12年後も楽しみ
僕が辰巳での年越しに興味をもつきっかけになった駅での企画は、12年前にはじめて行われ、今回から記念切符の発売が追加されたそうだ。
どんなイベントも、回を重ねるごとにバージョンアップして盛り上がりも増していくものだろう。
いつか辰と巳の広場でカウントダウンが起こることを夢みて、12年後の辰巳の年越しも楽しみにしたい。
※いまいずみさんの記事では、さらに「かつての辰巳」の盛り上がりも見にいっているのでそちらもぜひ。
そこで、切りかえて龍やヘビらしいものをさがして歩くことにした。
その途中、辰巳の小ネタも見つけたのでランキングでご紹介します。アド街ック小ネタ天国。
3位:タコすべり台の足に吸盤がついている
2位:パンダの大群とゴリラ
1位:ローソンみたいでローソンじゃないコンビニ
店内も、見た目から商品ラインナップまでローソンそのもの。
ただ、港で働く方が多く利用するのか、手袋だけは耐油・革製・ドライバー用など20種類以上売っていた。
※なぜポートストアなのかについてはこちらの記事に詳しく書かれていたのでご覧ください。
そんな散歩をしていると、
とつぜん龍があらわれた。
逆方向を見ながら歩いていて、振り返ったら急に登場したので思わずウォッ!と声が出る。RPGの主人公って、敵が出てきたときこんな感じか。
何の説明もないけど、石とタイルでつくられ、人の背丈より大きいしっかりしたオブジェ。
ここに龍がいるということは、もしや…
今度は山をぐるりと囲む大蛇がいた。
辰巳には、辰と巳一対の立派なオブジェがあったのだ。
そこは十二支すべての像がある広場で、その中心に辰と巳のものもあった。真っ暗な中で街灯に照らされ、にぶく光る姿がかっこいい。
本当に勝手な話だが、散歩の途中、辰巳の人たちにとって辰と巳はあくまでも地名にすぎないのかなと思いかけていた。年越しは静かだし、遊具もタコとパンダだし。
でも、こうやってちゃんとオブジェや十二支の像がもうけられていることを知り「辰巳のみんな、ちゃんと辰と巳のこと大事に思ってくれてたんだ」とうれしくなった。
お前は辰巳の何なんだという感じだが、いつも素っ気ない息子が卒業式の日に感謝の手紙をくれたような、そんな喜びをかみしめた夜3時だった。
※ちなみにこの奥にある桜並木は、ある有名ドラマのロケ地だったようです。何のドラマかはいまいずみさんの記事で。
その後また寝て起きてお昼前、僕はもういちど辰巳駅に向かった。元日の駅前は、初詣に行くのかちらほら人が歩いている。
なぜもういちど辰巳に来たのか。
年越しの雰囲気は知れたし、辰と巳のオブジェも見つけられた。目的は十分果たせている。
でも昨日の夜、辰巳の町の辰と巳への愛にうれしくなった僕は、地元の方々がそれらと触れあっているところをどうしても見たくなったのだ。
そこで、最後に見た辰と巳の像の様子を、近くのベンチから観察することにした。
すると、去年生まれたであろう赤ちゃんを抱きながら辰と一緒に写真を撮るご夫婦や、ジョギングの足を止めてヘビの頭をなでていくおじいさんなど、辰と巳と辰巳の皆さんとのほのぼのとした場面をたくさん見ることができた。
これにまたうれしくなり「うむうむ、みんなが辰と巳を愛でておるのぉ」と、辰巳の長老のような気分で見守った。
昨日に続き、マジでお前は辰巳の何なんだと思うが、おかげさまで気持ちのいい巳年のスタートを切ることができた。
僕が辰巳での年越しに興味をもつきっかけになった駅での企画は、12年前にはじめて行われ、今回から記念切符の発売が追加されたそうだ。
どんなイベントも、回を重ねるごとにバージョンアップして盛り上がりも増していくものだろう。
いつか辰と巳の広場でカウントダウンが起こることを夢みて、12年後の辰巳の年越しも楽しみにしたい。
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