コンロの必要性
いつも制作しているアトリエでは、日用品や家電がほぼ無い。住んでいるわけでは無いので生活に支障はないが、あまりにも生活感がなく、落ち着かないのだ。
以前記事にもしたが、アトリエに生活感を出すために電子レンジのぬいぐるみを作った。

でもやはり、あのくぼみにはコンロがあるべきなんじゃ無いか。あそこに電子レンジを置いたことによって、謎のケータリング感を醸しているのがすごく気になっていた。
開き直って、ここを机にしようと思ったこともあったが、カフェのソファ席のような、絶妙に不便な高さであった。

やはりこのくぼみはコンロの居場所だ。コンロのためにわざわざ一段下げて用意されているのだ。やはりコンロを置くべきである。
ぬいぐるみでコンロを作ろうじゃないか。
出来上がったのはこちら。


全部ぬいぐるみだが、全く違和感のない台所の写真が撮れた。かなり落ち着く空間である。
コンロを作ろう
生活している方の家にはコンロがあるので、それを見ながら設計図を描く。

今までで一番複雑なぬいぐるみかも……、と描きながら思った。引き出せるグリルの部分の構造を考えなくてはならない。


「この後の作業、なんかややこしそう」という理由で、ここから2ヶ月ほど放置した。
初手で放置するのは、私にはよくあることである。ウクレレを買った時もそうであった。
コンロにもなりきれず、何か別のものに使われる訳でもない。
人間にもなれず、山犬にもなりきれない、もののけ姫のような哀れなウレタンは押し入れにしまわれた。


本物のように、ティッシュをちゃんと取れる仕組みにしたので、想像以上の複雑さであった。 もはやコンロの方がシンプルなのではないか。
……今ならすっと作れる気がする。
久しぶりに、押し入れの戸を開けてみた。
布で包む
2ヶ月ぶりに急にやる気になった私は、さっそく日暮里で布を買ってきた。

いつもなら選ばない、モコモコの生地である。2ヶ月放置したことの後ろめたさから、無意識に柔らかく包んであげたいという気持ちが芽生えたのかもしれない。


コンロは表面に凹凸があるので、さらにウレタンを足していく。


グリル問題
放置する一番の理由となったグリル部分。どうやって作ったらいいものか。
コンロの内側にも何かしら布を張らなくてはいけない。

出し入れするグリル部分は、ウレタンだけだとおそらく強度的に弱い。コンロにしまうときに、ふにゃっとなりそう。
何か固い芯を入れた方が良いが、あくまでぬいぐるみなので、柔らかさも確保したいところ。悩む……!!
悩んだ時は100円ショップかホームセンターに行こう。大抵の場合解決策が見つかる。

玄関マット!!確かに、柔らかさと固さを兼ね備えている。求めていた素材だ!!この世に玄関マットがあってよかった。
ウレタンの間に挟んで強度を出そう。


そして、またしても100円ショップで、ピッタリサイズの網を発見した。


コンロにはめてみたが、サイズもピッタリであった。
