特集 2024年3月20日

悪魔の爪と呼ばれる植物、ツノゴマを育ててみた

悪魔の爪を育てました。

とあるミステリアスな知り合いから、かなり変わった植物の実をもらった。

それは角の大きなシカの頭蓋骨みたいな形をしており、植物らしさがなかった。英名は”Devil's claw”、悪魔の爪というらしい。でも和名はツノゴマ。

一体この実はどのように育つのだろう。中に種があったので育ててみたところ、その意外な生態を知ることとなった。さすがは悪魔である。

趣味は食材採取とそれを使った冒険スペクタクル料理。週に一度はなにかを捕まえて食べるようにしている。最近は製麺機を使った麺作りが趣味。(動画インタビュー)

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これが悪魔の爪、ツノゴマです

いただいたツノゴマの実がこちらである。

文句なくかっこいい。

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ハンターの家に飾ってある鹿の首みたいだ。

原産地は北アメリカ。踏みつけた動物に刺さって運ばれることで、種を遠くへ移動させるという生存戦略をとっているようだ。

やっていることはオナモミやゴボウと同じだが、その攻撃力は桁違い。こんなの絶対痛いだろ。

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まだ果肉があったときは、どういう形状だったのだろうか。
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痛いよ。

これをくれた方から、実を割ったら種が入っているのではと教えてもらった。

せっかくのかっこいいツノゴマの実なので割るのはもったいなかったが、思い切って開いてみると、中から黒い虫がボロボロでてきてギャー。

でもよく見たら、どうやらこれが種のようだ。ツノゴマの種、全然ゴマじゃなかった。

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ヒー!ってなるよね。
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でも安心してください、種なんです。
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3/31 種を蒔く

種蒔きの時期は春らしいので、三月末に埋めてみることにした。

子どもの頃に飼っていたカナブンの亡骸を土に返したことを思い出した。本当にこれは種なのだろうか。

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芽が出るといいな。
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5/10 ようやく芽がでた

一か月以上変化のなかったツノゴマだが、ゴールデンウィークを終えたあたりでようやく芽が出てきた。

その色は意外にもワインレッドで、さすが外国の植物だなと私に思わせた。

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どうやら本当に種だったようだ。

その芽はよく見ると産毛のようなものがたくさん生えていて、よく小さなハエが止まっていた。なにかおいしい汁でも出ているのだろうか。

これが食虫植物ならパタッと挟むのだろうなと思いながら、いくらカメラを近づけても逃げないハエをしばらく眺めた。

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ハエが好むなにかがあるのだろうか(伏線)。
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5/26 畑に植え替える

 

5月の下旬になると葉っぱから赤みが消えて、普通の植物になってきた。

ここまで育てば、もう畑に移しても大丈夫だろう。

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悪魔感が無くなってしまった。
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家庭菜園をやっている畑に移した。

 

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