「叩いて被ってジャンケンポン」っていうゲームがありますよね? ええ、ヘルメットとピコピコハンマー(ハリセンの場合もあり)でやるあの真剣勝負です。
叩いて被ってジャンケンポンをダラダラと不真面目にやっている人を見たことがありません。
やっている最中は誰もが真剣。おそらくそこには攻撃と防御という、生き物としての純粋な生存本能が作用してるんだと思います。やってる姿はあんなにバカみたいなのに……考えたヤツ天才じゃね? という雑念から我に返り、今回もめくるめく書き出しの世界へご招待しましょう!
書き出し自由部門
この一文がすでに名言!
あの振動は挑戦だったのか。
とても霊的な印象を残す一文。
田植え前の水田は夕陽を飲み込んで、徐々に夜を吐き出すけれど、抑えきれずに水面を光らせる。
カズタカ
「苦手な子、覚悟しとけよ」と言い、転校生のピーマンは席に座った。
手洗い森鴎外
七五調の強さよ……
ゴキブリに3億年の歴史を感じる兄のことが嫌いだった。
天王谷一
その人は懐からマヨネーズと中濃ソースを取りだし瞬く間に僕の刺身定食を人質にとった。
楽観的ネガティブ
腕を入れる前に考えてみろ、虫を狙う食虫植物と同様、血圧計も罠だ。
ろっさん
立ちカップ麺食いギャルを猪が跳ねた。
正夢の3人目
なんという落ち着きのない世界観!(笑)
じめじめと不快な中の雨宿り。さっき貼ったシップの腰だけが心地好い。
夢雀
私とさっちゃんの待ち合わせは、おばけツツジの花の下。夜の12時、花を咥えて蜜を吸う。
葱山紫蘇子
親指姫がチューリップのベッドで眠りにつく頃、中指姫は煙草を吸っていました。紺色の空。白い星。燃える火の色メラメラメ。
小鳥待て
パフェ用の長いスプーンを使って、マントをつけた猫が戦っていた。
もんぜん
「小学生から」という遅い記憶のはじまりに、不穏で豊かな想像がひろがる。
靴に小石が入っている。なんだ、アメジストか。
チャイ
アメジストを知ったのは学研の「科学」の付録。舐めたら冷たかったという記憶がなぜか強く残っている。
あめ玉を植える。かぶせた土にひとしずく、よだれを垂らす。
七世
雨垂れがきらきらと軒先を縁取る。諦め、起動したカメラを閉じる。4階へは戻らない。
井沢
「アナコンダと初サンマって語感が似てるよね」同意は得られず、締め付けが増していく。
さくさく
状況の分からなさがひたすら怖い(笑)
最終バスの時は、ふざけてお経読んだりしますね。はい、お客さん、とても怖がってくれますよ。
なかもりばなな
つづいては規定部門。今回のテーマは『大谷』でした。メジャーな大谷ではない、マイナーな大谷たちの物語をどーぞ!
規定部門テーマ『大谷』
真美子さん来てーーー!(デコピン視点で)
大谷にはホームランを打っていた、というアリバイがある。
いそうろう
つおいありばい(笑)
町中華のオヤジは大谷のサインだと言い張った。
g-udon
⏩ 続きます!