レンタカーで島を走ることに決めた
結局、「背に腹は変えられない」という言葉を久々に思い出しながら、レンタカーの予約をするために電話をかけた。
出かける直前には、教習所系YouTuberの動画を繰り返し見た。令和の世は運転動画が充実していてありがたい。
レンタカーを受け取って、おそるおそる発進したところ、特になんの問題もなく車は動き出した。体は運転方法を記憶していたらしい。
街を離れると、ほとんど誰ともすれ違わなくなった。後続車もない状況のまま、道なりに進んでいく。やっぱり信号が少ない。
カーナビも「5キロ先、目的地です」と言ったあとに黙ったりした。
でもどうにか到着できた。ここだ。間違いない。
Googleストリートビューの撮影車は確かにこの風景を撮っていた。
とてもよく波音が聞こえてくる。
逆に言うと、波音しか聞こえてこない。
車が数台停車されているので、まったく人がいないということではないけど、人の気配がとてもうすい。
周囲に民家は見当たらない。
途中、どこからともなくやってきた釣り人とすれ違ったので、なんとなく会釈をした。
犬は一体、どこからきた犬だったんだろう。
帰り道、別の犬にすれ違った。
目が合った気がしたので、車を停めてみたところ、駆け寄ってきた。
かわいいなと思いながら撫でたところ、ものの数秒で私といるのに飽きたらしく、そろそろと遠ざかっていった。
この犬もまた、どこから来た犬なのかがよくわからなかった。
後日談、犬の名は「まるちゃん」らしい
というわけで、目的地に着いたとき、あまりの手がかりのなさからストリートビューの犬を探すことをすっかり諦めてしまっていたのだが、記事を書いている途中、ふと検索をしていたら、それらしき犬に行き着いた。
まるちゃんと呼ばれている。
上のURLの映像が公開された2022年時点では8歳とのことなので、今も元気であれば9歳だ。ストリートビューに写ったときにはまだ幼かったようである。
わああああ、この映像を旅立つ前に見ておけばよかった!
でも、元気でいるのであればそれでいいよという思いもある。
島に行ったおかげでいま、ペーパードライバーを脱却できそうになっているので、これはこれでよかったのだ。
居酒屋の店員さんの記憶力よ
実は種子島行きたさに鹿児島を訪れるのは2回目である。1回目は島に行くのはやめにして、鹿児島市内を静かに周遊して帰ってきた。旅立ちの数ヶ月前に格安でチケットをおさえるスタイルだったため、直前になるまで感染状況とかがみえなかったのだ。
1回目のときに訪れた居酒屋に、2回目もふらっと入ってみたところ、お店の人が「前にも来ましたよね」と声をかけてきてくれた。
びっくりした。覚えてくれてるもんなんだ。記憶力よ。
ところで種子島といえばロケットである(詳しくはきだてさんの記事をぜひ)。だが今回、運転することで精一杯だったので、宇宙センターなどのどまんなかな見どころが、いっさいがっさい見れていない。とてもくやしい。だから近々また行きたいなと思う。