広告企画♪ 2016年5月9日

壁を破って登場する

バーン!
バーン!
スタントマンのように壁を破って飛び出してきたい。でも怪我はしたくない。

そんなわがままに答える方法を考えました。
1975年愛知県生まれ。行く先々で「うちの会社にはいないタイプだよね」と言われるが、本人はそんなこともないと思っている。(動画インタビュー)

前の記事:職人の下積み期間を経験したい

> 個人サイト むかない安藤 Twitter

壁から飛び出してきたい

まずは成功した動画を見てください。かっこいいから。

どうだ、かっこいいだろう。

こういうハードな作り物をする場合、たよりになるのがバッタネイション岩沢さんである(岩沢さんにはこれまでも壁を作ってもらったりコップを作ってもらったりしています)。

そうですね、壁から出てくるなら
そうですね、壁から出てくるなら
こうかなー。
こうかなー。
岩沢さんいわく、垂直に立ててある壁から飛び出てくるのはかなり難しいのだとか。想像してもらいたい、飛び込んで壁を破ったとしても、その後どうやって着地するのか。頭から地面にダイブすることになるだろう。折れる、あごが折れる。

「たとえば一斗缶とかダンボールを積み上げて作った壁にバイクとかで突っ込むのはどうでしょう」と提案してみたら「大怪我すると思いますよ」と。ダンボールは角が当たると危ないのだとか。聞いてよかった。

考えたあげく、スチロールの板を下から突き破り、それを真上から撮影することで飛び出している感が出せるのではないか、ということになった。
このパネルを下から突き破ることに。
このパネルを下から突き破ることに。

ある晴れた日、都内の公園にて

仕組みはこうだ。厚さ5ミリのスチロール製ボードを枠に固定。水平に支えた枠のしたからスチロール板を破って人が飛び出してくる。言葉で書くには無理があるなこれ。
準備できましたー。
準備できましたー。
パネルさえ準備してしまえばあとはそれほど複雑なことはない。つまりこれでオッケーなはずなのだが、なんだろうこの不安な感じは。
大道具の不安さに対してカメラは万全の3台体制。
大道具の不安さに対してカメラは万全の3台体制。
カメラだけ多い現場に漂うこの「どっきり」感たるや。僕は騙されているんじゃないだろうか。

まあいい、進めよう。今回の記事は眠眠打破とのコラボ企画ということで、「打破」だけに壁を打破する役としてマスコットキャラクターの3人に来てもらった。

みんみん3兄弟である(みんみん3兄弟が気になる人はこちらが詳しいです)。
「派手にバーンと、おねがいします。」
「派手にバーンと、おねがいします。」
中でも三男の激太郎くんの頭が尖っていてちょうど良さそうだったので、この人に出てきてもらうことにした。
この尖ったところが都合いいんじゃないですかね。
この尖ったところが都合いいんじゃないですかね。
ではお願いしまーす。
ではお願いしまーす。
激太郎くんにバーンとかっこよく飛び出てきてもらったら、それで撮影終了である。スカッと行こう、スカッと。

その時だった
「ちょっと待ってください。これたぶん、折れますよね」
「ちょっと待ってください。これたぶん、折れますよね」

担当者から待ったがかかる

現場に来ていた常盤薬品工業の担当者から待ったがかかった。スチロールボードを突き破る時に激太郎くんの髪型が壊れるんじゃないかというのだ。

「ちょっと確認しますので待ってもらっていいですか。」

この待ち、たまにあるけどいい方向に向かったことがない。少々壊れるくらいがかっこいいと思うのだけど。
「激太郎の頭の尖ったところでスチロールボードを突き破りたいそうなんですが、はい、そうです……。」
「激太郎の頭の尖ったところでスチロールボードを突き破りたいそうなんですが、はい、そうです……。」
現場に不穏な空気が流れる。空だけが、抜けるように青い。
少し離れて激太郎くん個別に説明し始める担当者。
少し離れて激太郎くん個別に説明し始める担当者。
激太郎くんたちはテレビCMにも出ているいわばタレントである。タレントは顔が命。もし髪型が壊れたりしたら大変なことになるというのだ。中の人、というわけではないが、中からも不安そうな面持ちがひしひしと伝わってくる。

というわけで
代わりにこうなりました。
代わりにこうなりました。
事前に企画書送ったじゃないか、という僕の想いとはうらはらに、常盤薬品工業の担当者からNGが出た。

代わりに、ということだろうか、いざという時に飲んでください、と眠眠打破を渡された。いまをおいて他にいざという時があろうか。
圧迫面接のようにその場で飲む。
圧迫面接のようにその場で飲む。
眠眠打破は僕らライターはたいていおせわになっている。締め切りがせまった原稿を書いているとき、朝一番でテンション上げて撮影しなきゃならないとき、怖そうな人にインタビューするとき。決まってこれを飲んでいる。

おかげでやる気は出た。


やる気ははたして結果につながるのか。

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いざとなると怖い

ただスチロールボードを破って出てくるだけなのだが、いざ下に入ってみるとこれがなかなか怖いのだ。白いから距離がつかめないし厚さもよくわからない、そもそもスチロールパネルって突き破れるのだろうか。
突き破る人目線。ホワイトアウトである。
突き破る人目線。ホワイトアウトである。
背後からは人じゃない何かからの無言のプレッシャー。
背後からは人じゃない何かからの無言のプレッシャー。
しかしここは一発で決めて終わりにしたい。かっこよく飛び出そうではないか。

いくぜ!
ズバーン!
ズバーン!
みごとに跳ね返される。
みごとに跳ね返される。

打破できず

おもった以上にスチロールボードが硬い。頭で突き破ろうとすると、攻撃を吸収したスチロールボードが、弾力で跳ね返しにかかってくる。まったく破れそうな気配すらない。

方針転換である。

岩沢さんチームとの対策会議を経てスチレンボードの加工がはじまる。加工といっても割れてほしい部分にカッターで網目状の溝を入れておくだけだけれど、そのさじ加減が今回の成否を左右する。
スチロールボードがレフ板代わりになって顔がくっきり写る二人。
スチロールボードがレフ板代わりになって顔がくっきり写る二人。
ほどなくして準備完了、テイクツーいってみたい。
今度こそ大丈夫です!みんみん3兄弟にはすでに1時間くらいこの恰好で待ってもらっている。
今度こそ大丈夫です!みんみん3兄弟にはすでに1時間くらいこの恰好で待ってもらっている。
初回の教訓をもとに、今度は最初にパンチで確実に穴を開け、それを突破口にして全身出てくるようなイメージトレーニングをした。ウルトラマンの登場シーンみたいな感じである。拳から飛び出すということで、頭からに比べて力の入れ方に無理がないような気がする。

それでは行きます
では行きますよー。
では行きますよー。
はい!

バリッッ!!
違う!
違う!
手で破ろうとすると拳が先行してしまって体が出ない。すごく単純なしくみの撮影だと思っていたのに、なんでこんなに失敗するのか。

みんみん3兄弟には申し訳ないが、また待ち時間である。新しい対策を練る。
みんみん3兄弟は少し時間ができるとすぐにモテていた。
みんみん3兄弟は少し時間ができるとすぐにモテていた。
子どもにも人気。子どもよ、怖くないのか。
子どもにも人気。子どもよ、怖くないのか。


3兄弟がモテている裏で僕たちは必死で対策会議をしていました。

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最後の挑戦

そろそろ成功しないともう材料もない。クモの巣状に裏からカッターで切れ目を入れて、スチロールボードの強度を綿密に調整した。
はじめから割れてしまうと元も子もないので、慎重に枠に収める。
はじめから割れてしまうと元も子もないので、慎重に枠に収める。
いよいよテイクスリーである。これでダメなら別の日に撮り直しとなる。スチロールボードを注文してみんみん3兄弟と岩沢さんたちのスケジュールを調整して公園の撮影許可とって、晴れるの待って……

いやだ、そんなの。なんのためのさっきの眠眠打破か。これで決める。
行きますよー。
行きますよー。
せ、せいのー。
せ、せいのー。
ダーン!!
ダーン!!
みごとに打破できた。これは気持ちがいい。
超きもちいい。
超きもちいい。
心なしかみんみん3兄弟たちも誇らしげである。

これぞ眠眠打破

バリバリッ!と飛び出した瞬間、世界が開けた気がした。プレッシャーやらストレスやら、いろんなものを打破した瞬間でもある。つながった、これぞ眠眠打破パワーの視覚化だ。

個人の感想ではありますが、飲むとこんな感じに現状を打破できますよ、ということで。

壁を破るということ

いろいろなシチュエーションで「壁を破る」という表現を使うと思う。今の自分を超えろ、みたいな場合だろうか。でもそれを映像化するとこういうことになると思うのだ。

苦労はあるかと思いますが、壁を破るの、気持ちがいいですよ。
知らない人との記念写真にレフをあてる岩沢さん。
知らない人との記念写真にレフをあてる岩沢さん。


眠眠打破で壁を破ろう。

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