特集 2024年2月19日

ロマネスコという野菜はいつから幾何学的な形なのか

こんな小さいときから例の形でした。

ロマネスコという野菜をご存知だろうか。ブロッコリーとかカリフラワーに似ていて、フラクタルともいわれる独特のトゲトゲがグルグルした幾何学的な形をしている。

幾何学がなんなのかを知らないで適当に言っています。

あの不思議な形はいつからなのか、どのようにして育つのか、気になるので育てて確認することにした。

趣味は食材採取とそれを使った冒険スペクタクル料理。週に一度はなにかを捕まえて食べるようにしている。最近は製麺機を使った麺作りが趣味。(動画インタビュー)

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2022年9月13日、種を植える

ロマネスコの成長を見守るために、その種を取り寄せた。袋に書かれた種の撒き時を確認したら、温暖地とされる埼玉だと7月中旬から8月下旬、あるいは1月が適しているようだ。

今日はすでに9月中旬だが、まあ食べる分、観察する分くらいは、どうにかなるだろうと家庭菜園の畑に埋める。

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「カリフラワーと同じ調理でおいしい」そうです。
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種蒔きの時期が一か月遅れてしまった。

 

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乾燥材かと思ったら、この中に種が入っているらしい。
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ロマネスコの種。アブラナ科アブラナ属らしい形をしている。
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11月1日、ちゃんと育ってきた

種蒔きから一か月半ほどが経過。葉っぱをアオムシにやられてしまった株もあるが、おおむね順調のようである。

種が25粒しか入っていなくて少ないと思ったが、よく考えたら家庭菜園なら十分すぎる量だった。

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マルチ(シート)を敷いてみました。
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どれくらい間引きするべきか迷いますね。
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12月2日、まだ実はできない

種を植えてから収穫までは110日が目安らしい。

だいたい80日経ったが、まだ例の形は出現していないようだ。葉っぱが硬めのアブラナ科のよくある植物という感じ。

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茎の真ん中にロマネスコができるはず。
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2023年1月10日、霜が降りた

埼玉にも霜が降りる季節となった。勝手なイメージだが、ロマネスコのようなおしゃれ野菜は、寒さに強くないような気がする。原産地は地中海沿岸と書かれているし。

明らかに凍えているようだが、収穫の日は来るのだろうか。

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冬は成長を諦めて、静かに春を待っているように見える。
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3月2日、ロマネスコの赤ちゃんができていた

そして3月。種蒔きから半年近くが経ち、気温も少しずつ上がってくると、ロマネスコはまだ巻きの緩い春キャベツのように葉っぱを起こしてきた。

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そろそろロマネスコらしさを見せてほしい。

もしかしたらとその中心部分を覗いてみると、予想以上に葉っぱが折り重なっていた。

なんだか罰当たりなことをしているような気になりつつ、その葉っぱをそっと開いてみる。

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もしや、すでにロマネスコができているのでは。
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おおおおお!
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わーーーーー!

すごい、僅か直径1.5cmほどのロマネスコができていた。親指姫みたいだ。

そしてその姿は、この極小サイズでもまごうことなきロマネスコ。これを私は見たかったのである。もう満足。

ついでに他の株も確認してみると、すでに大きくなり始めているものも多く、一つは収穫しても良さそうなサイズにまでこっそりと育っていた。

この確認が一週間遅れていたら、あのベビーロマネスコの姿を知ることはなかっただろう。

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5センチくらいになっていたロマネスコ。恐竜っぽい。
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いつの間にかこんなに大きくなっちゃって。
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これはブロッコリー。葉っぱのつき方が少し違うようだ。

 

⏩ 収穫して食べてみる

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