レンタカーで島を走ることに決めた
結局、「背に腹は変えられない」という言葉を久々に思い出しながら、レンタカーの予約をするために電話をかけた。
出かける直前には、教習所系YouTuberの動画を繰り返し見た。令和の世は運転動画が充実していてありがたい。
動画のおかげで大切なことをたくさん思い出しました。ウィンカーの出し方とか
レンタカーを受け取って、おそるおそる発進したところ、特になんの問題もなく車は動き出した。体は運転方法を記憶していたらしい。
街を離れると、ほとんど誰ともすれ違わなくなった。後続車もない状況のまま、道なりに進んでいく。やっぱり信号が少ない。
カーナビも「5キロ先、目的地です」と言ったあとに黙ったりした。

でもどうにか到着できた。ここだ。間違いない。
見たことある!
Googleストリートビューの撮影車は確かにこの風景を撮っていた。
とてもよく波音が聞こえてくる。
逆に言うと、波音しか聞こえてこない。
車が数台停車されているので、まったく人がいないということではないけど、人の気配がとてもうすい。
誰かが使った気配はあるけど、いつ使ったのかがわからない
私が到着したとき、そこに置いてあった船は「昭生丸」だったけど、2014年の風景(下)にあるのは「あすか」 だ
とても静かな場所だ
うっかりすると数時間くらいうここでぼうっとしてられそう
周囲に民家は見当たらない。
近くに神社がひとつあったのだが、
はじめて見るスタイルの神社だった
途中、どこからともなくやってきた釣り人とすれ違ったので、なんとなく会釈をした。
犬は一体、どこからきた犬だったんだろう。
2014年から大きく変わっていない……ということは、9年経っても大きく変わっていないのだ。とても静かな場所である
帰り道、別の犬にすれ違った。
右側に写り込んだ、小さい白っぽい生き物が犬です
目が合った気がしたので、車を停めてみたところ、駆け寄ってきた。
そして嗅ぐ
かわいいなと思いながら撫でたところ、ものの数秒で私といるのに飽きたらしく、そろそろと遠ざかっていった。
毛並みがつやつやしていたし首輪をしているので飼われていると思う
この犬もまた、どこから来た犬なのかがよくわからなかった。
後日談、犬の名は「まるちゃん」らしい
というわけで、目的地に着いたとき、あまりの手がかりのなさからストリートビューの犬を探すことをすっかり諦めてしまっていたのだが、記事を書いている途中、ふと検索をしていたら、それらしき犬に行き着いた。
まるちゃんと呼ばれている。
上のURLの映像が公開された2022年時点では8歳とのことなので、今も元気であれば9歳だ。ストリートビューに写ったときにはまだ幼かったようである。
わああああ、この映像を旅立つ前に見ておけばよかった!
でも、元気でいるのであればそれでいいよという思いもある。
島に行ったおかげでいま、ペーパードライバーを脱却できそうになっているので、これはこれでよかったのだ。
会いに行こうと思ったから、運転をすることができたともいえる
レンタカーやさんが書いてくれたガソリンスタンドまでの行き方の地図が、味わい深くて捨てられない。スーパーのチラシの裏
居酒屋の店員さんの記憶力よ
実は種子島行きたさに鹿児島を訪れるのは2回目である。1回目は島に行くのはやめにして、鹿児島市内を静かに周遊して帰ってきた。旅立ちの数ヶ月前に格安でチケットをおさえるスタイルだったため、直前になるまで感染状況とかがみえなかったのだ。
1回目のときに訪れた居酒屋に、2回目もふらっと入ってみたところ、お店の人が「前にも来ましたよね」と声をかけてきてくれた。
びっくりした。覚えてくれてるもんなんだ。記憶力よ。

ところで種子島といえばロケットである(詳しくはきだてさんの記事をぜひ)。だが今回、運転することで精一杯だったので、宇宙センターなどのどまんなかな見どころが、いっさいがっさい見れていない。とてもくやしい。だから近々また行きたいなと思う。