10年かけて首都高を改修するらしい
首都高速は日本橋周辺が地下トンネル化されることが決定しており、今回のKK線の廃止と八重洲線の10年にわたる通行止めは、その工事のためとされています。
10年後の2035年、私西村は60歳になっていると思いますが、その時には新しく完成した首都高を走ってレポートしたいと思います。
よろしくお願いします!
1966年に開通してから60年近く銀座の町にあった東京高速道路、通称KK線が2025年4月5日の20時をもって廃止されました。
廃止される前に、このKK線を走ってきました。
KK線と申しましても意味がわからない方も多いかと存じますので、ざっくり説明いたします。
東京の都心部には、首都高速都心環状線という高速道路が皇居から東京タワーあたりまでをぐるりと囲むように走っています。
その中の新橋と新京橋(銀座一丁目のあたり)の2キロメートルほどを銀座の町を迂回するように繋いでいるのが東京高速道路、KK線です。
首都高速株式会社が運営する首都高速都心環状線と一体となっているのであまり気づかないかもしれませんが、KK線は東京高速道路株式会社という別会社会社が運営する高速道路という扱いになっています。
KK線は高架下に銀座ナイン、銀座コリドー街、銀座ファイブ、西銀座デパート、銀座インズといった商店街が入っており、それのテナント賃料の収入で高速道路の維持管理を行ってきました。そのため、KK線区間は無料で通行することができようになっています。
KK線は首都高から直接乗り入れることもできますが、無料区間だけを走る場合はKK線専用の入口と出口から出入りしなければいけません。
今回はKK線の新橋の入口から、新京橋の出口までをバイクで走ってみることにします。
以上、KK線は全線走破しても時間にしてわずか3分ほど、距離は2キロほどしかありません。
ですが、有楽町から銀座にかけての名所をちょっと高い位置から眺めることができて、なかなか景色がよいのです。
これが廃止になってしまうのはちょっと惜しい気もしますが、この眺めが見られなくなるというわけではないようです。
KK線は廃止後に高架は再整備され、ニューヨークのハイラインのような歩行者専用の遊歩道のある公園として整備されることが決まっています。
そうすれば、わざわざ車を運転して行かなくてもこの景色を楽しむことができることになります。
それがいつ頃それが完成するのかははっきり決まっていませんが、こちらを見ると「2020年代の一部供用を目指します」と書いてあるので、少なくともあと5年ほどでなんらかの施設が完成するようです。
KK線が建設される前、KK線があった場所は水路(河川)でした。
数寄屋橋は橋と名乗っているものの河川にかかっている橋がありませんが、これはKK線を作るときに河川を埋め立てたため、橋が無くなったわけです。
なお、中央区と千代田区の区境となっている河川の上に商業施設を作ったため中央区と千代田区で境界争いが勃発し、現在、KK線の高架下の商業施設は店舗ごとに所属している区が違うということになっています。
というわけで、廃止直前にKK線を実際に走っておいたし、もういいか。と思ったのですが、4月5日20時の封鎖される瞬間も見届けたいという欲がむくむくとわいてきました……。
しかし、当日の夜は別件の所用があり、私自身が閉鎖の瞬間を見届けることができなかったので、家人にお願いして写真と動画を抑えてきてもらいました。
で、こちらが、新橋の出入り口の閉鎖当日の夜の様子です。
20時になった瞬間に、入口を封鎖するための工事の人に混じって、最後の瞬間を見届けようとするマニアがちらほら見受けられます。
19時59分。最後のギリギリに一般車両がスルッと入っていくと、けたたましいサイレンが鳴り、入口横に待機していた道路パトロールカーが入口を封鎖。
KK線の、高速道路としての歴史は、いまこの瞬間をもって終わったということになります。
なお、KK線を実際に走行した動画はこちらです。
首都高速は日本橋周辺が地下トンネル化されることが決定しており、今回のKK線の廃止と八重洲線の10年にわたる通行止めは、その工事のためとされています。
10年後の2035年、私西村は60歳になっていると思いますが、その時には新しく完成した首都高を走ってレポートしたいと思います。
よろしくお願いします!
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