12年前から行きたかった
辰年から巳年に変わる瞬間を辰巳でむかえたいというのは、12年前からやりたかったことだ。
12年前の2012年、それは僕が大阪で仕事をやめて東京に来た年で、地下鉄に乗っていたときにこのポスターを見て、絶対年越しの様子を見にいきたいと思った。
ただそれは僕が仕事をやめてフラフラしだした元年でもあったので、これで正月も帰らないとさすがに親は心配になるかと思い、その年は帰省することにしたのだ。
あれから12年。今は働いてるし40歳にもなったし、僕はもう立派な大人だ。実家も移転して日帰りでも行ける近さになった。
もう後ろめたいことは何もない。
実家には翌週行くことにして、大みそかの夜、万全の状態で辰巳へと向かった。
辰巳は東京湾にある埋めたて島の1つで、東西をはしる高速道路の北側は何十棟もある巨大な団地、南は港と倉庫街になっている。東京メトロの辰巳駅があり、広々とした公園も多い。
と、並々ならぬ意気込みで辰巳に向かっていたのは僕だけではなかったようで、ライターのいまいずみさんも1月5日に取材をしていたことが後日分かった。
こんな貴重な瞬間、そりゃあみんな見たいもの。
というわけで、本日のデイリーポータルZはメモリアル辰巳密着サイトです。途中、いまいずみさんの記事でより詳しく紹介されているものなどはご案内を入れていますので、あわせてお楽しみください!
辰巳駅の盛り上げがすごい
大みそか当日、地下鉄に乗って辰巳駅に着いたのは23時30分ごろ。普段であればけっこう遅い時間だが、改札を出ると10人ほど人が集まっていた。
みんな壁にむかってカメラをかまえていたので近づいてみると、
今回も記念のフォトスポットが設置されていた。
新年をギュッと集めたようなおめでたいデザインに加えて、車1台分ぐらいある大きさ、そしてポスターならではの光沢に晴れ晴れした気持ちになる。今からでも年賀状にしたい。
さらにこれだけではなく、
聞けば、これらは辰巳駅を管轄する大手町管区の駅員さんたちの企画なのだそう。
この年越しは、いわば12年に1度の地元の祭り。盛り上げるためにできるだけのことをしようという心意気を感じる。
このあとの辰巳での年越しに向けて、駅が最高のエントランスとして気分を高めてくれている。
※限定の24時間切符はいまいずみさんが実物をゲットしているので見にいこう!