特集 2022年5月10日

彦根に伝わるボードゲーム「カロム」の魅力に迫る

カロムというおはじきのようなボードゲームがある。特に滋賀県彦根市では「彦根カロム」が盛り上がりを見せ、いまでは全国的に遊ばれているようだ。

本記事では彦根カロムの名プレーヤーであり、カロム日本選手権大会優勝18回の門野裕司さんにインタビューをした。

1992年三重生まれ、会社員。ゆるくまじめに過ごしています。ものすごく暇なときにへんな曲とへんなゲームを作ります。

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彦根カロムというゲームに衝撃を受けた

きっかけは、筆者が以前の記事でカロムについて言及したところ、門野裕司さんから連絡を頂いたことだ。門野さんは彦根カロムの有名なプレイヤーであり、彦根カロムの普及活動もしている。おすすめされた動画を見たところ、衝撃を受けたのであった。

 

当時は彦根カロムのルールすら知らなかったが、それでもこの動画のすごさは十分に伝わってきた。会場に張り詰める緊張感、途中でミスをして悔しがる門野さん(6:09)、しかしそこからの大逆転(10:35)と沸き起こる歓声(11:50)。これはとんでもないスポーツだと感じ、どんどん引き込まれた。

そこで今回、門野さんに彦根カロムの魅力に迫ることにした。

門野さん。ボードゲーム大坂難波 うさぎにてインタビューを行った。このお店ではごんごん会というボードゲーム会がたびたび開催され、彦根カロムもよく遊ばれているという。

ーー本日はよろしくお願いします。
門野:よろしくお願いします。

彦根カロムとは

まずは彦根カロムについてざっくりと説明したい。彦根カロムとはおはじきとビリヤードを組み合わせたようなゲームだ。

ストライカーを指ではじいてパックジャックを穴に落とすゲーム。
彦根カロムのルール(概要)
  • 赤色担当青色担当に分かれ、ストライカーを指ではじき、自分の担当の色のパックを穴に落とす
  • 穴に落とすことに成功したら、続けて自分のターンになる。失敗したら相手のターンになる
  • 自分の担当の色のパックをすべて穴に入れたうえで、先にジャックを穴に落としたら勝利

※公式では青色のパックは緑色と呼ばれていますが、この記事では青色と呼びます。 

自分が赤色担当なら、赤色のパックをすべて穴に落とした後、ジャックを穴に落としたら勝利となる。なお、途中でジャックを穴に落とすのはダメで重大なペナルティとなる。

ちなみに、どこから打つかはけっこう自由だ。

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2ターン目以降はストライカーを線上に自由に置けるため、どこから打つかを自分で考えることになる。技術だけでなく戦略も重要なゲームだ。

実際にやってみると穴に落とせた時の爽快感と、戦術がはまったときの得意げな気持ちの両方が楽しめる。

門野さんを通じて彦根カロムを知る

門野さんは彦根カロム(以下、単にカロム)の名プレイヤーであり、カロムの普及活動もしている。門野さんを通じてカロムを知ろう。

ーー門野さんは彦根出身ということですが、カロムにはいつから親しまれたのですか?

門野:おじいちゃんの代からカロムをやっています。

ーー彦根には一家に一台カロムがあると聞きましたが、本当ですか?

門野:確かにそう言われていますが、さすがにそこまでは無いですね(笑)。古い家の蔵にはあるかと思いますが…。それでも彦根の小学校ではレクリエーションでカロムをやったり中学校では球技大会の種目にカロムがありました。

ーー門野さんの家にはカロムがあったんですか?

門野:2台か3台ありました。親が四兄弟で、正月に集まったときに親戚みんなで戦って切磋琢磨していました。

カロムのエリート家系で育った門野さん。

彦根では小学生の段階でカロムに触れるチャンスがあるが、とりわけ門野さんはカロムに熱中しやすい環境で育ったようだ。 

門野さんとカロムの全国大会

ーー門野さんは昔からカロムが強かったんですか?

門野:兄や親戚など自分よりカロムが強い相手しかいない環境で鍛えられていました。おかげで小学校ではほぼ毎回勝っていました。初めてカロムの大会で優勝したのは小学校2年生のときで、小学校低学年の部に兄とダブルスで参加して優勝しました。

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当時の様子。カロム界のニュースター誕生の瞬間である。

ーー早い!全国大会ですか?

門野:はい。ただし当時は全国大会と言っても参加者はほとんど滋賀県民で「これからカロムを盛り上げていこう」という時期でした。

ーー滋賀1強の時代だったんですね。いままでにトータルどれほどの成績を収められたのでしょうか?

門野:毎年大会に参加する中で、シングルス部門で6回優勝、ダブルス部門で12回優勝しました。4位以内の入賞はシングルスとダブルス合わせて29回あります。

圧巻である。
表彰状の数もおびだたしい。
2002年にはポスターに掲載された門野さん。

ーーすごい!ダブルスを組まれているお兄様もカロムが強いんですよね。

門野:はい。

左が門野裕司さんで、右が兄の純也さん。

門野:シングルスの決勝で僕と兄が対戦したこともあります。

ーー夢の兄弟対決だ!

門野:そのときは僕が負けました。ちょうどその時に探偵ナイトスクープが取材に来ていて出演しました。兄は探偵ナイトスクープに2回出演しています

ーー探偵ナイトスクープに2回も!

門野:最近の放送だと「8歳と103歳のカロム対決」という触れ込みで取り上げられて、兄は立会人として出演しました。

ーーすごい対決。たしかにカロムは老若男女問わず楽しめますね

番組特製の探偵手帳。本物だ…!

ーーカロムの大会はトーナメント制なんですか?

門野:予選リーグの後にトーナメントがあります。私の場合シングルスは第1シードなので、トーナメントからの参加です。

ーー1番強い人のシードですね。

門野:1回負けたら終わりなのでなかなかつらいんですよ…。いろんな人と試合して楽しみたいというのが本音ですね。

全国大会で表彰を受ける門野さん。

ーーお兄様だけでなく、親戚の方も大会に参加されるんですか?

門野:はい。親戚みんなで大会に出るので、参加者に門野がいっぱいいるんですよ。予選表に門野と書いてあると「この人多分強いぞ」とざわつきます。親戚と大会で当たることもよくあります。

門野一族。

ーー他の参加者から恐れられる門野一族。さすがです。 

全国大会の様子。
全国大会の決勝戦の台。

ーーあれ、決勝戦の台はちがいますね。

門野: 決勝戦だけで使用される黄金のカロム盤です。イレギュラーが起きやすく、油断できません。

ーーえっ…!決勝戦だけいつもと違う台なのはより一層緊張しますね。やっぱりカロムの台によって個体差があるんですか?

門野:あります。特に古い台だと跳ね返ったときに思わぬ方向に跳ぶことがあります。ぶつかったときに原因不明で浮くこともあります。どれだけ精密に打ってもたまに予想できない動きをするんです。

ーーきっとそこもカロムの醍醐味なんですね。しかし不確実性がある中で、これだけ結果を残されているのはすごい。

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門野さんのカロム普及活動

門野:これをプレゼントします。

門野さんから頂いた、マイストライカー。

門野:コロナ禍で外でカロムを遊べなくなったときに、「家の中でカロムをしてね」という思いを込めてプレゼント用に作ったものです。

ーーえええっ。ありがとうございます!

門野:大会に持ち込んでも大丈夫です。大会では高さや幅を測って規定を満たせばマイストライカーが使えます。

ーーおおっ。これで練習して大会に出たいです。

ーー門野さんはカロムの普及活動もされてるんですよね。

門野:カロムを担いで持ってきてみんなに遊んでもらうこともあります

「担いで」といっても、一辺62cmなのでかなり大きい。大変だ。

門野:おばあちゃん手作りの専用バッグに入れて運んでいます。

ーー熱意がすごいです。

門野:カロムをこれから始める人にとって買うのはハードルが高いので、まずはボードゲームのお店で遊んでもらいたいんです。なので私が持ちこんで、お店に置いてもらったりしています。カロムを気に入って購入してくれたお店も5軒ほどありました。

ーーTwitterでも精力的に活動されてますよね。

門野:「カロム」で検索して「カロムが面白い」と言っている人がいたら、いいね・リツイートしています。

 ーーそれで今日のインタビューにつながったわけですね!

初心者向けカロム講座

ここからはカロム初心者を対象とした、カロムのコツについて教えてもらう。

門野:まずは打ち方。基本はデコピンです。ただし、必ず指とストライカーをくっつけてから打ちます。

中指と親指にストライカーが接している。

門野:指とストライカーの間にすきまがあると、打った時に指を痛めてしまいます

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これだと指にダメージを負うのでマネしないように!

ーー狙った方向に飛ばすにはどうすればいいですか?

門野: 親指と中指とストライカーが接している3点で三角形を作るイメージです。毎回同じ三角形を作れば同じ方向に飛びます。あとはそれが狙った方向になるように三角形の向きを調整します。

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常に同じ三角形を意識しながら、「どの向きに打つとどの向きに飛ぶか」を覚えていく。

ーーなるほど。ストライカーが思ったように飛ばず悩んでいたのですが、三角形を意識すれば再現性のあるショットができるんですね。

ーーそもそも、パックを落とすためにはどこを狙えばいいんですか?

門野:穴とパックを線で結んで、その反対側にパックを想像します。そこに重なるようにストライカーを打ち込むイメージです。

「穴」「パック」「想像上のパック」が一直線上になるイメージ。その想像上のパックにストライカーを打ち込むと、パックはスルスルと穴に吸い込まれていく。

 ーーわかりやすい!ありがとうございます。他に気を付けるべきことはありますか? 

門野:近くのパックを穴に落とすときは、ストライカーとパックを離して打ってください。

ダメな例。ストライカーとパックがくっついた状態で打つと、パックだけでなくストライカーも一緒に穴に落ちてしまう。これはペナルティになってしまう。
いい例。ストライカーとパックを離して打つと、ストライカーが衝突地点で止まる。

以上のコツさえ覚えれば、初心者でもある程度うまくプレイできる。「思ったよりうまくできた!」という成功体験が心地よく、どんどんのめりこんでしまう。これはカロム中毒になりそうだ。 

門野さんと真剣勝負!

初心者向けアドバイスをいただいたところで、門野さんとカロムで勝負する。もちろんカロム経験一回の筆者が門野さんに勝てるとは思っていないが、いったいどれくらいボロ負けするのかも気になる。

門野:本気で行きます。

じゃんけんで勝った門野さんが赤色・先攻。

ハンデ無し真剣勝負、よろしくお願いします! 

スッ。初手でドカンと崩すのかと思いきや、奥の壁に当てて手前に跳ね返らせた。 

ーーなんですかこれは。

門野:基本的に、相手の方にパックを押し出すと不利になるので、手前に寄せるようにします。

筆者の初手。手前に寄せるなんて高度な技は持っていないので普通に押し出す。

 その後何回か打ち合って再び筆者のターン。

穴のすぐ手前にある青のパックを狙ったが、それには当たらずストライカーが穴に落ちてしまう。ペナルティで青のパック1個が場に復活することに。

その後、門野さんが3連続成功のあと失敗し、再び筆者のターン。

よしっ。今度は成功。気持ちいい~!この爽快感がたまらない。

  成功したのでまた筆者のターン。

惜しくも失敗だが…。

門野:あぁ~。

ーーどうかしましたか?

門野: 邪魔されました。

赤のパックを右下の角に入れようとすると、青のパックが邪魔になるようだ。

ーーおおっ。我ながらナイスディフェンスだったんですね。 

しかし先にネタバレすると、これが筆者の最後のショットだった。ここから最後までずっと門野さんのターンだった。そんなことある?

怒涛の11連続成功で門野さんの勝利。筆者はただ立ちつくしていた。

あまりにも何もできなかったので笑うしかなかった。しかも途中で大技を2つも決められた。

大技その①。3段に積みあがったパックの2段目を狙い撃ち、穴に落とした。
コマ送りで再生しても残像しか映らないほど高速で放たれたストライカーは、3段に積みあがったパックの2段目を正確にとらえ、そのパックは右上の穴に吸い込まれていった。
大技その②。邪魔を回避するため、壁の跳ね返りを利用して左下の穴に落とした。
これには門野さんも渾身のガッツポーズ。
10個あった赤色のパックをすべて落とし、最後は落ち着いてジャックを落とし勝利。
呆然とする筆者。

門野:いい試合でした。ありがとうございました。

握手を求められた。かなり一方的な試合だったが、お互いにたたえ合う握手は気持ちが良いものだ。

真剣勝負ではあるが、打つたびに会話が生まれて楽しかった。カロムはコミュニケーションツールでもあると感じた。

門野:112 対 4 で私の勝利です。落としたパックの数(12個と4個)が点数になり、さらにジャックを落とすと100点入ります。

ーーハリーポッターに出てくるスポーツみたいな得点計算ですね…。大技も炸裂していましたが、本当の試合もこんな感じですか?

門野:今回はグイグイ行きましたが、大会だともう少し慎重に行きます。ミスると逆転の可能性があるので。

ーー1個のミスでガラッと状況が変わるんですね。最後まで気が抜けない。

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中~上級者向けアドバイス

1回の試合だったが、上級者のカロム観も垣間見え興味深かった。ほんの少しだけカロムが分かった気がした。さらなる上達のため、中~上級者向けのアドバイスももらった。主に戦略面のアドバイスだ。

アドバイス①:ジャックを移動させて相手の邪魔をしよう

向かい側の真ん中にあるジャックを落とすのはかなり難しい。

理想はこうだが、角度がつけられないのでかなり難しい。
これを逆手にとれば相手の邪魔ができる。ジャックを相手が落としにくい位置に移動させることで、相手に勝たせないようにできる。
アドバイス②:残りのパックを材料に使って戦況を有利にしろ
アドバイス①に対抗して打開する方法がある。「材料を使う」だ。
ジャックが奥にあって難しい場面。自分の担当の色のパックを「材料」にします。
「材料」を穴に落としつつ、ストライカーがジャックを弾いてジャックが手前に移動した!

要は確実に落とせるパック(=材料)を落としつつ、同時に他のパックやジャックを移動させるのだ。「材料」を落とすので再び自分のターンとなる。連続攻撃の中で徐々に有利な戦況を作り出す

門野:自分の手前の線付近は宝の山なんです。穴に入れるのが簡単で材料にしやすいので。

画面左でプレイする門野さん(赤色担当)にとって、左の線付近の赤パックは「材料」にしやすい。
アドバイス③:ときにはあえてペナルティを選び相手の邪魔をしろ
3つ目のアドバイスはかなり上級者向きである。あえてペナルティを選ぶことで相手の邪魔をするというものだ。
最初に見た動画の一場面。赤色担当の門野さんはこのターンで勝ち切らないと負けの可能性大。しかし、青色のパックが邪魔でどうしても穴に落とせない赤パックがある。
そこで門野さんはうまく「​​​​​材料」を使って邪魔にならない位置へ移動させた。しかしその際、ジャックを穴に落としてしまう

カロムのルールでは途中でジャックを穴に落とした場合、パックを5個積み上げてその上にジャックを置くという重いペナルティとなる。

赤パックが5個復活し、積み上げられた。その上にジャックが置かれた。門野さん大ピンチ!

ところが実際はそこまでピンチではない。相手にとってみればジャックが塔の上にあるので1ターンで勝ち切るのが難しいのだ。

結局相手は次のターンで勝ちきれず、門野さんは10個の赤パックを連続成功ですべて落とし、最後はジャックも落として逆転勝利。 

動画でもぜひ見てください。当該シーンから再生されます。

ちなみにこれは「第7回C1カロムグランプリ全国大会」という大会の決勝。絶対絶命の状態から打開策を見出し、優勝につなげた。 

しかし、門野さん曰く「ジャックが落ちなければもっとスムーズに勝てた」とのこと。確かに、ジャックが落ちなければ再び自分のターンになっていたので勝ち切っていたはずだ。したがって厳密にいえば今回のアドバイスには当てはまらないわけだが、あえてペナルティを犯すことで相手に勝たせないという戦略は覚えておくと良さそうだ。

カロムの文化いろいろ

カロムの文化についても教えてもらった。カロムの発祥はインド、エジプト、エチオピア、イエメンなど様々な説があり、世界中で楽しまれている。

門野:インドのカロムでは穴がすごく小さくて、神々の試合みたいな感じです。

穴の小ささと正確さにびっくりする。 神々の試合だ。

いっぽう彦根カロムにも、様々な派生ルールが存在するという。

門野:昔は空中から打つのもOKだったんですよ。

ライン上の空中から打つ。相手のペナルティによってパックが中央に積み上げられたときに有効な打ち方だ。

ーー空間使いだ!

門野:これは過去の大会で採用されていました。しかし線の上にいるかわからないという議論が出てきて途中から禁止になりました。このやり方を極めていた人からは反発もありました。

ーーたしかに、せっかく極めたのに!となりますね。

門野:ほかにも、2段目のパックを狙うためにストライカーを立てて打つやりかたもあります。大会のルールでは禁止されています。

ストライカーを立てて打ち、転がすことで2段目だけを穴に入れる。さらっと実演して一発で成功する門野さんがすごい。(大会では禁止です)

ーートランプの大富豪みたいに様々なローカルルールもありそうですね。

門野:家によっては、最初に「いっせーのーで」と言って同時に打つのがあります。最初にこれを知ったときは衝撃でした。

急にバトルロイヤル形式になったらびっくりしてしまう。もちろん非公式ルールだ。

ーーシンプルゆえに、いろいろなアレンジがなされてそれぞれのコミュニティで親しまれているんですね。

門野:あとは最近だと「スーパーカロム」という物もあります。プラスチック製で軽くて非常に滑るので、はじく力が弱い小さいお子さんでも遊べますし、スーパーショットも起きやすくて面白いですよ。

スーパーカロム。彦根カロムと比べてひと回り小さく、値段もお手頃。

門野さんのカロムスーパープレイ集

門野さんがカロムを実演する中で、いくつものスーパープレイが飛び出していた。最後にこれらを紹介したい。

スーパープレイ① 難しい位置のジャックを穴に落とす

先ほど言ったように、向かい側の真ん中にあるジャックを落とすのはかなり難しい。

こんなの無理に決まってる。
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これを一発で成功させてしまう。

門野:通常は材料を使って簡単な位置に移動させますが。 

門野さんのプレイではそもそもこのような場面にならないのだが、万が一なったとしても対処できる。盤石すぎる…。

スーパープレイ② わずかなすき間を通す

青色のパックを右下の穴に落としたい場面。しかし、赤色のパックが道をふさいでいる。 

普通に打つと赤色のパックにじゃまされて穴まで届かない。
わずかなすき間をくぐり抜け青色のパックが穴まで転がっていった。

門野:今のは絶対入らないやつだったんですが…(笑) 

カロムではこのように、打った本人もびっくりのスーパーショットが出ることがある。これもカロムの醍醐味だ。

スーパープレイ③ 五段飛ばしジャンプショット

こちらは取材中には見られなかったが、せっかくなので紹介させてほしい。五段飛ばしジャンプショットという超超超スーパープレイだ。

横から見たイメージ。六段目のジャックにストライカーをぶつけ穴に落とす。そんな馬鹿な。

相手のペナルティによってはこの状況になる。これは一撃で勝負を決めるスーパープレイだ。門野さんはYouTubeでそれを成功している。

成功率は2~3割とのこと。十分高い。


取材を終えて

門野さんの熱き想いに触れながら、カロムの魅力を余すことなく堪能することができた。カロムの魅力について改めて整理すると、

  • 老若男女だれでも参加できる
  • 初心者でもコツさえ覚えればある程度うまくプレイでき、穴に落とす爽快感を味わえる
  • 中級者~上級者となると戦略の組み立て方で上達の余地があり、試合を通じて強くなれる
  • カロムを通じてコミュニケーションが生まれる
  • 木製という特性上、不規則な動きをすることがあり、思わぬスーパーショットが出ることもある

魅力がいっぱい!

この記事が彦根カロムのさらなる発展に少しでも貢献できれば幸いである。だって面白いんだもん。みなさんもぜひ遊んでみてください。遊べる場所はこちらにまとめられているようです。

ダブルスのカロムはさらに面白いです。

 

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