2回目です
熱心な読者の方なら「なんか聞いたことある話だな」と思ったかもしれない。
ごめん、実は2年前に記事にしていた。ちょっと振り返ってみたい。
いつも「板チョコが入ったやつより劣ったもの」と認識していたバニラモナカ。違った。チョコこそ詰まっていないが、実は自由が詰まっていたのだ。
食べてみての感想はこうだった。
チョコレート……冷凍すると固くなるのは盲点。しかしそれを補ってなお、チョコの量が多いことは完全正義。
つぶあん……冷たいと甘みを弱く感じるため、結果的に小豆の味が引き立つ。ミルキーなあずきバー。つまり最高。
マンゴー……チョコの水分をマンゴーが吸い程よくソフトに、そして甘いものが続いた舌にその酸味が素晴らしいアクセントに。
ノアール……ふたたびガツンとした甘さが最後を締めくくるにふさわしい。そして口の中でアイスが解けた後のココアが余韻を演出。
※一度溶けかけたアイスの水分を、マンゴーやノアールが吸っているのがよかった。何か挟むなら、必ず一度は少し溶かすべきだ。
記事の末尾はこう締めくくられている。
「結婚は人生のゴールではない、スタートだ」とよく言われるが、賛同する。人生のゴールは「自分の好きなものを挟んだモナカアイス」なのだから。
あれから2年。今の僕の人生はあれだ、体育の持久走の授業で「急に止まるなよ、ゴールしてもしばらく歩けー」と言われた、あのぶらぶら歩いてる時間みたいなものだったのだ。
そして夏がやってきた
そんなクールダウン中みたいな人生にも、変わらず夏はめぐってくる。
夏、それはモナカアイスの季節…。
2019年の僕の人生はゴールインを迎えたが、アイス好きという生き物は夏を迎えるごとに生まれ変わり、新たな人生のゴールを目指すことができる特性を持つ。
さらなるモナカアイスの可能性を探ろう、それが俺の二度目の青春なのだ!
今回は前回と趣向を変えて、4人のメンバーで「独自のモナカアイスを作って披露しあう会」を開催した。当サイトライターの江ノ島さん、こーだいさん、米田さん、そして筆者・石川である。
以下、そこで披露されたメニューを4つ、ご紹介する。
酒飲みたちのためのモナカアイス(こーだい)
アイス=おやつの枠にとらわれない、今回唯一のしょっぱい系モナカ。
全体を3つのエリアに分けている。
- もろみ味噌+大葉(手前)
- 錦糸卵に日本酒をしみこませたもの
- 薄切りライム
どこから食べるんですか?
最初は縦配置になってるので、酒の入った玉子と、味噌+大葉を交互に食べ進めて。最後にライムです。
たまごが酒、味噌がツマミなんだ!
「酒のつまみになるアイス」じゃなくて、酒とツマミの両方がこのなかに入ってるんですね。
※セリフは発表者を青色にしております。オンライン開催のため、発表者以外はカメラ越しに見るだけという、アイス好きには非常に厳しい会であったことを申し添えておきます。
具ごとの味レビュー
そうめん食いたくなってきたな
色味が冷やし中華だから
大人のアイスですよね。
いいなー。そんなふうにする発想全くなかった。
ただ難点があって、ツマミたべながらお酒を飲んでるイメージで作ったんですけど、これだと溶けるスピードが速すぎてゆっくり飲めないですね。
立ち飲み屋か
いきなり変化球的なメニューだったが、いろどりの良さも相まってとてもおいしそうだった。こういう大人のアイスはもっと開拓されてもいいのかもしれない。(それを自分で開拓できるのがこの食べ方の良さでもある!)
東京もなかアイス(江ノ島)
東京名物を集めたアイスである。あと単純に、量がすごい。
- 東京ばな奈
- ごまたまご
- 人形焼(カスタード)
- 名菓ひよ子(東京駅限定のトロワアンプレス ショコラひよ子というチョコ味のひよこ)
かわいい
ノアの箱舟だ
これだけで東京銘菓が全部食べられるんです。
なまえは東京もなか。
だいぶ東京ばな奈に引っ張られたネーミング。
挟んだところがこれです。
うへへへへへ
モナカのたわみがすごい!
具ごとの味レビュー
厚すぎるでしょ!スライスして入れた方が良くない?
思ったんですけど、ひよこがかわいくて切れなくて
かじるのはいいんだ。
でもおいしいですよ。東京駅にこれのもうちょっと小さいやつが売ってたら全然買いたい。
500円くらいで高くてもいいと思う
絶対持ち運びに向いてない形状ですよ。
カロリーもすごそう
カロリーすごいですよ。さっきまで眠かったのに起きましたもん
ボリュームでいうと、ご飯一食分くらい?
サイゼリアのアイスフォッカチオ2皿分くらいです
ぜんぜんわからん
明日の朝ご飯いらないくらいです
相当だ……
とにかくボリュームがすごすぎるゆえに、モナカが重さに耐えられず終盤崩壊していたのが印象的だった。しかし東京という地域性に着目したのは慧眼で、都道府県モナカアイスが全国展開できそうだ。
おばあちゃんちのお菓子のストックセット盛り(米田)
「おばあちゃんちにあるお菓子」がテーマ。
- ソフトせんべい
- ルーベラ
- 甘納豆
- 黒糖麩菓子
- あたりまえだのクラッカー
- サクッとしっとりチョコ
夏休みにおばあちゃんの家に行ったときに食べるっていう設定です。
いとこや兄弟のおやつも分けてもらって、おばあちゃんに「アイスにおやつ挟んでいい?」ってきいて。
夏っぽい!
洋酒とか入れておしゃれなの作ろうと思ったんですけど、お菓子のまちおかに行ったらついつい。
具ごとの味レビュー
(東京もなかが食べてる途中に崩壊した江ノ島。食べている米田さんを見て)こうやって食べればいいんだ!!
や、でも反対側が怖い
ほんとだ、全部でそう
(食べ終えて)全体に食感がいろいろ面白かったです。濃い味のものがあるといいかも
お菓子の味としては薄味なんだ。
おばあちゃんちにあるお菓子は薄味っていう発見ですね。
ようかんいれればよかったです
一同:
あー
夏休みにおばあちゃんちに行って、お菓子がいろいろストックしてあって、これを自由に作って食べる…と思うとかなりいい。味だけでなくエモいシチュエーション設定も含めての逸品だった。
夏の洋菓子スペシャル(石川)
自分の好きな洋菓子の要素を盛り込んだアイス。まずはこれらの具
- チーズケーキ
- ドライマンゴ―
- ドライレモン
しかしその上に……
- 板チョコ
オランジェット(オレンジの皮のチョコレート)が好きで、ドライフルーツ+板チョコ部分はそのテイストを狙った。
上に板チョコを載せてます
あーそれもありなんだ…。
その手があったかー…。
二段っていう発想がなかった!!!
江ノ島さんのやつ、下手な2段より全然分厚かったじゃないですか!
チーズケーキはたまたまスーパーで40%OFFになってて入れたんです。
おしゃれですよ
スイーツ感がある
自由が丘で売れますよ
具ごとの味レビュー
ドライフルーツが入ってる方、固くないですか?
多少固いですけど、ドライフルーツが一回溶けたアイスを吸ってほどよい固さになってます
高級なアイスでチョコと皮入ってるやつありそう
石川:
そう、固さも逆に良いっていうか。
アイスってあんまり噛まないからペロッと食べてしまう。
ほんと一瞬で食べちゃうから、快楽として刹那的な気がするのだ。
そこにドライフルーツ入ってると噛むし、噛めば噛むほどちゃんと味がある。アイスに食べ応えを作り出してくれる奇跡の組み合わせだったと思う。
成功しても失敗してもおいしい
4者4様のアイスが出そろって、全部おいしそうだった。時には中身の主張があまりない食材もあったようだが、そうであってもモナカアイスはもともとおいしいのである。何も失う物はない。
さらに、今回これだけたくさんのものを入れたにもかかわらず、1時間ほどの試食の間に、イチゴ、バナナ、ハッピーターン、トマト、ようかん、グラブジャムン、フレンチトースト……などなど、入れたいものの名前がどんどん挙がった。
俺たちのモナカアイスカスタマイズは、まだ始まったばかりなのである。
眠くなってきた
糖を摂ったからですかね、満腹だからですかね
すべての要素が眠くなる要素だ……