デジタルリマスター 2023年11月18日

石の絵の具で石の絵を描く(デジタルリマスター)

岩絵具という絵の具がある。その名のとおり岩を砕いて作った絵の具のことで、かつて日本画を中心に使われていたのだとか。しかし原料がなにしろ高価なために今では一部の高級品を除いて絵の具は人工的に作られている。

絵についての基礎知識がまったくないのであれなんですが、岩を砕いて作った絵の具で岩を描いたらすごいリアルな岩が描けると思いませんか。だってもともと岩なんだから。

自信満々に検証します。

2009年11月に掲載された記事を、AIにより画像を拡大して加筆修正のうえ再掲載しました。

行く先々で「うちの会社にはいないタイプだよね」と言われるが、本人はそんなこともないと思っている。愛知県出身。むかない安藤。(動画インタビュー)

前の記事:ガラスを拾いながら山に登る(デジタルリマスター)

> 個人サイト むかない安藤 Twitter

岩は高いので石にします

岩絵具(いわえのぐ)というのは色々な鉱石を砕いて作った絵の具のこと。日本画の材料として使われていて、天然の素材を使ったものはとても高価なのだとか。

この絵の具を使って元の鉱石の絵を描いたら写真みたいなことになるんじゃないだろうか。いや、もともと本物なんだから写真以上かもしれない。すごいぞ。

というわけで岩絵具を使いたいのだが、前述の通りとても高いので無理。僕はデイリーのライターなのでそのへんの石を使ってそのへんの石の絵を描きたいと思う。卑屈になっているんじゃない、身近なところで面白いことを、の精神を貫くのだ(あと節約)。

まずは原料となる石を探すために近所の海岸へとやってきた。

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で、なんでこういう日に限って雨なんだ。

たとえば海の絵を描くとする。

水の部分はたぶん青で描けば大丈夫だろう、それでだいたい海に見えると思う。しかし問題は砂浜部分だ。何色で描けばいいか、あなたはわかるか。

では実物を見てもらいたい。

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地味なんだけど、色とりどり。

すごくいろいろな色が混じっているのがわかる。この砂浜を本当に正確に描くには、やはりいろいろな色を駆使する必要があるのだろう。

しかし全部の石について絵の具を作るのは現実的にはつらい。今回はこの中からいくつかの石をピックアップして、その石から作った絵の具で超うまい石の絵を描きたいと思う。伝統的な岩絵具の製法を超身近なところに応用しようというもくろみだ。うまくいったら安藤メソッドと名づけたい。

ではどの石を選ぼうか。

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うずらの卵のような石。描くのが難しそうなのでパス。
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大槻ケンヂさんみたいな石も難しそうなのでパス。
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これくらい色が一様なのがいいんじゃないか。
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これもいい色している。

めぼしい石をいくつか拾ってきた。本物の岩絵具は高価だというが、今回作る石絵具(勝手に命名)は原価タダだ。暇な大人の趣味にはもってこいといえる。

さっそく石絵具作りに取り掛かろう。せめてものリスペクトとして方法は岩絵具の作り方を踏襲することにする。

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まずはこの石、いってみよう。
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砕くところから始まります

まずは石をビニール袋に入れてハンマーで出来るだけ細かく砕くところからはじまる。

このとき、狙いの色以外の部分を取り除いていくと色にまじりっけがなくなってよいらしい。

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ビニール袋はすぐに穴があくので場所をずらしながら叩きましょう。

ある程度砕いたら今度は乳鉢に入れてさらに細かくしていく。

ここもなるべく身近なもので済まそうと、家にあったすり鉢で試みたがまったくだめだった。乳鉢は急遽ホームセンターをはしごして探したものだ。一般的ではないかもしれないが、まあ普通に手に入る範囲なので許してもらいたい。

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肉味噌みたいになりました。
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こちらは本わさびか。
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これを乳鉢ですりつぶしていきます。

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