特集 2016年2月26日

手描きの共食いキャラが特に切ない

後を絶たない共食いキャラの惨劇。
後を絶たない共食いキャラの惨劇。
「共食いキャラ」とは、たとえばトンカツ屋の店頭で「おいしいヨ!」って言ってるコック帽を被ったブタのキャラのこと。

おいしいヨ、じゃないよ、っていう話だ。

トンカツ屋をはじめ、焼肉屋、肉屋、豚骨ラーメン屋などいたるところで日常的に見かけるため、そのおぞましさに麻痺してしまっている「共食いキャラ」。

いまいちどその悲しいキャラ振る舞いを直視しようではないか。
もっぱら工場とか団地とかジャンクションを愛でています。著書に「工場萌え」「団地の見究」「ジャンクション」など。(動画インタビュー

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共食い三大キャラ

共食いキャラ啓蒙活動としてこれまで繰り返し、彼らをテーマに記事を書いてきた。

「共食いキャラクター」を鑑賞する
クラブ活動「共食いキャラクター」
共食いキャラクター韓国編
共食いキャラ・ブタさんスペシャル
まだまだいる共食いキャラ
あいかわらずなげかわしい「共食いキャラ」
共食いキャラ界に新動向

前回から1年あまり。特にパトロールしているわけではないのだが、気がつくとパソコンの中の「共食いキャラフォルダ」がいっぱいになっている。

とりあえずここ1年の収穫をご覧頂こう。
まずは、全体的に「お母さんの趣味」的な賑やかな店頭風景で肉屋感を感じさせないこのお店
まずは、全体的に「お母さんの趣味」的な賑やかな店頭風景で肉屋感を感じさせないこのお店
おしゃれ。蝶ネクタイ。幾何学的なボディ表現に、どこか色っぽい表情の2畜種。なんかちょっと怖い感じがするのはどうしてか。そしてその手に持っている肉は…
おしゃれ。蝶ネクタイ。幾何学的なボディ表現に、どこか色っぽい表情の2畜種。なんかちょっと怖い感じがするのはどうしてか。そしてその手に持っている肉は…
こちらも肉屋さん。80年代っぽい丸文字がすてきだが、問題は向こう側のお三方。
こちらも肉屋さん。80年代っぽい丸文字がすてきだが、問題は向こう側のお三方。
仲間の肉を存在を店頭でアピールするという過酷な労働のためか、その目はうつろ。特にトリさんは足元にタマゴがあって、一層悲壮感が漂う。いやでもこれどう見ても雄鳥だからこれはタマゴではないか。そう信じたい。
仲間の肉を存在を店頭でアピールするという過酷な労働のためか、その目はうつろ。特にトリさんは足元にタマゴがあって、一層悲壮感が漂う。いやでもこれどう見ても雄鳥だからこれはタマゴではないか。そう信じたい。
これも肉屋さん。ブタの満面の笑みが悲しい。というか、ウシと作画担当が違うのでは。
これも肉屋さん。ブタの満面の笑みが悲しい。というか、ウシと作画担当が違うのでは。
このように肉屋さんには、ブタ、ウシ、トリ、のいわゆる「共食い三大キャラ」が勢揃いすることが多い。
一方、このように非肉屋で三大キャラが揃うのはめずらしい。しかも大はしゃぎである。「パーリナイ!」どころではないと思う。
一方、このように非肉屋で三大キャラが揃うのはめずらしい。しかも大はしゃぎである。「パーリナイ!」どころではないと思う。
いわゆる「ブレメーンの音楽隊系」である。盗賊を脅かす手法でわれわれ食べる側を脅かしているのだと解釈している。肉屋ではよく見かけるフォーメーションだが、飲食店ではめずらしい。
いわゆる「ブレメーンの音楽隊系」である。盗賊を脅かす手法でわれわれ食べる側を脅かしているのだと解釈している。肉屋ではよく見かけるフォーメーションだが、飲食店ではめずらしい。

ブタってほんとうにかわいそう

さて、これら三大キャラの間には微妙な温度差がある。中でももっともかわいそう感あふれるのはブタである。
ぜったい彼は何をやらされているか分かっていないと思う。無邪気な表情がかわいそう。
ぜったい彼は何をやらされているか分かっていないと思う。無邪気な表情がかわいそう。
この子もどういう状況に置かれているか理解してなさそう。かわいそう。
この子もどういう状況に置かれているか理解してなさそう。かわいそう。
こちらの力強い「やってます」には
こちらの力強い「やってます」には
舌なめずりのブタ。この子もよくわかってなさそう。きみにとってはほぼ「殺ってます」の意味なのに。
舌なめずりのブタ。この子もよくわかってなさそう。きみにとってはほぼ「殺ってます」の意味なのに。
「かわいい」と「かわいそう」は似ている。
「かわいい」と「かわいそう」は似ている。
こちらも「目がうつろ系」。
こちらも「目がうつろ系」。
シルエットだけでかわいそう感を出せるのはブタだけ。
シルエットだけでかわいそう感を出せるのはブタだけ。
たとえばキャラ化していないこの食材説明イラスト表現で描かれたウシの隣には…
たとえばキャラ化していないこの食材説明イラスト表現で描かれたウシの隣には…
このかわいいブタ。このように「なぜかブタだけキャラ化してて哀愁を誘う」というケースがままある。
このかわいいブタ。このように「なぜかブタだけキャラ化してて哀愁を誘う」というケースがままある。
バス停で待つブタさんの姿は「ドナドナ」を彷彿とさせる。しかも親子で、というのが罪深い感じ。一方ウシのほうに迷いはない。なにせそちらは牛肉ではなく牛乳なのだから。これほど明暗が分かれた例もめずらしい。やっぱりブタさんかわいそう。
バス停で待つブタさんの姿は「ドナドナ」を彷彿とさせる。しかも親子で、というのが罪深い感じ。一方ウシのほうに迷いはない。なにせそちらは牛肉ではなく牛乳なのだから。これほど明暗が分かれた例もめずらしい。やっぱりブタさんかわいそう。
このように、よく見るととてつもなくかわいそうなブタたちがそこらじゅうにたくさんいるのだ。

そんな受難の種、ブタの中でももっともかわいそうなのがこれだ。
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