは最高に気持ちがいい。
また調子に乗ってたら行き過ぎて、戻る。
バイクごとフェリーに乗って島に渡る。
次の目的地は、興居島(ごごしま)という有人島だ。梅津寺駅の次の高浜駅からすぐ近くにフェリー乗り場があり、徒歩でも車でも乗船できる。
私はバイクごと船に乗るというのが初体験でキョロキョロした。船の端っこに停めて、肌寒いけれど甲板に座り、きれいな瀬戸内海を眺めた。
私はバイクごと船に乗るというのが初体験でキョロキョロした。船の端っこに停めて、肌寒いけれど甲板に座り、きれいな瀬戸内海を眺めた。
なんてきれいなんだ!
瀬戸内海には数えきれないほどの島が浮かんでいる。そのうえ岩礁(海水中に隠れている岩)もたくさんあり、干満による高低差で見える数が違う。そのため船の操縦は地形に詳しくないととても危険なのだそうだ。
フェリーで働くお兄さんにも教えてもらう。
さて、興居島についたら必ず訪れるべき所があるようだ。
お薦めスポット4:恋人岬からの眺め
シンプルな目印がいい。
その名前から、最近あちこちにある浮かれたスポットかと思ったら、一度見逃してしまったほどシンプルな、木でできた目印があるのみだった。
そこからの松山の中心地への眺めは、バイク屋の女性と旦那さん、そしてフェリー乗り場のお兄さんお薦めの場所なのである。
そこからの松山の中心地への眺めは、バイク屋の女性と旦那さん、そしてフェリー乗り場のお兄さんお薦めの場所なのである。
ロマンティックです!
小腹がすいたので苺大福と、「ひめルビー」という不思議な色のみかんを食べる。最高!
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道路にみかんが落ちてる!
とりあえず島を一周するか、と思ってさらに山を登っていく。すると奇妙な光景に出くわした!
みかんが道路の隅に点々と落ちてる!!
3度見くらいした。まるでヘンゼルとグレーテルが落としていったお菓子のように、点々とみかんが落ちているのだ。しかも美味しそうなやつ。
なによこの光景…
確かにここ一帯がみかん畑だ。もしかして、みかんを運ぶトラックからこぼれ落ちたのだろうか。
寄り添うようにしているのも。
だが、登っていくにつれて道路に落ちているみかんの量が増えていく。トラックからだとしたら落ちすぎだろう。最初は不思議だったのに、だんだん笑えてきて、ついには吹きだしてしまった。
落ちすぎ!
あとで出会ったおじいさんの話によると、この落ちたみかんは「へたぐすり」がきかなかったものだという。「へたぐすり」はみかんが落ちないようにする薬らしいが、中には合わなくて地面に落ち、坂を転がって、それが道路に点々としていたのだろうという事だった。
落ちてるの食べても美味しいよ、とも教えてくれた。
落ちてるの食べても美味しいよ、とも教えてくれた。
水を撒いている巨大な機械も見えた。みかん畑にはあちこちにレールが敷かれ、そこに収穫したものを乗せて運んでいるようだ。急斜面だと収穫が大変だ。
愛媛はみかんが豊富なのは知っていたけど、こんな光景が見られるとは思わなかった。
ところどころ開けて、きれいな景色が見られる。
島の真ん中らへんで、お薦めにあがっていた「船越和気比売神社」という所に辿りついた。バイクを停め眺めていると、宮守をしているというおじいさん(池本さん)が通りがかり、神社や島の説明をはじめてくれた。
ついには「うちに来たら?」と誘われ、ちょっとお邪魔する流れに。
ついには「うちに来たら?」と誘われ、ちょっとお邪魔する流れに。
色々資料あるからうちに来たら? と。
家に行くと奥さんも出てきた。まず見せてくれたのは絵手紙。
池本さんは以前、神奈川からきた河野さんという絵手紙作家さんをお世話したそうで、以来その女性からしょっちゅう絵手紙が来るのだと話し始めた。
池本さんは以前、神奈川からきた河野さんという絵手紙作家さんをお世話したそうで、以来その女性からしょっちゅう絵手紙が来るのだと話し始めた。
池本さんは島に来た旅人をお世話するのが好きらしい。
他にも神社に伝わる神話や、後で行くことになる不思議な岩の存在など、この島の研究書を見せながら説明してくれた。コーヒーとどら焼きまで出してくれた。
なぜそんなに親切なんですか、と聞くと「暇だから」と言っていた。
そのあと、トラックで池本さんお薦めのスポット巡りをした。まず向かったのは、記念碑である。
お薦めスポット5:昭和天皇が珍しい虫を見つけた記念碑
海沿いにある「天皇陛下御採集地」の碑
昭和25年、生物学に精通していた昭和天皇がとても珍しい「みどり由むし(オオミドリユムシ)」を採集した地だそうだ。
そしてそのすぐ近くには、とてもとても不思議なスポットがあった。
そしてそのすぐ近くには、とてもとても不思議なスポットがあった。
お薦めスポット6:謎に満ちた重ね石(かさねいわ)
私の靴が濡れるのを心配して「おぶってあげようか?」と言ってくれる池本さん。すごく元気だが80歳の方にそんな事言われるとは。惚れそうだ。
青竹ふみのように盛り上がっている波紋。干潮の時間帯で遠浅の浜辺に見られる。私は初めて見た。
目的は、巨大な岩である。
これが、ただの岩じゃないのだ!
子供の頃よく遊んでたから、とひょいひょい登って行く池本さん。
奇跡的に、ちょうど「その時」がきた瞬間だった。
ピカーン! 太陽が岩の隙間を通り輝く瞬間。筒状となった岩の隙間から太陽光が見えるのは特別な日だけらしい。
古代の天体観測施設?
チュクチューン♪と東京ラブストーリーの主題歌が流れ始めるかと思うくらい運命的な瞬間を見た。この日はちょうど雨水(うすい)と呼ばれる二十四節気の一つの時期だったのだけど、その夕方にしか見られない現象をみることができたのだ。
研究にきていた古代巨石文化探検家、篠澤邦彦さんにも出会う。「ここ見て!」と古代の人が目印につけたらしき跡を教わる。人工物なのだ。
池本さんはこの現象自体は知っていたが、まさか今日見られるとは思わず「運がええなあ」と一緒に喜んだ。
また、探検家である篠澤さんによると、なんとこの重ね石は縄文時代からあると言われているそうだ。どうやって重ねたんだろう?! まさにミステリースポットである。
(篠沢さんによるこの日のレポートブログはこちら)
また、探検家である篠澤さんによると、なんとこの重ね石は縄文時代からあると言われているそうだ。どうやって重ねたんだろう?! まさにミステリースポットである。
(篠沢さんによるこの日のレポートブログはこちら)
そこからトラックで少し移動したところで石を探し始めた池本さん
お薦めスポット7:丸いきれいな石
池本さんは「ちょっと寄っていい?(絵手紙を送ってくれる)河野さんに丸い石を送ってあげたくて」と言って海辺で丸い石を探し始めた。
お笑いコンビ「千鳥」の大悟さんの「おとうの仕事は丸い綺麗な石を探してきて親方に見せること」というネタを思い出す(大悟さんは岡山県の瀬戸内海の島出身)。丸い石というのは本当に需要があるのだと知った。
お笑いコンビ「千鳥」の大悟さんの「おとうの仕事は丸い綺麗な石を探してきて親方に見せること」というネタを思い出す(大悟さんは岡山県の瀬戸内海の島出身)。丸い石というのは本当に需要があるのだと知った。
私が適当に拾った丸い石。池本さんは「それがええ!」と褒めてくれた。何十年も海に揉まれ角が取れた石だ。お土産に持って帰ろう
重ね石の所で出会った人たちにもお薦めを聞いた
次は洞窟のある不思議なお寺へ。
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お薦めスポット8:道後温泉の新スポット「飛鳥乃湯泉(あすかのゆ)」
次にやってきたのは何人かがお薦めしてくれた道後温泉である。日本最古の温泉といわれ、聖徳太子も絶賛したという温泉だ。一度は入ってみたいと思っていた。
賑やかな商店街を抜けると温泉がある。
こちらは1894年から続く道後温泉本館。屋根が重なりあってめちゃくちゃかっこいい!
が、今回お薦めされてたのは2017年にできたばかりの別館「飛鳥乃湯泉」。飛鳥時代の建築様式を取り入れているそうだ。
訪れたのは朝8時半とあってさすがにお客は少なめだ。黄金に輝くような美しい内装に見とれながら2階へと進む。
超高級旅館のようだ。中央の文字は龍馬伝の題字を書いたことでも知られる愛媛出身の書道家・紫舟さんのもの。
2階は大広間のお座敷と、奥には立派な個室が並んでいる。
本館もそうらしいが、こちらには入湯以外にお茶つきの休憩コースがある。
私が選んだのはお手頃な大広間の休憩コース(入湯代含めて1250円)。こちらに荷物を置き、温泉を堪能したあと浴衣姿でゆったりとお茶とお菓子が楽しめるのだ。
私が選んだのはお手頃な大広間の休憩コース(入湯代含めて1250円)。こちらに荷物を置き、温泉を堪能したあと浴衣姿でゆったりとお茶とお菓子が楽しめるのだ。
お薦めスポット9:道後温泉のお茶とお菓子
松山市の花「椿」をモチーフにしたオリジナルお菓子。美味しい。お茶の器は愛媛の砥部(とべ)焼。
歴史を感じさせる本館もきっと良いのだろうけど、洗練された新しい飛鳥の湯もとてもよかった。常連さんによると、本館や隣の「椿の湯」と比べて入湯料が少し高いけど、代わりにこちらはシャンプーなどのアメニティが揃っていて便利だそうだ。
お次は泊まった宿「ドウゴノオヤドいわさき」のお姉さんに教わった所。
お薦めスポット9:最古の湯釜がある公園
やってきたのは道後温泉からほど近い道後公園。一見普通の公園に見えるのだが、実は湯築城という城跡だという。
石垣や天守がないため、城跡だということは意外と知られてない公園。
色々見所はあるのだけど、特に薦められたのはこの「石造湯釜」。
ここには明治27年まで道後温泉の男湯で使われた日本最古の湯釜がある。(女湯で使用された湯釜は商店街の入り口にある)
また、湯釜の蓋の所をよく見ると、鎌倉時代末の僧・一遍上人が彫った「南無阿弥陀仏」という文字が確認できる。その古さを遡って知ることができて面白かった。
また、湯釜の蓋の所をよく見ると、鎌倉時代末の僧・一遍上人が彫った「南無阿弥陀仏」という文字が確認できる。その古さを遡って知ることができて面白かった。
資料館の人たちがたくさん情報くれた。
お薦めスポット10:カオスな石手寺
次に向かったのはインパクトが強いと薦められた石手寺。四国八十八か所巡りの51番札所でもある。
出入口の参道からしてちょっと見慣れないつくり。
チラシからあふれ出る、異様さ。
普通、日本のお寺はどちらかというとシンプルな外観で落ち着くイメージがある。だがここは真逆で、色んな世界観が集まったような、ついキョロキョロとしてしまうお寺だった。
なんかちょっと普通のお寺ではない感じ。
気になるものが多すぎるのだ
こういった謎めいたお堂がたくさん密集していた。じっくり見る時間があまりないのが残念なほど、それぞれ惹きつけられる何かがある。
そして、吸い込まれるかのように暗い洞窟に入ってしまった。
そして、吸い込まれるかのように暗い洞窟に入ってしまった。
この洞窟、すごく長い!そして暗くてけっこう怖い。
ここは地底マントラと呼ばれているそうだ。以前こちらの記事でライターの地主さんも紹介していたので詳しくは読んでほしいのだけど、ひと言でいうと、不気味である。
出口はこちら。なにこれ! と、近くにいたカップルと叫んだ。
地底マントラの先にも見る所はあって、金色の宇宙船のような塔が建っていたり、一本の木から掘り出したらしい像がたくさん並んでいたりとどこまでもカオスな世界が広がっていた。
さっき不気味、と書いたけど私はこういうの大好物である。一日中じっくりいたいくらい楽しいお寺であった。
さっき不気味、と書いたけど私はこういうの大好物である。一日中じっくりいたいくらい楽しいお寺であった。
もう何なんだか分からない。
木彫りの像がこの一帯にもっといる。
帰りはまたマントラを通る。途中曲がっていった所の怖い景色。
もっと見たい気持ちを抑えて向かったのは、松山城近くのお店である。
お薦めスポット11:元祖「宇和島の鯛めし」がたべられる丸水(がんすい)
もともとは愛媛県宇和島で長く続いていた店が松山に移転したそう。
鯛めし、と聞いたら普通は鯛の炊き込みご飯を思い浮かべるだろう。だが宇和島発祥の鯛めしは、生の鯛の身を卵と秘伝ツユと薬味とを一緒にかき混ぜていただくスタイルだ。
お値段は、天然真鯛で2100円。日本一豪華なTKG(卵かけごはん)なんじゃないだろうか。
お値段は、天然真鯛で2100円。日本一豪華なTKG(卵かけごはん)なんじゃないだろうか。
ご飯はお代わり自由。薬味と一緒にタイのお刺身を卵に絡める。
プリプリの鯛に卵がけごはん。最高に美味しい!!
宇和島の漁師さんたちが火が使えない船の上で食べていたのが始まりだそうだ。
お店の方によると、先ほどまで私がいた道後温泉にも店舗があったようで、そちらは初代から今の3代目までのそれぞれの味が楽しめるとのこと。次はぜひそちらで食べ比べてみたい。
お店の方によると、先ほどまで私がいた道後温泉にも店舗があったようで、そちらは初代から今の3代目までのそれぞれの味が楽しめるとのこと。次はぜひそちらで食べ比べてみたい。
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お薦めスポット12:松山城からの景色
次に向かったのは松山城だ。ここは最もお薦めに挙がっていた場所だ。
広大な松山城。本丸に行くにはロープウェーかリフトで登る。天気がよくて気持ちいいのでリフトを選んだ。
松山城は標高132mの山頂に本丸がある。徒歩で向かうこともできるが、リフトで登れば楽ちんだ。
見えるのは青空と立派な高さを誇る石垣。天空の城かのようだ。
リフトを降りてから徒歩で少し登ると天守の前に広場がある。この広場からの眺めが最高なのだという。
とりあえず記念撮影
広場でみんなが食べていた伊予柑ソフトと共に。
やはり遠くに見える海や島々が美しい。それに、2月だというのにアイスが美味しく感じる暖かい気候が素晴らしい。
松山市は標高2000m近い「石鎚山」が台風や雨風から守ってくれていて冬でも割と温暖なのだそうだ。
松山市は標高2000m近い「石鎚山」が台風や雨風から守ってくれていて冬でも割と温暖なのだそうだ。
散歩していた方にも聞いた。
お薦めスポット13:飲み屋街に響く「夜明けのブルース」
次に向かったのは、飲み屋街の二番町というエリア。ここを題材としてつくられた五木ひろしの「夜明けのブルース」という歌があって、その歌碑があるのだ。
夜明けのブルースという曲は、この辺りの人ならみんな歌えるそうだ。
ボタンを押すと五木ひろしの歌が盛大に流れる(約4分。6時から24時)。
夜のまちとあって私以外誰も通らないので、責任をもって最後まで聞いた。自分には縁のなさそうな大人の歌詞だったが、渋みのある良い曲であった。
お薦めスポット14:ドームが乗った松山県庁
次にやってきたのは松山城のたもとにある県庁。重厚なつくりで見応えがある。そしてその前には、松山市内ではよくみかける路面電車がひっきりなしに通っていていかにも「松山らしい」光景が見られる。
県庁を撮ろうとしたら、ちょうど「坊ちゃん列車」が通った! ラッキ~
坊ちゃん列車は昼間の時間帯に一時間に1本しか走らない観光客に人気のレア車両だ。
伊予鉄道開業時に活躍した蒸気機関車をモデルにした列車で、小説「坊ちゃん」の登場人物が乗ったことからその名で呼ばれるようになったのだそうだ。
伊予鉄道開業時に活躍した蒸気機関車をモデルにした列車で、小説「坊ちゃん」の登場人物が乗ったことからその名で呼ばれるようになったのだそうだ。
お薦めスポット15:白石の鼻巨石群
一気にバイクを走らせて、また海辺にやってきた。神社の前にあるのが「三ツ石」
こちらが「亀石」。きのう見た興居島のミステリースポットと同じく、岩が重なっている。
この岩々もやはり、興居島でみた重ね石と同じ原理で季節を把握できるようになっている。
三ツ石は春分の日と秋分の日。亀石は冬至の時期に神秘的なあの光を見ることができる。
実は日本には昔から太陽と巨石でそのタイミングを測るモニュメントが沢山あるそうだ。だが、海辺に見られるのは珍しいそう。
三ツ石は春分の日と秋分の日。亀石は冬至の時期に神秘的なあの光を見ることができる。
実は日本には昔から太陽と巨石でそのタイミングを測るモニュメントが沢山あるそうだ。だが、海辺に見られるのは珍しいそう。
この小さな隙間を太陽が通り、ダイヤモンドのように輝く。
この場所は、興居島で出会った探検家・篠澤さんにもお薦めされていたが、その前に梅津寺で出会った公民館の館長さんにもお薦めされた場所である。彼は白石の鼻巨石群の調査委員会代表でもあったのだ。なんだか不思議な運命を感じてしまう。
お薦めスポット16:これが公道?! 「三津の渡し」
この川を今から渡ります!
合図すると船が迎えに来てくれる。
巨石群のあった海沿いを南に向かっていくと港山という所で河口にぶつかる。
向こう岸にある三津(みつ)地域がすぐそこに見えるのだけど、対岸に渡るためにはグルっと回らなければならない地形になっている。
ただそこには市営の渡し舟があり、徒歩や自転車ならそれに乗って対岸にいくことができる。
向こう岸にある三津(みつ)地域がすぐそこに見えるのだけど、対岸に渡るためにはグルっと回らなければならない地形になっている。
ただそこには市営の渡し舟があり、徒歩や自転車ならそれに乗って対岸にいくことができる。
公道扱いなので無料で渡れる。7時から19時で年中無休。
正式名称は「松山市道高浜2号線」。学生やお年寄りの足として500年も続いているそうだ。
橋を作ればいいのに、と思うのだが、船が多く通るため作れないそう。向こう岸には1分で到着する。
橋を作ればいいのに、と思うのだが、船が多く通るため作れないそう。向こう岸には1分で到着する。
三津に渡ると、古い町並みの散策が楽しめる。こちらは鯛めし(炊き込みご飯の方)専門店。
お薦めスポット17:文房具屋さんが作るお好み焼き「三津浜焼き」
さて、日も暮れて旅の終わりが近づいてきた。最後にやってきたのはご当地グルメ「三津浜焼き」が食べられるお店だ。中でもお薦めされていたのは、文房具屋「白石」さん。
文房具屋さんにお好み焼の旗が。
中に入ると、確かに文房具が並んでる!
奥のスペースを厨房に改造したそうだ。
豚肉とソバ入りをオーダーすると、とても優し気なお母さんがたっぷりのキャベツをもりもりに入れて焼き始めてくれた。
キャベツが蒸されて甘みが出るまでジックリ待つこと15分。そこにこれでもかとソースを塗りたくり、良い香りがジュワジュワという音と共に食欲を刺激してきた。
キャベツが蒸されて甘みが出るまでジックリ待つこと15分。そこにこれでもかとソースを塗りたくり、良い香りがジュワジュワという音と共に食欲を刺激してきた。
キャベツたっぷり広島風お好み焼き。三津浜焼きは、うどんかソバを入れて半月型にたたまれるのが基本のスタイルらしい。650円。
こんなにたくさん食べられるだろうか、と心配したが、甘いキャベツと甘辛ソースが最高の組み合わせでペロリと平らげることができた。凄く美味しかった。
食べている間にもオーダーが入り、お母さんは忙しそう。もし行くなら少し前に電話でオーダーしてからが良さそうだ。
食べている間にもオーダーが入り、お母さんは忙しそう。もし行くなら少し前に電話でオーダーしてからが良さそうだ。
帰りはバイクレンタル屋さんが空港まで送ってくれた。いつもそうしているらしい。なんて快適な旅なんだ。
さて、こんな感じで旅は終わった。記事に書ききれないくらい松山の人たちは親切に、楽しそうに話してくれたのが印象的だった。松山の皆さま、ありがとうございました!
人が優しい理由
これまで色んな所で、たくさんの優しさに触れてきた。だけど、今回松山で出会った人たちは輪をかけて協力的だった気がする。なぜだろう、と思い所々で自己分析してもらった。
すると、ひとつはお遍路さんを世話する「お接待」という風習があることが挙げられた。なるほど、人に親切にし慣れているのだ。そしてもうひとつはまちが「のんびり」しているからだと言う人もいた。これは、興居島で出会った池本さんが「暇だから」と言って色々案内してくれたのにも通じるように思う。
逆に言えば、余裕が無いと人は優しくできないということだ。もしそうなったら、松山に行ってリフレッシュしよう。海辺で拾った石のように心の角がとれて丸くなれるに違いない。
すると、ひとつはお遍路さんを世話する「お接待」という風習があることが挙げられた。なるほど、人に親切にし慣れているのだ。そしてもうひとつはまちが「のんびり」しているからだと言う人もいた。これは、興居島で出会った池本さんが「暇だから」と言って色々案内してくれたのにも通じるように思う。
逆に言えば、余裕が無いと人は優しくできないということだ。もしそうなったら、松山に行ってリフレッシュしよう。海辺で拾った石のように心の角がとれて丸くなれるに違いない。
たくさんいただいたみかん。いっぱい食べて手が黄色くなるやつだ!