カッパもガネーシャもいる、不思議なお寺が世田谷にある

世田谷には東京二十三区唯一の渓谷である等々力渓谷がある。
そこから少し離れたところに不思議なお寺を見つけた。それが私と善養密寺の出会いだった。
最初は「わ~、狛犬の形が変わってるな~」と思って近づいた。
前の記事:意外と身近な「禁足地」を巡る


むくむくと丸っこくて魅力的なフォルム。狛犬というかアザラシみたいだ。
実はこちらは狛犬ではなく獬豸(かいち)という中国の神獣らしい。案内板に書いてあった。

よく見ると、いや見なくても獬豸以外にもたくさん“なにか”がいることに気づく。

昔の中国の将軍や軍吏のような像もあった。

象だ。ナチュラルに象がいる。なんで?

社殿はこんな感じ。オ、オリエンタル……! この画像を送って「今世田谷にいるよ」って言っても信じてもらえなそう。

鮮やかな仏像が鎮座している……と思ったら。

カッパもいる。いや、温度差!

立派な石の案内板には「アイヌ守護尊 神居古潭」とあった。次から次へと要素が押し寄せる。

ガネーシャ(大聖歓喜自在天)もいる。こちらで紹介しているのは一部に過ぎないので、現地でこの衝撃を味わってほしい……。

境内には推定樹齢は700年~800年以上といわれる大きな榧(かや)があるのだが、こんな立派な木すら、この中では地味に見える。
この大榧には、かつてこの地を治めていた豪族の娘と沢蟹の親子にまつわる伝承があるのだとか。

……あっ、だから蟹の石があったんですね!? 納得!
境内に置いてあるものすべてに意味があることはなんとなく伝わってくるんだけど、こちらの理解を超えた情報の洪水を浴びることができとてもおもしろかった。
いろんな文化を一気に浴びられるし、旅行してきた後のような謎の満足感も味わえるのだ。
※こちらの記事は過去に訪問した情報を再構成したものです。(訪問時期:2021年7月)
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