デジタルリマスター 2023年11月18日

石の絵の具で石の絵を描く(デジタルリマスター)

絵を描く前にもう一作業ある

色の粉ができたらこれに膠(にかわ)を少しだけ加えてよく練る。

…まだ作業があるのかよ、と思っただろう、安心してほしい、僕も思った。だけどもうすぐ終わるのでしっかり最後まで見とどけてください。

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これが膠。固まるとぷるぷるとしたゼリー状になります。

膠(にかわ)は動物の骨や皮から作られた接着剤で、画材屋さんなどで扱っているかなければ取り寄せてもらえる。

膠は買ったままでは固形のため使えないので、まず一晩水につけてふやかす。そのあと50度くらいの湯せんにかけて柔らかくして使うのだが、動物性なので水に溶いてしまうと数日で腐る。

ネガティブなことばかりを抜き出して話しているのではない、事実を淡々と述べているのだ。それにしても伝統的なやり方で日本画を描いている方々はこういうことを日常的にやっているのだろうか。絵のうまい下手以前に、僕にはなれないなと思った。

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このくらい膠を加えてよく練ります。
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こうしてようやく完成

色の粉を膠で練ってようやく石絵具の完成となる。疲れ果てた。

そもそもここまでたどり着く人ならば、市販の絵の具を使っても精巧な石の絵がかけるんじゃないだろうか。この根性を素直に絵にぶつけた方が手っ取り早いに違いないのだ。でもそれをしたくないからこそここまでお付き合いいただいた皆さんのために、今僕はすごい石の絵を描かなきゃな、と思っているわけです。

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ついに完成した石絵具。

膠で溶いた石絵具に極少量の水を加えて筆をなじませる。いよいよだ。これで石の絵を描けば本物そっくりに描けるはずなのだ、なにせ本物から作った絵の具なんだから。丸一日かけた結果を見せてくれよ。

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筆をすべらす感触は絵の具のそれと変わりません。
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慎重に石の絵を描いていく。
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作品名、石(本気)。
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モデルとなった石。まあ、色は同じだ。
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笑うしかない

……。

どんな絵の具を使っても、下手な絵は下手だ、という結論でいいだろうか。

一つだけ言い訳をしても許されるのならば、僕は本気で石の絵を描こうとしたのだが、描きたい石は前日すでにつぶしてしまったのでモデルがなかったのだ。あははは。


良い趣味なのかもしれないです

結果はともかく、岩絵具同様に石からも絵の具らしきものを作ることができた。昔の人は絵の具一つ使うためにものすごい努力をしていたのだ。それがわかっただけでも今回の収穫としたい。

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昔の絵描きさんも手にマメ作っていたのだろうか。
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