タクシーも呼んでもらった
林さんから「どうやって帰るの?」と聞かれたので、「桃園空港発の15:30のフライトで帰ります」と答えると、「ここからバスで帰るの大変だから、タクシー呼んであげるよ」と電話してくれました。あ、あたたかい・・・!何から何までありがとうございます・・・!
もし、みなさんも台湾の桃園市に行く機会があればぜひお参りしてみてください。バスは乗り換えがめちゃくちゃ難しいので(私は当然のごとく失敗した)、タクシーがおすすめです。
まず、何をもってしてもこのお寺の最大の見どころは、
こちらは肉身菩薩、いわゆる「即身仏」。僧侶・行者が修行の末にミイラとなった存在です。
一化智上人は、晩年に簡素な食事生活を開始し、その後1998年に亡くなられたのだそう。身体は腐敗することなく、のちに金箔で処理され今の姿となったそうです。ガラスケース越しにいつでもお参りすることができます。
ちなみに日本では、明治政府が即身仏へと至る修行を禁じたので、こんなにも最近の即身仏はありません。
調べたところ、台湾の肉身菩薩は、金箔で処理をほどこすのが一般的のよう。一化智上人の唇には赤く色がさしてあり、独特の存在感があります。
なお台湾では、現在約8尊の肉身菩薩が存在しているみたいです。
たまたま行った廟で、肉身菩薩を拝めるとは・・・こんなことあるんですね・・・!持っててよかった、「ええいままよ!」のスピリッツ!
この開祖はかなり苦労して霊雲寺を建立したそうで、この廟の中は開祖のオリジナリティと工夫であふれています。早速見ていきましょう。
開祖の隣に目を移すと、
蔣介石はかつて台湾の地で権威をふるった総統です。ステッキを持ってさわやかにたたずむ彼が廟の中にいます。
実は、民主化の波で、公園や学校にもあった蔣介石の像は「過去の独裁者」とみなされ次々と撤去されているそうです。その中で、霊雲寺は今でも像を設置していて、台湾でも珍しいのだとか。
霊雲寺のある亀山区では、蔣介石と同じ時期に大陸から台湾に来た中華系の人々(外省人)が多く、蔣介石の像は信仰を集めているようです、
(ちなみに霊雲寺がある桃園市には、撤去された蔣介石像が200体以上あつまる「慈湖紀念雕塑公園」があります。桃園市、興味ぶかいですね・・・)
この廟の中には、ジャケットスーツの方のほかに、
何やらジャングルなムードをかもしだしています。
どういうことなのか林さんに聞いてみると、
たしかに、昔の衣装の神様の像には伝統の重みを感じて心強い反面、「AIとかUberとかがある令和にはあんまり関係ない存在かもな~」と思っちゃいます。でも、「葉っぱからスーツまで幅広く対応!?」と思うと、急に身近に思えます。
天公はかなりポピュラーな神様ですが、
つまり、古代の天公ということでしょう。上司の昔の写真を見て、「へー、当時こういう服着てたんですね、めっちゃ意外です」といった心持ちです。
あ、そういえばさっきのワイルドジャケットの人も、外の黄金人民服の人も修行した現代人だったんですね。
すでにインパクトをめちゃくちゃいただいていますが、まだ本尊を見ていません。霊雲寺の本尊はこちら、
もちろん真ん中が玄天上帝ですが、まわりにたっくさんのありがたい方々がいます
これは霊雲寺オリジナルの「仏筆」というアイテムだそう。
なんか、みんなが持ってると、私も持ちたいなあと思っちゃいますね。たまごっちを欲したあの頃の気持ちを思い出しました。
林さんいわく、この玄天上帝をお参りすれば、ものごとを必要以上に恐れる気持ちがなくなるのだそうです。
「リアルなライオンの絵があるなあ~」と思ってたら、「強さ」の象徴でした。「強さ」そのものとして壁に描かれていました。あふれるインパクト!ストレートに刺さる表現!
ド迫力のお像たちは、いろんな人に教義に興味をもってもらおう、わかってもらおうという工夫なんだなと思いました。
林さんの紹介で、霊雲寺を堪能できました。
最初、孤独から表情がくもっていった私ですが、
ひとえに霊雲寺のインパクト&管理人の林さんのやさしさのおかげです
林さんから「どうやって帰るの?」と聞かれたので、「桃園空港発の15:30のフライトで帰ります」と答えると、「ここからバスで帰るの大変だから、タクシー呼んであげるよ」と電話してくれました。あ、あたたかい・・・!何から何までありがとうございます・・・!
もし、みなさんも台湾の桃園市に行く機会があればぜひお参りしてみてください。バスは乗り換えがめちゃくちゃ難しいので(私は当然のごとく失敗した)、タクシーがおすすめです。
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