生活感の次は娯楽が欲しい
私のアトリエは、ぬいぐるみだけで生活必需品が揃いつつある。 作業場なので実際には必要ないものばかりだが、雰囲気だけでも生活感が欲しいと思い、様々な家電を作ってきた。
だいぶ生活感が出てきて満足していたが、最近になって少し生活感に偏りがある気がしてきた。
全て生活必需品過ぎやしないか。
一切の娯楽がないのだ。もちろん作業場なので娯楽がある必要はない。むしろあったら気が散って仕事にならないだろう。
でも生活の豊かさって、娯楽にあるのではないか。生活必需品しかない部屋なんて、生きてはいけるけど、豊かさがないのだ。
使わないゲーム機が部屋の片隅に置いてあるような、そういう視覚的な娯楽が必要と思い、ニンテンドー64のぬいぐるみを作ることにした。なぜ64かというと、一番遊んだゲーム機だからである。
出来上がったのはこちら。
様々な思い出が呼び起こされる、ノスタルジックぬいぐるみが完成したのだった。
64で遊んでた人は皆欲しいと思うので、作り方を説明していこう。
本物を見ながら作ろう
我が家には本物の64はすでにある。職場の人から譲り受けたものなので、子どもの頃遊んでいた64とは別物だ。実家にあるものは兄弟みんなで使っていたので、初めて自分だけの64をゲットできて嬉しかった。
本物があるならもうそれでいいではないかという意見もあるが、これは住んでいる方の家で実際に使っているのだ。友人が来た時にたまに遊んでいるので、家に置いておきたい。
やはり作業場には、観賞用64ぬいぐるみが必要なのだ。
ちなみに実物があるだけで、作るのはかなり楽になる。設計図を描かなくても、本物を見て作ればいいのだ!!早速作っていこう!!
本体を作る
まずはウレタンを64の形に削る。
ここまで作ったところで、ゲームでいえば1面をクリアしたくらいの謎の達成感を得てしまった。
驚くべきことに、ここから私は2ヶ月も放置することとなる。
ニンテンドーDSの英語漬けのソフトを、3日でやらなくなったことを久しぶりに思い出した。
〜2ヶ月後〜
そういえば64作ってたよな、とある日急に思い出した私。
気分転換に64の刺繍をしてみた。
友人に見せたら意外と褒めてくれたので、急にやる気が出てきた。このまま縫い付けよう!!
2ヶ月の時を経て、やっと完成した本体部分。
でもその2ヶ月の間に、ゲームソフトだけは1個作っていた。
ゲームをプレイするときは一切体を動かさず、指先だけでプレイするのがかっこいいと思って意識していたが、マリオカートだけはコントローラーや体ごと曲げないと上手くカーブを曲がれない癖が残っている。
あとはコントローラーがあれば遊べるぞ!!
コントローラーを作る
まずはウレタンを削っていくのだが、今まで作ったぬいぐるみの中で一番難しかった。
まるで生き物を作っているのか? と思うような有機的な形。手にフィットするように作られると、生き物っぽくなるのか……!!
スーパーファミコン時代のコントローラーは裏側も平坦で、もっとシンプルであった。これが任天堂の企業努力……!!!
任天堂の企業努力に感銘を受けつつ、コントローラーと格闘を続ける。凹凸がたくさんあると、布で包むのも大変なのだ。
64のゲームは最大4人でプレイできる。あと3つこれを作るのか……!!
同じものを何個も作るのが苦手なので、もはや修行である。でも作るしかない。地道なレベル上げと思って頑張ろう。
たくさん作ると上手くなっていくと思ってたのに、なぜかだんだん 下手になっていく現象が起こった。
でも4個作ったので、コントローラーを作るスキルは身についた。今後任天堂がさらに有機的なコントローラーを出してきたとしても、焦らず対応できるという自信がついたぞ。
3色端子、コンセントを作る
あとはコード類を作るだけ!
3つのコードが一つになっている。子どもの頃、さけるチーズのように3つのコードをさいて怒られたな。
やはり同じ構造にすべきであろう。3本の紐を縫い合わせていこう。