大人が入れるボールプールだ
はやく実際に旅ができるようになるといいですね。
という締めが似合う企画だが、ここまで新幹線に乗りながら騒いだことはない。コロナ前もだ。大人は新幹線ではしゃがない。
でもリモート&車窓動画ならば思い存分にはしゃぐことができる。
これは旅の代替物を作ったのではなく、別のエンタテイメントを作ってしてしまったのではないだろうか。
鉄道の車窓動画をよく見ている。
Zoomで集まってこの車窓動画を同時に見たら、同じ電車に乗っているような気分になるのではないだろうか。
弁当を用意して酒なんか飲んじゃったりして。リモート飲み会が旅になるのだ。
やってみたら最高でした。
車窓動画はYouTubeにたくさんアップされているが、権利関係をクリアにしたいので自分で撮ることにした。いや、いま嘘をついた。自分で撮ってみたかったのだ。
12月に開催された大垣メイカーフェアの帰り、東京に戻らずに逆方向の大阪に向かい一泊した。
翌朝、撮影しながら帰京する。
窓際のA席に陣取ってカメラを設置した。
カメラと窓を両面テープ(ノリが残らないやつですよ)で固定したが、新幹線が揺れるとあっさり後ろに倒れてくる。なのでずっと手でおさえていた。
ピントは無限大固定。
ちらりと見える海をいれたくて海側A席にしたが、やっぱり日差しがすごい。
若干の映像の乱れはあるが、新大阪から東京までの約2時間半の動画が撮れた。
新幹線に乗っているあいだ、GPSの軌跡もとっておいたのでそれをグーグルアースに取り込んで俯瞰映像も作った。
GoogleEarthProというソフトでこのような動画ができる。その手順を詳しく書きたいところだが、データをインポートしてあれこれいじっていたら偶然できたので割愛する。
この映像を車窓動画の上に重ねる。
いいのができた。ホームパーティーで言えばもてなすための牛テールを一晩煮込んでとろっとろにした状態だ。
実際、グーグルアースでの動画の書き出し、2時間半の動画の書き出しは一晩煮込むぐらいの時間がかかった。パソコンから軽トラみたいな音がした。
これを見ながらリモート飲み会をするのだ。鉄道旅が好きそうな西村さん、乙幡さん、べつやくさんを呼んだ。2人席を回転させて向かい合っているイメージだ。
それぞれ駅弁を用意してもらった。僕は昼に新宿まで出かけてチキン弁当を買った。
3人もわざわざ出かけて駅弁を買ってきていた。思いが伝わって嬉しい(前の日に買ってくることと連絡したのだが)
大阪に関係ない駅弁を用意できるのがぜいたくである。リモートでバラバラにいながらも、これから同じ新幹線で新大阪から東京まで帰るのだ。
zoomの画面共有で動画を見るとタイムラグしコマ落ちが発生する。これでは「あ、変わったビルがある!」という一体感がうまれない。
そこで SyncTube というウェブサービスを使った。同時にYouTubeを見ることができるサービスだ。
SyncTubeのページでYouTubeの動画URLを指定し、参加者はSyncTubeを通してYouTube動画を見る。
すると全員が同じタイミングで再生される。一時停止、巻き戻しをしても全員が同じ動きをする。今回の企画のために作ったかのようなウェブサービスである。
ドイツのサービスらしい。ありがとう。ダンケシェーン
4人で2時間半、新幹線で飲んでいるかのような完全な一体感がうまれた。
大人は電車のなかではしゃがないが、リモート車窓ならまわりを気にせず窓の外の看板を声に出して読める。文字が読めるようになったばかりの子供のようだ。
素材動画も置いておきます。これをアテに飲んでください。絶対に楽しいから。
はやく実際に旅ができるようになるといいですね。
という締めが似合う企画だが、ここまで新幹線に乗りながら騒いだことはない。コロナ前もだ。大人は新幹線ではしゃがない。
でもリモート&車窓動画ならば思い存分にはしゃぐことができる。
これは旅の代替物を作ったのではなく、別のエンタテイメントを作ってしてしまったのではないだろうか。
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