特集 2021年10月16日

懐かしのワラバンシでデジタル文書が歴史的史料に!


昭和のみなさんはご存知だろうが、昔、藁半紙(ワラバンシ)というものがあった。

学校で配られる文書はたいていそれで、つまりは、原料が藁の妙に黄土色な紙、なのだが、とにかく一目で歴史を感じさせてくれるビジュアルのものである。

ということは、もし。

現代おなじみのデジタル的な文書が、ワラバンシにプリントされたら、一体どんなことになるのであろうか!?一気に歴史的な史料っぽくなるのではないだろうか!?とりあえず実際にやってみたいと思うッ!!
 

多摩在住のイラストライター。諸メディアにおいて、フマジメなイラストや文章を描くことを専門としながらも、昼は某出版社でマジメな雑誌の編集長をしたりするなど、波乱の人生を送った後に、新たなるありのままの世界へ。そんなデイリーポータルZでのありのままの業務内容はコチラを!(動画インタビュー)

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ってことで、ワラバンシ。(漢字だと「藁半紙」となるが、あまりにポップさに欠けるので、カタカナ表記にする。)

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実家の奥底にある棚を開けてみると、 

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読者の方は全員、昭和な団塊ジュニアかと思うが(偏見)、コチラ、かなり懐かしのビジョンではないだろうか。

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ワラバンシ、どん。昔、配られる文書はたいていこんなだった。現在の紙と比べても、若々しさは雲泥の差で

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令和のコにとっては、ただ不憫に黄ばんでるように見えるであろう。それもあろうが、デフォルトでこんな黄土色だったのである。そしてさらに、デジタル印字などない時代ゆえの、手描きアナログ感で

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あらゆる記録をガサツに保存してくれていたわけだが、ではまずそんな藁メディア(何この言葉)にはどんなものがあったか、ちょっと振り返ってみたいと思う。

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まずはいわゆる学級通信。先生からクラスに配布されてたりしたが

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先生のこの手描き感。当時はワープロすらもそうなく、さすが藁メディアであろう。

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しかし我が先生、字が上手で、ワラの色味ともども温かさや品が伝わってくるが、その内容としては、例えば修学旅行について。

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バスの中ではレクもあったようだが、子どもならではな謎の盛り上がりもしっかり記録。そして、

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博物館の類は、

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さすが子供な、興味のなさだった模様。

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一方、二学期の係の振り返りの回もあったが、

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たしかにどの係も反省点だらけで、これは反省すべきであろう。しかし先生、字がうまい。

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一方、学校からの純粋な連絡もあったかと思うが、例えば、クラスごとの旅行先についての連絡。だが

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圧がすごい。表もエクセルなどはないゆえ、すべて手書き。同内容もコピペとかもできないゆえ、すべて手書き。無骨でよい。  

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そして学校ならではな 

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定期テストの連絡もあったかと思うが、そもそも定期テスト自体も、藁メディアとしてだいぶエモいことに。学校の定期テストは、基本、校内のみのものゆえ、

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共通テストなどのオフィシャルのテストではありえない出題も可能となる。例えばこちら、英語の問題だがいきなり

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松田聖子。チョー基本の英文だが、今ならAdoなどであろうか。
そして一方、理科のテストにおいては

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なんかいる? と思ったら、

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電気君だった。で、その彼女を書けと。何それ。自由すぎる。ていうか電気君って、何だ。とりあえず理科の次元は越えていた。

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また、社会の問題では、当時ニュースになっていた時事問題も出してくれていたのだが、よく見たら

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チョー学校の問題が。ニュースじゃやらなすぎる。さすが学校クオリティー。また、歴史の問題では、歴史の試験ではありえる原人たちの絵であるが、

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なんかいろいろ持たされていて、なんか申し訳なかった。
ちなみに時には

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100点なことも。受験マシーンとしては当然だが、よく見ると

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なぜかテスト後の感想欄が。オフィスなるなテストにはない、さすがのインディーズ感だが、僕の感想も奇妙ではあった。

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…と、ワラバンシ、媒体としてコンテンツ的にも(ちょっとした落書きからも)十分すぎる歴史を感じさせてくれたわけだが、

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その一方。ワラバンシをインフラ的に捉え、改めてワラバンシに現代の象徴的デジタル文書を印刷していきたいと思う。わけだが、こここでふと。印刷、したいのだが

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そもそもこの現代に、ワラバンシで印刷はできるのだろうか。いつも上質なスカした紙のみに接しているプリンターが、こんな叩きあげのを、相手にしてくれるのだろうか。

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そこでこの中から、できるかぎり綺麗なワラバンシを探し出し、その無地の裏面に、プリントすることにしたい。が、どれも見事に

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ボロい。プリンターに吸い込まれた際に、内部で詰まり、ぶっ壊れる懸念もあるわけで、こんな愚行のためにそれは代償が大きすぎる。

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そこで、なんとかプリンターから無事生還できそうな、選りすぐりのマシなヤツを、綺麗に切り取り、生み出したところで!

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B5のサイズにて、プリンターに設置! それにて、イケるか!?おそるおそる様子を見ていたところ…

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やった、検知された! 現代のでもイケそう! ありがとうプリンター!! ではあらためて、ワラバンシプリントやっていこうッ!!

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ではまずは、俺たちのデイリーを、ワラバンシプリントしてみよう!

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いつもデジタルメディアの象徴として目にしているデイリーは、ワラバンシによって、一体どんなことになるのか!?

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ではボタンを押し、ワラバンシを神妙に見ていると、無事とりこまれ

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プリントされた模様!やったぜ! そうして爆誕したのが、コレだ!

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Z!! デイリーが一気に年季が入ったビジュアルに!なって、一気に歴史的史料っぽい感じに! 見事なデイリポータル藁に! すごいぜワラバンシ!!

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比べると歴然だが、ちなみにコチラ、先日やらせていただいた「千葉県は柴県(柴犬)でいいんじゃないか」記事のだったがゆえに、後世において発見されたら、「千葉」の字面が

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ワンチャン「万葉集」的な存在として、伝えられそうな予感もあるのであった! やったぜ!!

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続いては、オフィスのデジタル文書として目にしまくる

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あのパワポ!を、ワラバンシプリントしてしまってみたところ…

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古ッ!! なんとも歴史的史料っぽい感じにて! これは会社で変な研修的なことをした際のパワポ資料なのだが、後世にては、令和の国民の三大義務的に捉えてもらえたら幸いである。

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今度は、オフィスのデジタル文書で目にしまくる

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あのエクセル!を、ワラバンシプリントしちゃったところ…

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かなり歴史的史料っぽく! なんらかの重要な記録史料のようだが、実はコレ(先日デイリーでやらせていただいた)僕の日常生活のどうでもいい棒グラフデータ。

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テレワーク中に飲んだお茶の杯数データなど。後世にては、令和人の日常生活データとして、誤ったステレオタイプを伝えられそうだった

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では今度は、現代WEBの象徴であるSNSの

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あのツイッター!を、ワラプリしてしまったところ…

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まるでツイッターが100年以上前からあったかのような歴史的ビジョンに! おかげで後世には、令和当時の世相を物語る史料として扱われそうだが、僕のツイートは市井の声とは言い難いので注意は必要。

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そして今度は、あのオシャレSNSである

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インスタも! ワラプリしちゃったところ…

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そのモノクロ写真感によっても、すこぶる歴史的に! インスタって映える食事の画像が多めがち、ゆえに、後世には令和当時の食生活が伝わる史料、のようになっているが僕のインスタ、これ、愛犬ももの食事の画像なのであった。誤解されないことを願う。

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では続いて、現代のECサイトである

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あのアマゾンを! ワラプリしちゃったところ…

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またも歴史的史料っぽく! 本の羅列で、後世には令和当時の人気本の史料とされそうだが、あくまでこれ、僕の閲覧履歴。ゆえに、だいぶ本が偏っているため、後世のリテラシーに期待したい。 

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そして最後に、現代では日々、目にしまくっているデジタルツールな

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メール! を、ワラプリしまくったところ…

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見事に歴史的史料っぽく! やったぜ!!と思ったが、ただ、書かれかれている内容は、

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超SPAM。しかもかなり端的なエロSPAM。後世には令和人のモラルが完全に誤解されそうである。ちなみに、メールは文書数として多量なので、他にもこんな中国語メールもワラプリしたところ、

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内容はただの迷惑ウソ投資勧誘なのだが、そのワラバンシ質感と、その漢字の羅列っぷりゆえに、

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国破山河在、とでも言いかねない、格調高い漢文的史料のようになったのであった! 書き下そう!!
そして最後にまた、よくある、いわゆる著名人メールであるが、

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みわさんから。令和には著名人と一般人のやりとりが盛んにおこなわれていた史料、と後世で誤解されそうではあった。

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ということで、改めて僕、SPAMもらいすぎだが、それはさておき

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このように、現在あふれまくっているデジタル文書も、ワラバンシにプリントしたら、歴史的に価値のある史料のように思えてくるので、みなさんもぜひやってみてくださいませ(チョー面倒)。ではまた。


 

はい、以上いかがでしたでしょうか今週の「藁まみれ」。昔のモノは捨てましょう。

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未来を見据える犬。

 


 

 

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