広告企画 2019年1月7日

究極のバス旅をもとめて!日本vs欧州700キロ昼行バスの旅

バスで来た!

 

日本最長の昼行バスといわれる上野~青森便。11時間かけて680キロを走破するのだ。しかも昼間にである。

これに匹敵するバス旅がヨーロッパにある。オランダ~ベルギー~フランスをバスで1日で結ぶのだ。こちらも昼間に12時間以上かけて走るという。

ちょっと想像を超えているだろう。どちらも乗ってきました。

※この記事はJTBがあたらしく始めたヨーロッパの日本語周遊バスMyBusランドクルーズの広告企画ですが、取材時にはまだこのサービスが始まっていなかったので仕方なく現地のガチのやつに乗っています。

1975年愛知県生まれ。行く先々で「うちの会社にはいないタイプだよね」と言われるが、本人はそんなこともないと思っている。(動画インタビュー)

前の記事:発見!ランチパック「名古屋味」

> 個人サイト むかない安藤 Twitter

日本の長距離昼行バスで最長と言われるのが東京と青森とを結ぶ便である。朝10時に上野を出て夜9時ごろに青森に着く。総距離680キロ、ざっと11時間の旅である。

これに匹敵する昼行バスがヨーロッパにあるらしい。総距離620キロ以上、オランダからベルギーを経てフランスまでの道のりを一日で走るというのだ。今回の記事はJTBがあたらしく始めたヨーロッパの日本語周遊バスMyBusランドクルーズの広告企画なので、その一部なのだろうとお思いだろう。

それが違うのだ。取材時にはまだこのサービスが始まっていなかったので先駆けて現地のガチのやつに乗ってきた。ようするに大人の事情である。とはいえ昼行の長距離バスという点は同じなのでその部分で青森便との違いを感じてもらいたい。

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まずは国内最長の昼行バスから

長距離夜行バスには何度か乗ったことがあるけれど、昼行バスで長いというのはどうなのか。夜行バスとはまた違った面白さがあるのだろうか。予約は国内も海外も、webから簡単にできた。

まずは東京~青森のバスである。

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朝10時に上野駅近くから発車します。
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誇らしげに掲げられる「青森駅前」の表示。決意のようなものを感じる。

バス乗り場で待っていると「青森駅前」の表示も誇らしげに、大きな観光バスみたいなやつがやってきた。かっこいいぞ。

しかし乗り込んでみるといわゆる「高速バス」の内装だった。夜行バスのようにカーテンで仕切りがあるわけでもなく、左右に2列ずつの4列シートである。シンプルイズベスト。派手に席を倒すと後ろの人に蹴られるやつだ。

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中は左右に2列のいわゆる普通のバスでした。

座席間隔も普通のバスと同じで、狭すぎないがけっして広くはない、いやちょっとまてよ、やっぱり狭いかな、くらいだった。一言で言うと、狭い。

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余裕はない。

でも荷物は上の棚に置けるし電源も完備である。もちろん空調もきいていて暖かいし。好きな飲み物とお菓子と本さえあれば、この空間で一日過ごせるというのはもしかしたら天国なのではないか。

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電源完備がうれしい。

平日の便にもかかわらず、上野駅を出る時点で席は8割がた埋まっていた。聞くと、時期にもよるが、だいたい毎日満席に近くなるのだとか。こんなハードなバス旅に毎日30人くらい挑んでいるということだ。

ということはもしかしたらものすごく快適なのかもしれないぞ。期待をこめて、いざ11時間の旅に行ってきます!

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隣のお父さんはよくこの便を利用する、とのことでした。

バスは快晴の都内を抜け、北へ北へとひた走る。都内は混んでいるし、高速の防音壁に視界を遮られてほぼ景色が見えないので、いきなり自分の内側と対話を始めるしかなくなった。家のカギ閉めてきたっけな、とかどうでもいいことが気になる。

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都内はガードが高くてあまりよく景色が見えません。
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足を組むときは隣の人と同じ方向に組む必要があります。

隣のお父さんは発車して1時間たらずで寝た。まだ昼の11時である。見渡すと周りでもちらほらみんな寝始めていた。

寝るんだ、昼行バス。考えてみればやることないから寝るのも選択肢の一つかなとは思っていたけれど、これほどまでにみんな寝るとは思わなかった。夜寝られなくなるぞ。

静かな車内に響くお菓子の音

スタートしてほどなくして車内が静かになった。話をするのはひそひそ声、そんな暗黙の了解がまかりとおる雰囲気である。持ち込んだお菓子を開ける音が響く。ガサガサ、ガサガサ。これは外が明るいだけで、プレッシャーは夜行バスと同じだ。夜と違ってビールとか飲めない分、頼れるのは自分だけである。

とはいえバスは2時間に1度くらいの頻度でサービスエリア休憩をとるらしい。最初は頻度多いなと思っていたが、これが徐々にありがたみを増していく。

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ほどなくして最初の休憩、佐野SAに到着。やったー。

サービスエリアでの休憩はだいたい30分くらいだった。思った以上に長くとってくれる。隣に座っていたお父さんは煙草を吸う人らしく、バスを降りてすぐ喫煙所に飛び込んでいった。煙草を吸う人は僕たちがトイレを思うみたいに、同時に煙草のことも考えなくてはいけなのでたいへんだ。

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出発時間を掲げておいてくれるので安心です。
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サービスエリアのCDラインナップが車世代のハートを打ち抜く。
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その土地のものを買えるのもサービスエリアの楽しみですね。
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このサービスエリアはおもちゃのラインナップがものすごかった。ちょっとしたおもちゃ屋さんくらいある。

寝てる人がいるとなるとみんな気を使って静かにしてくれるので、バスは本を読んだりするにはもってこいの環境なのかもしれない。次の休憩所までに持ってきた本を一気読みしてしまったくらいだ。

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好きな本を読みながらなので2時間なんてすぐですわ。

あっという間に次の休憩に入る。なんだ、たいしてつらくないぞこれ。

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那須高原SAにて。見返すとけっこうつらそうな表情してた。座りっぱなしでひざが痛くなってきた頃だと思います。

ちなみに青森までの11時間のうちに休憩は4回である。それぞれ30分くらいずつ止まる。

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那須高原では迫力のはみ出し方をしたホットドッグを食べた。

この休憩の「30分」という時間が絶妙なのだ。トイレに行ってコーヒーを買って、ちょっとぼーっとしたら30分である。サービスエリアにあるレストランに入ってしまうと、注文してから料理が出てくるまで待つことになるので30分だとちょっと心もとないだろう。

とはいえだいたい毎回大きなサービスエリアを選んで休憩してくれるので、その気になれば林の中を軽く走ったりもできる。僕は出張に行くときには現地で走るため、だいたいジョギングシューズを持って行くのだけれど、これがたいへん役に立った。紅葉の中を5分くらい走る。実際走っていたのは僕と犬くらいだったけれど、これはかなり気持ちがよかった。

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ちょうど紅葉の時期でした。

バスにはみんなだいたい時間通りに戻ってきくるのだけれど、このサービスエリアでは2名ほどが遅れて時間通り出発できなかった。

チケットを買うときに電話番号を登録してあるので、運転手さんが集合時間に来ないお客に直接電話する。ちょうど聞こえてしまったのだけれど、この言い方がぜんぜん嫌味ではないのだ。

「失礼します!もしかしてバスを間違えちゃってないかなと思って!」

こういう配慮は日本ならではだと思った。

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置いて行かれない安心感あります。かといって遅れちゃダメですけどね。
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なんと前半戦ですでに持ってきた本を読んでしまった。

持ってきた本も読んでしまったので会社のメールをチェックしたりメルカリでいらないものを物色したりして時間を過ごした。さっきの休憩所で余分に時間をとってしまったからだろうか、次の国見SAでは休憩が20分だった。

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国見SAで食べた「しみ天」という食べ物。いま考えてもあれが何だったのか思い出せない。揚げてあって美味しかった気はする。
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そろそろ腰もひざも痛くなってきています。

僕はドライブが好きだと思っていたのだけれど、実はサービスエリアが好きなだけなのかもしれない。つまりバスに乗ってたまにサービスエリアに寄ってくれたらもうそれで満足なのだ。車売ろうかな。

というわけで前半戦終了である。はっきりいって楽しかった。

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何もしなくても日は暮れるのだ。

後半戦に突入

しかしここからの後半戦が長かった。徐々に日は傾き、夜に向かってバスは走る。サービスエリアで本でも買えばいいやと思っていたけれど、売っていなかった。考えてみたらみんな運転して来ているのだ、本読まない。

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耐えられなくなって車内で電子書籍を買いました。

本を読んで眠くなったら目を閉じてみるんだけれど、昼行バスってなんだか眠れないのだ。理由は昼間だからだと思う。

でもバスには運転手さんが2名乗車していて休憩の旅に運転を替わるのだけれど、控えの選手は後ろの方で寝ているようだった。これは仕事としての睡眠である。さすがプロだ。

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会社だとすぐに眠くなるのにな。

朝の新しい光を浴びて出発したバスが、いまでは青から赤、赤から黒へと重さを増していく空の下を走っている。こういう時間の移り変わりを感じることができるのは昼行便ならではなのかもしれない。旅とは点ではなく土地土地を線でつなぐことなのだ、そういう基本的なことを思い出させられる。

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いよいよ最後の休憩所を通過。

バスは最後の休憩所である紫波SAを過ぎ、青森県内へと入っていく。このバスは終点の青森駅前の前に弘前でも降車できる。弘前での降車で10分くらい止まるので実質休憩は5回である。ここでトイレにいったりもできるぞ。

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隣のおじさんが青森駅の前の弘前で降りたので、少しだけ領土を広げることに成功しました。

弘前から先はほぼウイニングランである。1時間ほど走ってバスは時間通りに青森駅前に到着した。この感動ったらない。ただ乗っていただけなのにこの感動である、運転手さんたちはきっと抱き合って涙していることだろう。

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着いた!

この日は遅かったので青森で一泊して、翌日の朝の新幹線で帰りました。あー楽しかった。

次はヨーロッパの昼行長距離バスに乗ります。

次のバスはオランダ出発!
 

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ヨーロッパ便はアムステルダム発

何度も言うがヨーロッパを走る昼行バスは、日本の青森便のような定期便ではなく、今回一緒に記事を作っているJTBのMyBusランドクルーズの一部になる路線なので、厳密には扱いが別なのかもしれない。でも昼間に600キロ以上走るバス、という一番怖い部分は共通しているので大目に見ていただきたい。日本のバスとの違いはあるのだろうか。

バスはまずオランダの首都、アムステルダムを朝の7時半に出発する。

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夜中に見えますが朝8時過ぎです。

この時期のヨーロッパ、とくに北の方では日の出がものすごく遅いのだ。9時を過ぎたころから街がぼんやりと明るくなってきて、15時過ぎるとまた薄暗くなる。この昼の短さには滞在中最後まで慣れなかった。

用意されたバスは2階建て、ゆったりとした皮のシートである。

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トイレもあるし(緊急時にだけ使って!と言われました)
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水も売ってる。

このバスはさっきも書いたとおりツアーの一部なので、日替わりで案内役がついてくれるのだ。この日はスペイン人のマリアと、もう一人スペインからきた男性のミゲルが一緒に乗り込んでいた。

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本日の日程を説明するマリアと顔が濃すぎるインドからの一行。

説明は英語なのでだいたいわかるし、バスはゆったりと余裕がある。これはなんだか快適な旅になりそうである。

しかも今回は一人では不安だったので日本から心強い友を呼んである。ライター地主くんである。

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友よ!

地主くんにもこのあと別の視点でこのツアー全体を振り返ってもらう予定なので、そちらも楽しみにしていてください。

こちらのバスもほぼ満員で、乗客に日本人は僕たち二人だけ、あとは南米から来たツアーの人と、インドから来た団体、ほかにもシンガポールやオーストラリアなど、非常に多国籍だった。

この現地ツアーも日本からウェブサイト経由で申し込むことができた。申し込みの時にパスポートナンバーを聞かれたり、飛行機の到着便を聞かれたりするけれど、ちゃんと答えるとちゃんと空港まで迎えに来てくれるのでかなり便利である(現地でガイドに会えるかドキドキしたけど)。

僕が申し込んだ時には日本人向けツアーはまだできていなかったのだけれど、4月からは日本人向けツアーも運行するらしいのでもう無敵だと思います。

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地主くんは南米好きなのでスペイン語で話しかけていた。頼りになります。

さっきも書いたが特筆すべきは座席の広さである。世界の人はでかい人もいるからか、かなりゆったりと作られていて、日本人にとっては映画館にでも来ているみたいな感じである。

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こりゃー快適だわい。

この日は昼の休憩をベルギーで取ってそのあとフランスまで移動することになっているので、ほぼ終日バスなのだ。日本みたいにサービスエリアに寄ったりするのだろうか。さっきマリアが「お昼にはブリュッセルよ!」と言っていたような気がしたので(スペイン語なまりの英語で、集中していないと聞きもらします)もしかしたらノンストップなのかもしれない。

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先行きに不安を感じつつ、バスはオランダ国内をひた走る。
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他の人たちもだいたいまったりした感じ。離れた席からスペイン語で話している声が聞こえる。

車窓から見える風景もほぼ野原で代り映えしなかった。たまに何度か細い川を渡る。日本の昼行バスと違って、乗客は非常に大きな声で遠くの席の友だちと話したり自宅に電話したりしていた。うるさくて寝られないけど、どうせ寝ないのでうるさい方が気を使わなくてよくて楽である。

ところで、今回のバス旅はツアーの一部なので、すでに前日にオランダでチーズ工場を見学したり風車と一緒に写真を撮ったりと、要所要所はおさえている。長距離昼行便として長時間移動するのはこの日だけである。

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つまり昨日からずっとバスに乗っているのだ、ということが言いたかったわけですが。
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ツアー自体はとても楽しかったです。

今回の記事ではずっとバスに乗っているだけなので、途中にバス以外のヨーロッパ情報もいくつか挟んでいきたいと思います。まずはこちら

ヨーロッパの謎1【名前入りトラックが人気】

 日本でもよく観光地にある名前入りキーホルダーだが、オランダでは名前入りトラックだった。

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800種類の名前があるよ!と言っているんだと思う。

子どもはたいてい車が好きなので、そのボディに自分の名前が書いてあったらそりゃあうれしいだろう。でもこれ日本でやるとトラック野郎みたいになりかねないなとも思った。

ベルギーでは変な建物発見。
 
 

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写真休憩、という概念

オランダとベルギーとの国境を越え、しばらく走ったあと突然バスが止まった。10分間、どうぞ写真撮って!という休憩らしい。さすが昼行バスとはいえ観光をかねているだけはある。しかし広い道の真ん中だ、何を撮れというのだろうか。

と思ったら、はるか遠くに変わった建物が建っていた。

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あれはなんだ。
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アトミウムですね!

アトミウムは鉄の分子構造を巨大化した建物。ベルギーでおこなわれた万博のシンボルということなので、日本でいうところの太陽の塔みたいなものだろうか。エレベーターで上まで登れるらしいのでぜひ行ってみたかったが、なにせ与えられた時間は10分である。写真を撮ったら急いでバスに戻る。

バスを離れるときに注意したいのは、日本のバスみたいに戻りの時間を表示してはくれていないところだ。ガイドさんか運転手さんにしっかりと何時に出るか聞いておかないとたいへんなことになる。

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代わりにバスにはハッピーなメッセージが掲げられていました。
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同じバスツアーのみなさんと一緒に(というか隣で集合写真撮っていただけ)。
ヨーロッパの謎2【集合時間の謎】

 

戻りの時間がわからないとたいへんなことになる、と書いたが、その前にこちらの人の柔軟さを理解していないと苦労することがある。僕たちはわりといつも時間に遅れずに集合場所に集まっていたのだけれど、バスは平気で10分とか、長いと30分くらい遅れてやってきた。

乗客も平気でそのくらい遅れて「いやー、寒いねー」なんて言いながら集まってくるのだ。この感覚は日本のバスとはまったく違う。

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この日の朝もバスは30分くらい遅れてますから。

一度など夜の集合で雨が降っており、僕と地主くんは濡れながら集合場所で待っていた。10分過ぎ、15分過ぎ、いよいよ不安になってきた頃である。

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安藤さん、バスもう行っちゃったんじゃないですかね。
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えー、7時30分にここって言ってたよ~(自信ない)。

これはもう自力でなんとかするしかないな、と諦めかけたその時、おもむろにバスがやってきたのだ。さらに驚いたのは乗客もみんなそのあとで来たことである。雨が降ったら20分くらい遅れてもいいよ、とスペイン語で言っていたのだろうか。いやそんなことはないと思う。

かと思えばたまに時間キッチリにみんな集まっていて、僕たちが3分くらい遅れて行くと「もう全員集合してますけど!」みたいな空気で迎えられたこともあった。なんなの。

ひとつだけわかったことは、時間はアバウトだがバスは必ず来る、ということである。これも列車とは違う安心感かもしれない(海外の列車は平気で来ないことがあるので)。

立ちはだかる言葉の壁

案内役の二人はスペイン語で説明をしたあとに英語でも話してくれるのだけれど、外の景色と対応しているのは先にアナウンスされるスペイン語なのだ。英語を待っていると車窓はもう流れてしまっている。

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これなに?この建物なに?

リアルタイムにガイドを聞くにはスペイン語を勉強したらいいのだけれど、なかなかすぐにはどうにもならないので、手っ取り早く翻訳サイトにお願いすることにした。マリアのスペイン語をダイレクトに翻訳だ。

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いい時代である。
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なんか物騒なこと言ってた。

翻訳サイトは体感上3割くらいの正答率だった。声の聞こえ方やなまりの強さなどにもよるのだろう。海外ツアーの最大の壁、それはやはり言葉なのかもしれない(何度も言いますが4月からは日本人向けツアーも運行が開始されるのでその点もクリアです)。

ヨーロッパの謎3【有名な絵画はグッズが容赦ない】

 アムステルダムのゴッホ美術館には有名なひまわりという絵が収蔵されている。時間がなくて見にはいかなかったのだが、雨宿りに寄ったミュージアムショップでひまわりのグッズが大量に売られているのを見た。

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ミュージアムショップってどこもおしゃれですよね。
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この机すべてゴッホのひまわりグッズでした。
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コーヒーカップから。
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自転車のベルまで。
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ミッフィーだってひまわり仕様。

他にもメガネから傘、トートバッグに文具など、思いつくものほとんどある。ひまわりくらい有名だと、配色を真似るだけでグッズになってしまうのがすごいと思った。これがフランスに行くとモナリザグッズに変わる。この有名絵画のグッズ展開の強引さには驚きながらもやっぱり買っちゃうのである。

バスはブリュッセルへ

アトミウムを過ぎてさらに1時間ほど走り、バスはブリュッセル市内へとやってきた。座っているだけで、パスポートさえ出さずに国境を越えられるのだ。20年くらい前にいろいろなところを苦労しながら旅していた身としては信じられない環境である。

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当時はパスポートの番号を暗記していたものである(あまりに何度も聞かれるので覚えた)。
いよいよバスはフランスへ。その前にベルギーでワッフルを。

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なんと休憩が2時間も

ブリュッセルに到着。ここで2時間の休憩となる。

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バスから街の中心部まで連れてきてくれます。ここで解散。

2時間も!と思うだろう。日本の昼行バスだと目的地まで行くのが目的なので観光の時間はとらないのが基本なのだけれど、ヨーロッパのバスは少しでも景色を見せようとしてくれるのだ。走る距離は日本と変わらないはずなので、たぶん道中をかなり飛ばしているんじゃないかと思う。

せっかくの経由地ブリュッセルである、2時間きっちり楽しもうではないか。

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クリスマスシーズンなので広場にはキリストが生まれた家のモデルやクリスマスマーケット(屋台がたくさん)が出ていてにぎわっていました。

ベルギーと言えばなんだろう、と地主くんと相談した結果、二人そろって「ワッフル!」ということになった。二人とも今回はバスに頼りきりでほとんど前知識を入れてきていないのだ。

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ワッフルを注文したらヨーヨーみたいなものを渡されました(ワッフルが焼きあがるとビカビカ光ります)。
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これが本場のベルギーワッフルかー。

どう?美味い?

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甘いっす!

ベルギーはチョコレートも有名だよね、ということでチョコもトッピングした。

ワッフルには地主くんが食べているブリュッセルワッフル(軽くてふわふわしている)と僕が注文したリッジワッフル(砂糖コートされていてカリッとしている)があって、どちらも食べてみたのだけれど、どちらも鼻の奥が痛くなるくらいに甘かった。チョコもワッフルも美味しいのは確かなんだけど、甘さが日本人の想像する度合いを超えているのだ。

関係ないけど隣にいたベルギー人が見上げるくらい大きくて海外に来た感じがありました。

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見上げるでかさ(地主くんも僕も日本ではふつうのサイズです)。
ヨーロッパの謎4【近くで見るエッフェル塔が複雑】

 パリのシンボルであるエッフェル塔ですが。

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お美しい。

遠くで見ると美しいのだけれど、近くで見るとまったく雰囲気が違うのだ。

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これは真下から見た様子。

4本ある足のそれぞれから斜めにエレベーターで上がっていくことができるんだけど、そのエレベーターが思いっきり作業用の趣なのである。

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外側に座っている人は操縦士役の人形です。

東京タワーとか都庁とかスカイツリーとかに慣れているとちょっと想像できないだろう。下から見ると「これ大丈夫か?」というエレベーターでキコキコと上がっていく。

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ぐちゃぐちゃに複雑な構造の中をのんびりとした速度で上がっていく。

もちろん建設が1889年と、世界に先駆けていたということもあるのだろう。そしてこのエッフェル塔、たぶんかなりの箇所で作りながら設計の変更が行われたんじゃないだろうか。そうでもなければこの建て増し感は出せないと思う。狙って出したとしたらフランス人かなりやる。

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複雑な構造を堪能したい人は階段で登るのをおすすめします。

展望階まで登ると周囲に高い建物のないパリの街をぐるっと見渡すことができる。これはかなり壮観なので見た方がいいです。

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パリの街って同じ色合いで作られているから統一感があるのだ。

ただ東京タワーとかと違い展望階も基本ふきっさらしなので、雨が降ると立っていられない。

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飛ばされそう!

僕たちが行ったときは雨風が強くて最上階までのエレベーターが止まってしまっていた。少しの風でも止まる感じのエレベーターなのだ。エッフェル塔に上ると、パリに抱いていた「おしゃれ」「優雅」「最先端」そんな印象ががらっと変わるのでお勧めです。

小便小僧発見

ブリュッセルの街をすこし歩くと、人だかりにぶちあたった。誰がいるのだろう、竹内力だろうか。

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竹内力なら沖縄で偶然見かけたことがあるのだ。いや違う、あれは有名なブリュッセルの小便小僧ではないですか!

そういえばバスで案内役のマリアがしきりに「マネキン」と言っていたのだ。マネキンってなんだろうと思っていたのだけれど、たぶんこれのことを言っていたのだと思う(ベルギーでは「マネケンピス(Manneken-Pis)」と呼ばれていました)。

ワッフルを食べて小便小僧を見てしばらく道に迷って、集合場所にたどり着くとちょうど2時間くらいだった。遅れて置いて行かれるのが怖くて15分前くらいに着いたので、実際には1時間45分である。

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集合場所と時間に遅れるとまずいことになる、という緊張感は日本以上。

2時間というのはちょっとした観光にはちょうどいい時間だと思う。長すぎず短すぎず、お店に寄ったり何かアトラクションを一つ体験することもできるくらいの時間だろう。昼行バスに2時間の休憩をねじこんでくるヨーロッパはやはりおしゃれだなと思った。

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バスの中は終始こんな感じ。バスを離れた時の緊張感があるので、バスに乗っているときはかなりリラックス。

このあとバスは1時間半くらい走ってベルギーのブルージュという街についた。ここで昼食休憩である。

ブルージュではムール貝が有名とマリアに教えてもらったけれど、歩き回っているうちにムール貝を食べることなく集合時間になってしまった。与えられた時間をどう使うか、ここにバス旅の充実度合いがかかっていると思う。

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ムール貝の美味しさを説明するマリアと言葉の壁を越えて必死でくらいつく地主くん。
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もう一人の案内役ミゲルはスペインのカタルーニャ地方の出身。スペインから?と聞くと「違う、カタルーニャだ」ときっぱりと答える。そういえばスペインとカタルーニャはいろいろとあって複雑な関係なのだ。

名物のムール貝は食べられなかったけど、ブルージュでの休憩ではクリスマスマーケットでホットワインを飲みながら地主くんとおれたち将来どうしようか、という話をわりと真面目にした。こういう話は普段なかなかしないので、ワインとベルギーというわけのわからない状況が人を素直にしたのかもしれない。旅に出ると身近な人と深い話ができるからいいですよね。

駆け足の休憩も終わりまたバスへと戻る。

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観光を終えてバスに戻る人たち。

集合場所には僕たちのバスの他にもそれこそ大量のバスが待機していた。ヨーロッパを周遊する場合、みどころが点在していることが多いので、効率的にまわるにはバスが最適なのだろう。

ヨーロッパの謎5【リステリンが辛い】

 バスツアーの場合すきな時に歯を磨くことができないので、と思い途中でリステリンを買ったのだけれど、これが日本では体験したことのない刺激だった。

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ひ弱なので5秒くらいしかうがいできませんでした。

もしかしたら薄めて使え、とか書いてあるのかもしれないけれど読めませんもの。

ヨーロッパの謎6【セーヌ川にかかる橋が自由】

 パリの中心を流れるセーヌ川には37の橋がかかっているというが、ボートに乗って下から見ると二つとして同じ手法で作られたものがないのだ。

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材質からしてレンガだったり
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鉄と木だったり
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石でカチッと作られていたりする。

これもおそらく時代によって、必要にかられて橋をかけていったからだろう。パリに来てみて思うのは、街の持つ歴史の長さである。博物館はもちろんのこと古い教会も多いし、かと思えば最新のファッションブランドのショップがすごい古い建物に入っていたりする。街自体が何千年におよぶ建て増しの上にできているのだ。

僕たちを乗せたバスは日が暮れたあともひた走る。

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バスに乗った瞬間にホッとする。長く乗ることでバスを巣として認識してきているのだ。

車内で映画のサービスが

ここまで朝から夕方までバスに乗ってきて乗客にもさすがに疲れが見え始めた頃、車内のモニターでは映画が流れ始めた。そういえば以前は日本の高速バスでも釣りバカ日誌とか流していた気がする。

はじめ10分ほど英語音声スペイン語字幕だったのだけれど、どこかからリクエストが入ったのだろう、途中からスペイン語音声英語字幕に切り替わった。

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英語かスペイン語がわからないとつらいです。

英語音声ならなんとなく追えるのだが、英語字幕だと字幕にだけ集中してしまって物語がまったく入ってこない。もちろんスペイン語はわからなかった。

これはもう言葉のわからないわれわれは寝るしかないのだろう。最終目的地のパリまであと4時間くらいある。

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ついに寝た。

けっきょくバス旅の一番いいところは、電車と違って寝られるところかもしれない。バスの中というのは一種の安全地帯になっていて、外から知らない人が入ってくることがないのでみんな家みたいに安心しきっているのだ。もちろん寝過ごして知らないところに行っちゃう心配もない。

昼行バスは目的地に着くのが夜になるので、着いてから寝るためになるべく車内では寝ないようにしていたのだけれど、パリを前にとうとう寝てしまった。おかげで残りの4時間はあっという間だった。

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起きたらパリに到着していました。

オランダ、ベルギー、フランスと、3か国をまたいで走る昼行バス便だったけれど、途中にちょうどいい観光時間があったりシートに余裕があったりと、僕たちがバス好きだということをさっぴいてもかなり快適な旅だった。

言葉がわからないと集合時間や場所に不安があるけれど、これから日本人向けのツアーができたらもはや死角なしだと思う。旅行は移動をできるだけ楽にこなして、現地でちょっと無理をする、くらいがちょうどいいと思うんですよね。

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翌日のバスはこんな感じ。やっぱり広々していました。

バスならではの安心感

日本でもヨーロッパでも、一日中バスに乗り続けるなんてつらいに違いない!と、乗る前には思っていたんですが、どちらのバスもだいたい2時間毎に休憩が入るので正直それほどつらくはなかったです。
 
むしろ黙って座っているだけで目的地まで連れて行ってくれる安心感は他の交通機関にはちょっとないなと思いました。長く乗っていると乗客に一体感が出て友達にもなれますよ(このあたりの話は来月の地主くんの記事で)。
 
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翌日の案内役。バスの中でさわぐインド人に「うるさい!騒ぐならスペイン語で騒げ!」と一喝していた。かっこいい。

日本人向けの周遊バスMyBusランドクルーズはJTBのサイトから予約購入できます(販売は始まっていますが、運行は4月からです)。とにかくたくさん移動したい人には最適だと思いますよ!

しかも日本人向けなら安心感倍増。
 

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