まずは賢人達に訊いてみよう
先日、カメラ好きのDPZライターたちが集まる座談会企画があった。メンバーは安藤さん、伊藤さん、地主さん。そしてぜんぜん詳しくもなんともない、カメラエンジョイ勢の筆者。
どうしてこんなガチ勢たちの座談会にお呼びいただいたのかは分からないが、遺品のレンズたちを見てもらうには絶好の場と思い、事前にお願いして持ち込ませていただいた。
賢人たちは「めちゃくちゃ重かったでしょう!」と、レンズを複数台背負ったことがある人にしか分からない労りをしてくれた。みな普段から機材の重みで肩を鍛えているのだろう。
安藤「MINOLTAとTOKINA製のレンズが多いね。」
地主「レンズフードとフィルターもたくさん入ってる。」
※レンズフードとフィルター…どちらもレンズを保護したり、光の余計な写り込みを防ぐための道具
JUNERAY「別のバッグにMINOLTAとCANONのフィルムカメラがあったので、たぶんそれら用に使ってたんだと思います。」
伊藤「カメラバッグに入れておくのは、正直保存方法としては一番よくないよね。」
JUNERAY「そこが問題なんですよね……私が開封したときには、すでにカビちゃってたレンズも多くて。」
安藤「ヘリコイドもちゃんと動くし、マウントアダプターがあれば使えるんじゃないかな。」
※ヘリコイド…回してピントを合わせるリング
※マウントアダプター…他メーカーのレンズを使えるようにする変換器
伊藤「僕のカメラ、SONY製のAマウントだからレンズのいくつかは装着できると思いますよ!ちょっと撮ってみましょうか?」
JUNERAY「え、いいんですか!そんな大事なカメラに!!」
※マウント…カメラとレンズの接合部の規格 なんかメチャいっぱいある
伊藤「あっほらほら!写りはちゃんとしてるよ!」
JUNERAY「カビてるレンズなのに、ピントもボケもすごい綺麗じゃないですか…?」
伊藤「あんまり知られてないことなんだけど、レンズってカビてても意外と撮れちゃうんだよね。」
JUNERAY「えっ」
地主「あるある、普通に使ってたレンズを買い取り査定してもらったら、ちょっとカビてますねって言われたり。」
安藤「カビのせいでピントがうまく合わなくても、ふわっとした写りが案外良かったりね。」
伊藤「この望遠レンズなんていいなあ!JUNERAYさんのZ fcに着けたら、かなりかわいいんじゃないかな?」
JUNERAY「軽量小型が売りのミラーレス機に、この巨大な筒を……?」
伊藤「この望遠レンズは鳥なんか撮るのにいいですよ。ほら。」
安藤「お祖父さん、いいもの遺してくれましたねえ。」
地主「これは使わないと損ですよ。」
JUNERAY「レンズと一緒に入ってた細々した道具も使えそうでしょうか……?」
伊藤「レンズフードやフィルターなんかはサイズが合えば使えますよ。レンズに対してレンズフードの数が多い気がするけど……。」
地主「ただ、このデジタルカードが謎なんですよね。全く見たことない形。何に使ってたんだろう。」
安藤「これは僕も見たことがないなあ。」
動作することがわかった以上、筆者には使う義務がある(ような気がする)。
調べたところ、オールドレンズはフランジバックが短い、ミラーレス機での使用に適しているらしい。つまり筆者のZ fcで使える可能性が大きい。
※フランジバック…マウントからイメージセンサーまでの距離
マウントアダプターを購入し、素人にもできる範囲での清掃を施してから、撮影してみることにした。