2025年1月5日の辰巳 2025年1月18日

辰年から巳年へ、「辰巳」は盛り上がっているのか

今回を逃すと次は12年後、見に行くしかない!

昨年2024年は辰年、今年2025年は巳年である。

東京には「辰巳」という地名があるが、辰巳にとってはこの年末年始は12年に1度のメモリアルイヤーであろう。この貴重な機会を見逃すわけにはいかない。

年が明けた1月5日、盛り上がっているに違いない辰巳を訪れた。

1992年東京生まれ。普段は商品についてくるオマケとかを考えている会社員。好きな食べ物はちくわです。最近子どもが生まれたので「人間ってすごい」と本気で感じています。(動画インタビュー)

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みんな12年に1度の辰巳を見たい

取材をし、いざ執筆!というタイミングで、編集部からライターの高瀬さんが同じようにメモリアルな辰巳を年越しのタイミングで見に行く記事を書いているとの情報が届いた。なんてこった、完全なネタ被りである。

でもやっぱりみんなメモリアル辰巳を見たいのだ。本来であれば別ネタを検討すべきところだが、12年に1度の記念すべき辰巳を余すことなく伝えるべく、あえてそのまま書かせてもらうことにした。高瀬さんが訪れた年越しの時との違いがあるのかも気になるところである。デイリーポータルZはメモリアル辰巳密着サイトになります。

辰巳駅の乗降人員数は東京メトロ全130駅中113位でどちらかといえばマイナー駅
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駅構内に置かれがちなフラワーアレンジメント(生け花?)もどこか控え目
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 そもそもなぜ辰巳という地名がついているのか。

干支は方角と対応しており、真北の子(ねずみ)から時計回りに12分割で干支が割り当てられている。辰と巳は南東にあたるが、ここ辰巳は東京の中心(皇居)から見て南東の方角に位置するため、この地名がついている。つまり由来としても干支の辰巳からきていて、この年越しはまさにメモリアルと言えるのだ。

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つまりこういうこと。綺麗に辰巳の方角に位置している。

さて、高瀬さんが訪れた大晦日にも盛り上がりを見せていた辰巳駅は5日も引き続き賑わっていた。限定の24時間券を特設の机で販売するほどの力の入れようで私が訪れた際も数組が記念撮影をしていた。

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お祭りムードに焚きつけられ24時間券を買ってしまった。長机で売られるとコミケの如く財布が緩んでしまう。
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駅のポスターには12年前の様子も。写真の画質が「一回り」の長さを物語っている。
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そして今回の企画への駅員さん達の意気込み。深い辰巳愛が伝わってくる。

ところで今回のデザイン、どちらも同じ有楽町線が辰と巳に扮しているようにみえるが、よく見ると辰は17000系、巳は10000系と異なる車両が元になっている。

一般的に辰のルーツは巳(蛇)と言われているので、そういう巳から辰への流れも考えて車両が選定されているのかもしれない。12年に1度、鉄道愛と辰巳愛がまじりあう唯一無二の瞬間を我々は目にしている。

静かに辰巳を噛みしめる

駅から外に出ると高瀬さんも「大龍のよう」と形容していたジャンクションが目の前に広がる。

思ったよりも「辰巳」で写真を撮りまくってしまった。この色味、絶対に辰と巳を意識している。確信犯、いや確辰犯(辰しか入っていないように見えるが「犯」の字の右側がほぼ巳なのでセーフ)だ。

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そもそもジャンクションが好きなのでこの景色はたまらない。
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上を通る高速が辰、下をくぐる歩道橋が巳といったところか。
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巳の曲線美も外側からしっかり鑑賞した。

ひとしきりジャンクションの辰巳っぷりを堪能したところで冷静に駅周辺を見て回るも、街をあげて派手にメモリアルイヤーをお祝いするムードは特に感じられない。高瀬さんがレポートしていたように辰巳の皆さんは静かにこの記念すべき年を噛みしめているのだろう。

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高瀬さんも見つけた巳のオブジェはこの日も飾り付けられて何とも言えない表情で辰の方を見ていた。
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一方の辰は横を向いており、なんだか巳が辰に片思いしているように思えてきた。
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ちなみに干支のオブジェがある公園の桜並木はドラマHEROのオープニングロケ地でもある。HEROの音楽を流して歩いたら誰でもキムタクのようにカッコつけたくなる。
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年が明けたばかりなので辰年から巳年に!と言っているが、考えてみるとそもそも普段から干支を意識することがあまりない。

年末年始を除けば干支の話は12歳(もしくはその倍数)歳が離れてることに驚く時か、年齢が疑わしい時の確認くらいでしか出てこない。年の初めには年賀状に書いたり広告に使ったりしてもてはやすのに、すぐに忘れて思い出すのは年の瀬。ひどい話である。

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年始を過ぎれば辰よりも、
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公園のタコ。
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巳よりも、
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タコに人が集まっている。

私は常々この干支の不憫さに同情している(だからといって干支を盛り上げる行動は何もしていない)が、こと去年から今年にかけてでいえば辰巳は外の場所よりも干支を意識しやすい街だと言っていい。

東京にお住いの皆さんにおかれましては、日常生活で忘れがちな干支成分を今年は辰巳で補っていただきたい。

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散々歩いて見つけた、お正月ならではの辰巳要素。この年賀状タイプの柵は時々見かけるが、今年一番設置すべき街は誰が何と言おうと、ここ辰巳だ。

⏩ 団地を語らずして辰巳は語れない

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