「カクたこ」なるものは存在する
実は、たまご焼き用のフライパンを使って作る四角いたこ焼き「カクたこ」が既に存在している。

それも揚げ出し豆腐のような見た目でかわいいのだが、わたしは何としても鉄板でひとつずつ作りたいのです。キューブ状のたこ焼きを。
作戦は5つ
キューブ状のたこ焼きを作れそうな作戦を5つ考えてみた。

丸く作ってから成形するのは簡単にできそうだ。製氷器の方は成長途中のミニトマトに四角いケースをはめてキューブ状にするのに近い。一方、本当にやりたいのはいきなり成形する作り方。こっちの方が難しそうだけどやりがいはありそう。
まずは簡単そうな、丸いたこ焼きから整形する方法2種から着手することにした。

①製氷器につめる
たこ焼きサイズの四角いものといえば製氷器なので、詰めて無理やりキューブ状にしてみます。





ぎゅうぎゅう詰めたおかげかしっかりキューブになった。いつでも手軽にキューブ状のたこ焼きを楽しみたい方にはおすすめの方法だ。詰めたあとにしっかり粗熱を取るのがポイントです。
②丸いたこ焼きをヘラで成形する
製氷器が手元にない・もしくは製氷中で使えない場合に備え、製氷器に頼らずにヘラでキューブ状にする方法も試してみた。




限りなく球体に近いキューブができた。奥の製氷器キューブたこ焼き(ソースをかける前の姿)が不安そうに見つめている。
たこ焼きはこう見えて結構弾力があり、押さえても反発するのだ。製氷器のように四方八方からしっかり押さえこまないとキューブ状にはできないのかも。
③鉄板の上でヘラで成形する
それならば弾力が生まれる前、液体の状態からヘラで成形できないものか。いわばキューブ状たこ焼きの英才教育だ。






生地がすぐに広がってしまうため、手がもう2本必要だ。あとヘラにこびりついてしまうのも扱いにくい。粉を多めに入れて生地を使って、ヘラに油を塗れば良かったのかもしれない。
こんなに試行錯誤して頑張っている間、下の階からカップルの仲睦まじい話し声やら笑い声やらが聞こえてきた。あなたたちの上の階ではWebライターがひとりで必死にキューブ状のたこ焼きを作っています。
④アルミホイルの型の中で焼く
流れる生地を囲い込むべく、アルミホイルでキューブ状の型を作ってみた。



そしてしばらく焼いたものがこちら!

生地が突然膨らみ、動揺して箸でつついたら流れ出してしまった。たこ焼きの魂が抜けたようにも見える。傷口はいじるほどに広がるものだ。
でもせっかく作ったんだし、型から頑張って外してみた。


生キャラメルのようなバターのような、角の取れた頼りないキューブができた。これはこれで美味しそうだし、実際ちゃんと美味しかったです。
⑤地層のように重ねる
最終手段は、ミルフィーユから着想を得た「地層作戦」です。ここまでくるともはや別の料理な気もするが、どんな手段を使ってでも「キューブ状のたこ焼き」を味わいたいんだ!




気が遠くなるような作業だが、厚みが増してくると雪だるまを作っているみたいで楽しい。熱いし四角いので全部逆だけど。

そしてついにその時がやってきた。



これです!これこれ。これこそわたしがずっと見たかったキューブ状のたこ焼きです。
見た目や匂いも完全にたこ焼きなのに、見た目だけが違ってバグみたい。ゲームの世界のたこ焼きにも見える。

断面は層になっていてミチミチ。ちょっと顔を出す、まるで出土したかのようなタコに笑ってしまった。どんなたこ焼きだよ。

味はたこ焼きだが食感がミチミチのモチモチで、ものすごい満足感が得られた。これは流行るぞ!なんせ1個でかなりお腹いっぱいになるからコスパが良い。手間がかかるのが難点だけど。
かなり集中できるしおいしいので、嫌なことがあった時に作るとストレスを発散できそう!

この記事は失敗ウイークの1本でした
あとからお知らせしてすいません。できるかどうか分からないことをやってみる記事シリーズです(企画説明)