特集 2019年3月25日

インドネシアで見つけた変な日本語

少し刺され!変な日本語ファンに…!

インドネシアの首都ジャカルタに日本製の地下鉄が開通したらしい。ジャカルタにはほかにも電車が通っていて。東京メトロやJRや東急などの車両が走っている。ジャカルタでは地下鉄の開通でいっそう日本が身近になった…かもしれない。

そんなジャカルタにはモールなどに日本料理屋がけっこうあり、本屋にいけば日本の漫画が揃い、日本の旅行ガイドブックが売られている。日本のイメージはおおむねよさそうだ。

だからこそ、ジャカルタを散策すると変な日本語に出会う。現地で見つけたちょっと違う日本語をいろいろ紹介しよう。

変なモノ好きで、比較文化にこだわる2人組(1号&2号)旅行ライターユニット。中国の面白可笑しいものばかりを集めて本にした「 中国の変-現代中国路上考現学 」(バジリコ刊)が発売中。

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インドネシア産日本語はかっこいい!

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斬りまくるスマホ用ゲームのように寿司を斬る!

中国にありがちな日本語や、韓国にありがちな日本語、タイにありがちな日本語があるように、インドネシアの日本語も撮りためてみたら、日本語の場面に似たようなクセがあった。

 なんだか格好いいんだ、日本語が。これがインドネシアの日本語の特徴だと思えてきた。

シンプルでありながら、どこか日本にない感じで格好いい。インドネシア人の日本に対する想像は、どこかサイバーで伝統的なんじゃないか、と感じる。

現代風でありながら伝統とミックスさせるところがジャカルタでよくみる日本語の特徴だ。これが同じインドネシアでもバリだと違うのかもしれない。どうなのだろう。

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回転寿司はインドネシアでも。寿司屋の上に日本語が
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漢字ひらがなカタカナに、日本的な花や鳥居でデコレーション。SASHIMIは「だいちの」になっている。
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長音が縦書きのときに縦棒になるのは、やはり外国人には難しい。灯に「おい」「しい」「です」がクールジャパン。
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いろんな単語を並べるのは中国とかではみないタイプの日本語だ。フォントもあいまって「変かっこいい」。
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オキロとボックスを組み合わせるという日本人では考えにくいフュージョン。チェーン店らしい。
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寿司グルーヴ。グルーヴはなくならない。国名表記から「ヴ」の文字をなくすというニュースが先日あったが、日本で「ヴ」がなくなっても海外で残りそうだ。独自進化を遂げてほしいなんて夢見たり。
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寿司グルーヴと恐竜の組み合わせにパワーを感じる。
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メニューがすごい!

日本料理屋があるなら、メニューに書かれた日本語も気になるところ。これがまた日本では見られないフリーダムで突き抜けた日本語だった。日本にいたら想像できないメニュー名だらけでいい。むしろ吸収したい、使いたい!

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お寿司のメニュー。鮭オヤコのカタカナをもってくるセンスもいいが
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「変態ケリー」。日本では命名できないフリーダムっぷりで優勝。
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「あなたはやらな」で小さい文字が俄然気になってくる。
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ドライラーメンは最高のラーメンかもしれないけど、写真はドライラーメンではなかった。
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「けんじ」に「あいこ」に「りょた」だ。
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インドネシアではケンジが人気なのか、Kenji.netというお菓子がある。ついでにTaronetというものもあった。
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「ごかな」は、きっと「ごうかな」なんだろう。インドネシアの人々は日本にごうかで伝統的な風景を求めてそうだ。
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スーパーにも日本語

最も日本語を見たのはモールのレストランだけれど、日用品や食料品が売られるスーパーやアパレルショップでも日本語の入った商品を見かける。

外食にあまり行かないインドネシア人の日常生活にも日本語は入っているようだ。

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洋服ダンスロッカー用と書くつもりが、見事に間違えてダソスロシカーに。
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Kokokuというブランドだが、なぜか「私の兄」である。ブラザーであり兄貴なのである。米の精かな?
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「がんばる」でなく「がんばって」の服。投げやりに見えて個人的に好きな逸品。
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日本語はないけど日本愛にあふれた文具。「Japan」だなんて!

オールド&カッコイイなジャパン

インドネシアの首都ジャカルタでローカライズされた日本語はモール内のレストランやスーパーなどで見かけることができた。人が集まるモールには日本料理屋があるので、日本の文字はけっこう身近な存在かもしれない。香港や台湾やタイに比べれば見つけにくいけど、それでも日本語を見つけることは難しくない。

日本にやってくるインドネシア人は増えている。2018年は年間で396,900万人だそうだ。ちょっと本家と違う日本語は斬新で、それでいてそのデザインから、日本のことをどこか古風でどこか未来な面白い国と思ってるのだろうと感じられた。日本は外国人の期待に応えるため、空港だけでも着物で応対するとすごく喜ぶかもしれない。

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サンキューベリーモッチ。つまり非常に餅。明日からの挨拶に使いたい。
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