特集 2022年6月22日

氷砂糖を削るとかき氷のように見えるのか確認する

まだ6月だというのにずいぶんと暑くなってきた。

いっそ夏の気分になって、かき氷でも作ってみようか。
ただし氷は使わず、氷砂糖でだ。

1987年兵庫生まれ。会社員のかたわら、むだなものを作る活動をしています。難しい名字のせいで、家族が偽名で飲食店の予約をするのが悩みです。(動画インタビュー

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密かな夢は出来るのか確認したい

かき氷機に氷砂糖をつっこみ、削る……。

これが僕の密かな夢だったのだ。
「お菓子の家を本当に作る」と同じくらいの夢だった。

まるで氷のような見た目の氷砂糖。
それを氷の代わりに削ったらかき氷みたいに見えるのか?

どうしてもそんな姿が見たかったのだ。

ここまで読んだ皆さんはこう思うかもしれない。

「氷砂糖を削ったら、そりゃ砂糖が出来るでしょ」

いや、僕もそう思う。もう大人だから。
でも何事もやってみなくてはと思うのだ。

なんとなく想像がつくことも実際にやってみたらいったいどうなるのか、確認していくという記事である。
みんなで確認していきましょう。

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確認のために用意しよう

ということで買ってきたのがこれ。

ロックタイプの氷砂糖だ。

今までちゃんと意識したことがなかったのだけれど、氷砂糖にはクリスタルとロックの2種類がある。
クリスタルは十六面体で同じ形で小さめ、ロックタイプは本当の氷のような形でやや大きめといった違いがある。

クリスタルとロック。ロックタイプはあまり売っていなくて探すのに苦労した。

せっかくだから氷っぽいロックタイプでいきたい。

手に取ってみるとまさに氷のようだ。

しかしなんと硬いことか。
かき氷機で削れるのだろうかと不安が募る。

ひとまず氷砂糖単体で食べる。

やさしい甘さでおいしい。
歯で噛んだら割れるし、かき氷機でもいけるのでは?と思い直すことにした。

勢いのままかき氷機も買った。

なんだかんだで人生で初めてかき氷機を買ったかもしれない。

近所のドンキに行ったらもういくつかの機種が並んでいたので、なるべくモーターのパワーが強そうなやつにした。
それから、かき氷気分を高めるためにこれも買っておいた。

家に飾るだけで夏が来る最高のアイテムだ。

これで準備は万端だ。いよいよ氷砂糖を削っていこう。

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確認のために削ろう

いざ、勝負!
かき氷機に入れたら、本当の氷に見える。

セット出来たので、ドキドキしながらスイッチオン。

ガガガガ!

硬い!

削れてはいるが、笑ってしまうくらいペースが遅い。
それにものすごく不安になる音を立てながら削って、すぐに止まるのだ。

(今さらではあるが、かき氷機としての使い方からはもちろん外れているので十分に注意してほしい。他にやる人がいるかはわからないが。)

このペースでは一人前の量を作るにはすごい時間がかかりそうな気がする。

ちなみにおろし金で削るのはどうかと試してみたが、100均のおろし金では氷砂糖の硬さが勝ってしまい、おろし金のトゲトゲがなめらかになってしまった。

氷砂糖の位置がうまくいくと5秒くらい削り続けられることがわかった。
この位置をスイートスポットと名付けることにした。砂糖だけに。

削っては割れた氷砂糖のかけらを取り除き、止まったらかけらの位置を調整して……を繰り返して削り続ける。

休憩しつつ3時間くらい削って、少ないながらもそれなりの量になった。
これが氷砂糖で出来たかき氷である。

うん、なるほど……。

これは、砂糖だね。

少しずつ細かく削れたので、粉砂糖っぽさがすごい。
たまに荒く削れた破片が混ざっていて、見ようによってはかき氷っぽくは見えるのかもしれない。

せっかくなので氷を削って比較してみる。

どちらが本物のかき氷でしょうか!?

うん、右だね。

比べるとより砂糖らしさが増してしまった。
世の中には、はっきりと比べない方が良いこともあるんだと学んだ。

かき氷らしさを出してみたらなんとかごまかせるかもしれない。

小道具のパワーを借りて、遠目から見たらかき氷であると言えなくもない。

丁寧に時間をかけて粉砂糖を作ったという疑惑が出てきているが、味はどうなのだろう。
試食してみよう。

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実食して確認だ

緊張の一瞬である。

甘い!

甘いのは当然として、粉砂糖の部分で水分が吸われるー。
口の中の水分を奪われつつめちゃくちゃ甘いという、初めての経験だった。

ところでかき氷といえばこれが必要だろう。

シロップだ。

さすがにシロップをかけたりしたらだめ、と内なる声が聞こえてくる。
だがかき氷にブルーハワイのシロップは鉄板だ。やらない理由がない。

えいやー。
邪悪な見た目になった気がする。

スプーンですくってみると粘度がすごい。
これはもう練り飴のたぐいなのではないか。

だがスプーンですくってみると、見た目はかなりかき氷に近い。
意を決していただきます。……この甘さは暴力的!

甘さ界のボクシング井上尚弥だ、パウンド・フォー・パウンド最強クラスに推薦したい。

噛むと荒削りの部分がシャリシャリとした歯ざわり。
かき氷を食べた感触っぽくも感じる。

べらぼうに甘い、ということに目をつぶれば、見た目と歯ざわりはかき氷に近いということがわかった。


確認の大切さ

「氷砂糖を削ったらかき氷のように見えるのか?どう考えても砂糖になるのでは?」
結果としてはその通り、だった。容易に想像がついた。

だからといってやらない理由にはならない。
「やっぱり砂糖になったじゃねぇか!食べたらあま!!」という感想を体験出来たので大満足である。

これからも自分で確認していく作業を大事にしていきたいものだ。

ところで氷砂糖が大量に余ったので、レモンシロップにしてかき氷にかけて食べようと思う。

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