ということでハラペーニョサブスク生活は楽しかった。まだ終わっていないけど。完熟したハラペーニョを燻製にしてチポトレを作っても楽しそうだ。食べ方がまったくわからないからこそ作らねば。
今回はタコラーメンにしたけど、タコスをプレスするための機械を買うだけ買って使っていないので、そろそろ試してみようかなと思っている。来年は何を育てようかな。
「知ろう!フレッシュ唐辛子」という記事の取材で、ハラペーニョという肉厚の唐辛子を知った。私がギリギリ耐えられる辛さ、パリッとした歯ごたえ、爽やかな青臭さ、この組み合わせが最高なのだ。
こいつを畑で育てれば食べ放題になるのではと植えてみたところ、見事にハラペーニョサブスク生活となった。やっぱりハラペーニョはうまい。ちょっと豊作すぎたけど。
目指せハラペーニョ食べ放題生活!ということで、三月末に取り寄せた種を畑に蒔いた。唐辛子は肥料がたくさん必要ということだったので、米糠や牛糞などを多めに入れてみる。
ハラペーニョはメキシコのサルサソースに欠かせない唐辛子だそうで、インド産を沖縄の業者が仕入れたものだ。たぶんインド料理にも沖縄料理にも合うのだろう。
アブラナ科の野菜だと一週間くらいで芽を出してくれるのだが、南国育ちのハラペーニョには埼玉の早春は寒すぎたようで、なかなか顔を出してくれない。
これは失敗の予感がする。やっぱりポットに植えて暖かいところで苗を育てるべきだったかと後悔しだした4月末になって、ようやく芽を出してくれた。
5月中旬、種から育てているハラペーニョはまだ10センチほどのミニサイズ。このままではハラペーニョを食べるベストシーズンの夏が終わってしまうのではと不安になっていたところ、旅先でたまたま入った大型園芸店で、ハラペーニョタイプと書かれた苗を見つけた。
ハラペーニョと断言せずにタイプと濁している点が若干気になったが、第二期追加メンバーとして二鉢を畑に加えた。このてこ入れに第一期のオリジナルメンバーも奮起して、ワンパクでもいいからたくましく育ってほしい。
六月中旬、早くも第二期ハラペーニョに花が咲いた。通称ハナペーニョ。うつむき気味の白い可憐な花である。
まさかこのかわいい花が、あんなに辛い実(といっても唐辛子の中では程よい辛さ)をつけるなんてねえ。
そして7月中旬、とうとうハラペーニョを収穫する時を迎えた。もちろん苗から育てている二期生の成果である。一見すると細長いピーマン、張りのあるシシトウだが、その実態はピリリと辛いトウガラシ。このパツンパツンな果肉の膨らみっぷりが堪らない。
ちなみにピーマンもシシトウもトウガラシもナス科トウガラシ属トウガラシの同じ仲間で、品種改良によってトウガラシから枝分かれをしたらしい。植物って不思議。間違えて収穫しないように、畑を共同管理している母に釘を刺しておかねば。
唐辛子は中にあるフカフカしたワタ部分(胎座)が辛いそうだ。私は辛さに対する抵抗が人並みなので、ティースプーンで取り除いてから調理する安全策をとる。
ちなみに手袋をしてからワタの処理をしないと、目を触ったりトイレに行ったときなどに、とても嫌な汗をかくことになる。
やっぱりハラペーニョはうまい。パリッとしてヒリっときてスッとする。辛いんだけどその辛さはすぐに消える潔い辛さ。
私は基本的に辛い物を好んで食べることはあまりないのだが、ハラペーニョに限っては程よく辛いからこそピーマンやシシトウでは代用の効かない個性の輝きが恋しくなる。
畑に行くたびに収穫があるので、ありがたく様々な料理で食べていこう。
そして8月中旬、これまでは一回に数個ずつの収穫だったハラペーニョだが、この頃になると種から育てた一期生も酷暑を追い風にして実をつけるようになり、数日ごとに張りのあるうまそうな実を二桁単位で収穫できるようになった。しかもサイズがでかい。
もうハラペーニョが食べられるありがたみはすっかり薄れたが、意外とある使い道や固体差による辛さの違いなど、その奥深さに感心する日々。ありがたや。
それにしてもトマトやキュウリなどが食べきれない程に実るのは夏野菜あるあるだが、まさかハラペーニョまでもそうなるとは。一度に食べられる量が限られているので、すぐにオーバーフローしてしまうのだ。
さすがに全部は食べきれないので、誰か友達と会うたびに渡していたのだが、辛い物が苦手な人もいるのでハラペーニョハラスメントだったのではとハラハラしている。
とりあえあず食べきれない分は冷凍保存しつつ、これからは赤く完熟させたハラペーニョの味を堪能したいと思う。
ちなみにフレッシュのハラペーニョを食べてみたいという方は、その素晴らしさを教えてくれた村山さんの店「PEPPERS.JP」で通販をやっていますよ。
ということでハラペーニョサブスク生活は楽しかった。まだ終わっていないけど。完熟したハラペーニョを燻製にしてチポトレを作っても楽しそうだ。食べ方がまったくわからないからこそ作らねば。
今回はタコラーメンにしたけど、タコスをプレスするための機械を買うだけ買って使っていないので、そろそろ試してみようかなと思っている。来年は何を育てようかな。
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