深谷ネギとは
深谷ネギは埼玉県の北部利根川沿いの畑で作られる根深ネギ(一般に長ねぎと呼ばれるネギ)だ。
明治時代に始まったこの地域の根深ネギの出荷は深谷駅から貨車で東京に出荷された。これが深谷ネギと呼ばれるもとになった。
この地域は利根川の氾濫により肥沃な土地となった。
日本の多くの土壌は火山灰土である「黒ボク土(肥沃度が低い)」だがこの地域は川の氾濫で土砂が堆積してできた土壌(沖積土)で肥沃度が高い。
そこで育つネギ、美味しいに決まっているのだ。
私はネギが好きだ。めちゃくちゃ好きだ。岩手県で曲がりネギの農家さんにわざわざ話を聞きに行ったこともある。あの臭みがクセになるし、それでいて甘みもある。だったらネギの聖地である深谷にも行くべきだと思い訪れたのだ。
深谷ネギを食べる!
まずは深谷ネギを売っているところを見ようといくつかの直売所を訪れた。時間としては昼過ぎだったのでけれど、パーフェクトに売り切れていた。人気なのだ。午前中に売り切れますね、とお店の方は言っていた。
ネギが好きなのでネギが売り切れている様は嬉しくもある。買えないのは残念ではあるけれど、ネギ好きという同士がいることは喜ばしいのだ。
それに深谷ネギ自体は買えなくても、深谷ネギの商品は数多くあるのだ、深谷市には。
道の駅おかべにあるレストランに入ると「深谷ネギ三昧」というセットがあった。「深谷ネギかき揚げ丼」「深谷ネギラー油そば」「深谷ネギそば」とその商品名通り深谷ネギだらけだった。
食べてみるともちろん美味しい。ネギの美味しさを再確認できる。甘みと適度なクセ、それが旨味として体に馴染む。
しかも食べ応えもある。かき揚げなんて具は全部深谷ネギなのだ。ネギ好きとしてはありがとうと言いたい。
ネギまみれソフトクリーム
道の駅おかべにはまだ深谷ネギがある。それは「深谷ネギソフト」だ。ネギがスイーツになるところは想像できない気がする。ネギは万能ではあるけれど、スイーツと馴染むのだろうか。ワクワクとドキドキを感じながら注文した。
白いソフトクリームが見えないほどにネギにまみれている。ネギまみれ、なんて素晴らしい言葉なのだろう。
それが現実となりいま目の前にあるのだ。小口切りされた冷凍のネギに、ネギパウダーが振りかけられ、ふっかちゃんのツノがチョコレートで再現されている。
食べてみるともう本当にネギ。小口切りのネギは冷凍したものを使っているので、冷たいソフトクリームとの相性はいい。
ネギが自分を主張しつつも、ソフトクリームと馴染んでいる。ネギパウダーもいい。ネギ好きのためのソフトクリームと言える。
道の駅はなぞのに行くと「深谷ネギドッグ」もあった。
「ねぎケチャ」「ねぎーねぎー」「タルタル」の三種類があり、今回は「ねぎーねぎー」を注文した。スタンダートとプレミアムがあり、プレミアムにはパンにも深谷ネギが入っている。
当然プレミアムにした。
もちろん美味しい。ネギを感じることができる。深谷を感じることができる。深谷ネギを強く感じるのだ。私の自宅の近くにあれば、と思うけれど深谷で食べるのが醍醐味なのだ。そこに流れる空気も味につながる。