特集 2023年8月30日

夏野菜がごろごろ入ったゼリー

具がごろごろ入っているゼリーが好きなのだが、甘くないラインナップもあると超うれしいんだけどなぁ、とも思っている。

で、いろいろ作って試してみた結果、わたしの優勝はピーマンだったのだが、ほかにもいろいろ作ってみたので報告したい。

1981年群馬県生まれ。ライター兼イラストレーター。飲食物全般がだいたい好きだという、ざっくりとした見解で生きています。とくに好きなのはカレー。(動画インタビュー)

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コンビニに置いてほしいもの1位「野菜がごろごろ入ったゼリー」

具がごろごろ入っているゼリーとは、これのことだ。

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結構なロングセラー商品。果物が詰まっていることが多い

むかしから漠然と好きだったものの、思いを強く意識したのは1年ちょっと前、新型コロナに罹患したときだ。

弱っていたときに食料支援の段ボールのなかに入っていたゼリーを口にしたところ、「これなら大丈夫、いける!」と胃腸が青信号で受け入れてくれて、完食できたのである。

元気がないときでも食べられるものってありがたい。

以来、元気の有無に関係なく頻繁に食べるようになって、夏が訪れたときに再び思った。

暑いときでも、するっと食べられるものってありがたい……。

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この猛暑のなかでゼリーをのぞきこむと、やたらきらきらして見える

だけど欲とは、雪だるまのようにまるまる増えていくのが常なのだ。もうひとこえ欲を言いたくなってしまった。

もっと甘くないゼリーを食べてみたい!

 

で、作ってみたのがこちらである。

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とりあえず、夏野菜で6種類作ってみた。ゼリーには砂糖を入れていない

この世界にはすでに「ゼリー寄せ」 や「煮こごり」という料理があるので、それを作ればいいんじゃないかとも思った。

だけど、いつかコンビニで販売してほしいという願いを込めて、果物ゼリーのような見た目にした。

……というわけで、どこぞかのメーカーさん、甘くない野菜ゼリーをぜひ、新しい仲間に加えていただけないでしょうか。

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 出汁からとった 

なお、自分でいちから作るとなると結構手間ひまかかるものでした。

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ゼリー部分は、出汁の味をベースに作った。甘くしたくなかったから

ふだん、家事に対して「お湯をわかせたらえらい」「炊飯器のボタンを押せたらえらい」という価値基準で生きているので、昆布とかつおから出汁を取ることができたこの日の私は、自己採点250点です。

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みりん、醤油、塩も適量加えました。料理っぽい

さて。まずはトマトゼリーから作ってみたいのだが、せっかくなんでトマトの湯むきもしてみよう。

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湯むきとはつまり、食感をやわらかくするために、ひと手間かけてトマトの皮をむくことである。工程熱湯にくぐらせたあと、冷水に入れると、するっとトマトの皮がむける。その瞬間は気持ちいい。でも、たくさんやっているうちにめんどくささが積もっていく

めんどくさがりながらも、湯むきを完遂したので追加で100点。 

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湯むきをしたトマトを、さっき作った汁に浸して一晩おいてみた。なんとなく、味が染みていたほうが、おいしくなるような気がしたから
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で、一晩おいたあとトマトと汁を分けて、汁にゼラチンを溶かしたら……
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トマトに流し込んで、冷やせば、
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完成!

なかなかのきらきらっぷりだ。

「ゼリーって宝石みたい」と過去に思ったことが何度かあったけど、これにも割と宝石っぽさを感じる。

豚の皮(ゼラチンの原材料)でも、昆布とかつおのエキスでも、雑然とした我がキッチンでも宝石は作れるのだ。

そう考えると夢がひろがる。

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ちょっとなにかの生命体っぽさがある

食べてみると、おお、理想どおりの甘くなさ!

出汁味のゼリーにトマトの酸味が加わるともう、後味はさっぱりするしかなくなるらしい。味が口のなかに長期滞在しないで、あっという間に去っていく。

「清涼感」という言葉を食べものにすると、こうなりますという見本みたいな味がするじゃないか。

外はまだまだ思いっきり暑いのに、気持ちがとても涼やかだ。

⏩ トマト以外の仕上がりはいかに

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