デジタルリマスター 2022年9月17日

はだか色の服(デジタルリマスター)

裸と間違われることがたびたびある。

私を目の前にしたとき「えっ」という顔をしてじっと見、そうして「ああ」といってほっとする人がよくいるのだ。

ほっとしたあと、その人はこういう。

「びっくりしたよー、着てないのかと思った」

そんなばかな、裸で街を歩くはずないだろう。では、なぜ間違われるのか。それは私がベージュの服を着ているからだ。

でも、ベージュの服を着ている人はいっぱいいるし、店でもたくさん売っている。

これは一体どういうことなのか。

2006年10月に掲載された記事を、AIにより画像を拡大して加筆修正のうえ再掲載しました。

1979年東京生まれ、神奈川、埼玉育ち、東京在住。Web制作をしたり小さなバーで主に生ビールを出したりしていたが、流れ流れてデイリーポータルZの編集部員に。趣味はEDMとFX。(動画インタビュー)

前の記事:笑っちゃうほどおいしい! 成城石井の「味付うずらのたまご」

> 個人サイト まばたきをする体 Twitter @eatmorecakes

ベージュ色の服=裸?

肌(裸)の色は人それぞれだろうし、また一口に“ベージュ”といってもその色味は様々だ。

今回、ベージュ色の服を着ていて裸に間違われる件について考えるにあたり、これまで私が着ていて裸に間違われたことのある服をピックアップした。

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裸と間違われたシャツ、ズボン、ブーツ

どれも気に入って買ったのだが、裸と間違われて以来あまり身につける気がおこらない。このほかにも、裸と間違われて手放したものが何点もある。

よくみるとこの3つ、どれも色味はかなり違う。それでも私は裸に間違われたのだ。なぜだろう。

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一番肌の色に近かったのはシャツ。これは仕方がないというほどの裸色

みんなは裸っぽくないのだろうか

今日は以上の3点を着ながら服と裸の関係を調べていきたいと思う。

その前に、街でベージュの服を着ている方々をキャッチしてみよう。ベージュを着る=裸、というのは私だけの問題なのか、そこを確かめたい。

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左側の女性、ベージュのズボンだけれどほとんど裸っぽさはない。おしゃれに着こなしている
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真ん中の男性。絶妙に肌の色に似ているシャツだが縞模様なので裸っぽさはない
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中高年の女性はベージュをよく着ていたが、みなさん自然な着こなし(手前右の方)。色がやや地味だからか。その隣の男性のチノパンもまったく自然
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マネキンは肌が白だからか自然

思いのほかみんな自然なのだった。

ということは、やはりベージュを着て裸に間違われるのは私を含むごく少数の人の問題なのだろうか。肌の色の関係か?

と、考えていて、思い出したことがある。

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裸っぽく見えてしまうシュチュエーション

私が裸に間違えられたのは、たとえばドアを開けた途端向こうに誰かいて、とか、寝ている人を起こしたとき、とか、突然ベージュの服を着て誰かの目の前に現れたときに多かった。

裸に見えるのは、人の問題ではなく、突然というタイミングの仕業なのかもしれない。

では、次の画像で“突然”というタイミングを体験してもらおう。スクロールすると突然、服が変わります。

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スクロールしていったりきたりしながら裸っぽさが感じられるか試してみてほしい。

どうだろうか。「えっ?!」という気分を少しでも感じていただけたでしょうか。これ、結構その気になると裸っぽく見えてしまうのではないか。

服が裸に見える人とは その1
ベージュ色の服を着て突然現れる人

……おや? それほど裸っぽく見えなかったという方が数名いますね? じゃあ、これはどうかな。

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この振り返る、というアイディアは撮影を担当してくれた編集部の橋田さんによるもの。

橋田さんもときどき電車などでベージュの服を着ている人を見て「裸?!」とどっきりすることがあると証言してくれたのだ。

橋田さん:
「上半身ベージュ、というより上着などの中にベージュを着ている人に驚くことが多い。ガン見してしまう」

ということだった。なるほど。確かにさっきよりも裸度は上がっている気がする。

服が裸に見える人とは その2
ベージュ色の服を上着の中に着ている人

なんとなく、私が裸に間違われてしまった理由が分かってきた。

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裸の服、ネクストステージへ

さて、裸色に見えてしまう理由は分かった。それでは、はだか色に“見せる”ためにはどうすればいいんだろう。

つまり、先ほどもあげた、私がこれまで裸と間違われた服や靴、これをすべて身につけて、全裸に見せるにはどうすればいいのかを続いては調べたい。

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全裸の服、一式
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全裸

そういったわけで、裸に間違われたすべての服と靴を身につけてみた。

身につけてみて分かったのは、ズボンがきついということだ。そういえばこのズボン、購入当初は私が痩せていたこともあってユルユルであり、その頃は裸に見間違われることはなかった。

体型にフィットしたベージュの服も裸に間違われやすい、という新たな理解を加えておきたい。

服が裸に見える人とは その3
ベージュ色のピタピタの服を着ている人

理解は深まったが、シャツ、ズボン、ブーツと色に違いがあり、このままでは全裸とはいえそうにない。ここからどう持っていけば全裸に見えるのか。

遠くからだと裸に見える?

さて、全裸作戦だ。全裸に見えないのは服の色の違いやレースなどのディテールが目にとまってしまうからだろう。

ということは、遠くから見れば脱衣状態に見えるのではないか。

やや離れた場所から全裸服を着た私を撮影してもらった。

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ここだよー!

……? あれ。それほど脱衣しているようには見えない。ちゃんと全裸の服を着ているのに。

やはりさきほど検証したとおり、“突然現れる”という要素抜きでは裸には見えないのだろうか。

どうすれば……。いいアイディアは浮かばない。いったんお茶とお菓子でも買って一休みしよう。

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甘いものでも買って頭を休めよう
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あ、見えた!

買い物のため、スーパーに入ったそのときだった。

「あ! 見えた!」

引き続き同行してくれていた橋田さんが小さく叫んだ。

「古賀さん、いま はだかです!」

え?! 橋田さんにどういうことか聞くと、遠くに離れたとき ふっと全裸に見えたというのだ。

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離れるにしたがってだんだん裸に見えてくる
( 3コマのアニメです)

どうやら、スーパーの床が白だったのがベージュをはだか色に見せているらしい。

急ぎ写真を撮ってもらい、私も確認する。

「あ! はだか!」

服が裸に見える人とは その4
ベージュ色の服を着て、明るい色の床の上にいる人

やばいと思った。着なきゃ、服! 一瞬焦った。 

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売り場でもやばい
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ちゃんと着てますよ

はだか色の服とは

こうして、思いの他あっさりと、はだか色に見えてしまうシチュエーションや はだか色に見せるための仕掛け、両方を解明することができた。

裸に見えてしまいそうで、どうしても手が伸びなかったベージュの服だが、これからはなんとか裸に間違われないような努力もできそうです。


再掲に寄せ・2022年のライターより

2006年の記事の再掲にあたり、久しぶりに読み返しました。こんにちは。筆者の古賀です。

「これからはなんとか裸に間違われないような努力もできそうです」と明るい未来を感じさせる内容で本文は締まっておりますが、実際はあれから確か1着もベージュの服は買わないまま、今日まですごしてきたのでした。

あれから16年。裸に間違えられたことはありません。

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まあまあ着てるけど、でも裸だなー
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