スナック通りにあるタイ
調べたところ、ムーガタが食べられるお店は都内に数軒あるようで、今回うかがったのはその中の1つ MOOKATA湯島店。
山手線の御徒町駅から歩いて5分ほど。地図が示す路地に入ると、そこにはスナックや居酒屋のネオンが並んでおり、その中にMOOKATAもあった。
一見、ここも日本のスナックとかバーのような見た目だが、いざ中に入ってみると、
突然タイが現れた。
トタンとブロックの壁、赤と青の簡易なイス、でかい扇風機などの内装に加え、店員の皆さんもタイの方と思われ、急にローカルなお店に来たかのようだ。
このギャップの大きさはちょっとした異世界転生。この日は1日働いてからの訪問だったので、『仕事終わりにスナック寄ったらタイだった件』だ。
でも、そんな現地の雰囲気の強さが期待を高めてくれる。
ムーガタは焼肉と鍋のハイブリッド
席に案内されると、まず気になるのがこちらのUFOのような鍋。
食材を焼くためのドーム型の鉄板と、煮込むための溝が一体になっている。
これを使って、焼肉と鍋をいっしょに楽しんじゃおうというのがムーガタの心意気。「盆と正月がいっぺんに来た」を具現化したようなごちそうだ。
さらにこのお店のムーガタは、現地と同じビュッフェ形式の食べ放題(99分:税込2,968円)。
好きな食材を選び、それを焼いて食べても煮て食べてもいいのだ。
そんなの楽しすぎるだろう。盆と正月だけでなく、クリスマスまでいっぺんに来ている。
赤いスイートチリと緑のシーフード
ここまでで、ムーガタへの期待はもうパンパン。
そろそろ食べないと破裂してしまいそうなので作っていこう。
周りがグツグツいっている鍋の真ん中で肉を焼くのは、普段の焼肉以上に気持ちが高まる。湧き立つ輪の中心で宴をドンドコ盛りあげる。そう、俺はいま、盆踊りの和太鼓の人だ。
日本の焼肉と違って肉に味はついていないので、ナムチムというソースをつけて食べる。
このお店では、赤と緑の2種類がテーブルに置かれていた。
それぞれどんな味なのか、お店の人からは「いろいろ混ぜてる」という情報しか得られなかったので、とりあえず緑のものをつけて食べてみると、
緑のナムチムは塩気が強く、そこにうまみと辛みも合わさり、それらが肉とマッチしていてかなりおいしい。
そしてもう1つの赤いソースは、タイ料理屋で生春巻きについてるスイートチリのようで、おいしいしタイらしさも感じられる。
どちらもごはん以上にお酒にあう味。
個人的には緑のナムチムとレバーの組みあわせが最高だった。
ちなみにドリンクのメニューは、タイのビール4種類をはじめとしてお酒もソフトドリンクも充実している。
その中でもひときわ目立っていた、バケツサイズでパクチーがたっぷり入ったバンコクハイボールを注文。
普通のハイボール以上にウイスキーの苦味が引き立っていて、肉を食べたあとの口をスッキリさせるのにもってこいだった。