デジタルリマスター 2024年2月8日

おもちゃでつくるピタゴラ装置型 楽器 (デジタルリマスター)

おもちゃのピアノに糸を張ってスプーンをつなぎ、別のピアノに貼り付ける。そして最初のピアノの鍵盤を叩くと、スプーンがテコになって、もうひとつのピアノも鳴る。

いろんなおもちゃをその場で組み合わせて、部屋中いっぱいに、音の鳴る機械を組み立てていく、そんなライブをこのあいだ見たのだ。

音楽というよりも「音遊び」と呼ぶのがしっくりくる感じ。工夫しながら組み立てていくようすがなんだかおもしろくて、というか楽しそうで、僕もやりたくなってしまった。

2010年7月に掲載された記事を、AIにより画像を拡大して加筆修正のうえ再掲載しました。

インターネットユーザー。電子工作でオリジナルの処刑器具を作ったり、辺境の国の変わった音楽を集めたりしています。「技術力の低い人限定ロボコン(通称:ヘボコン)」主催者。1980年岐阜県生まれ。
『雑に作る ―電子工作で好きなものを作る近道集』(共著)がオライリーから出ました!

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> 個人サイト nomoonwalk

おい、俺も仲間に入れろ

というわけで、急展開ですが、本人を今回ゲストにお迎えしてしまったのである。

この方、音楽家のすずえりさんだ。

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よろしくおねがいいたします

まずはライブの映像を見てもらおうと思いますが、前後編で15分以上あるので、言葉でも説明を。

小さい電動ハンマーみたいな部品におもちゃのピアノを叩かせて、そこから部屋中に糸を貼る。
その糸の先では、別のピアノがスプーンをつかったテコの原理で鳴っていたり、鈴がぶら下がってて鳴ってたりする。
ほかにも鳥のおもちゃがピアノを叩いたりも。そんな映像だ。

前編。後編はこちら

記事タイトルの「ピタゴラ装置」ってのは僕がそれっぽいなーと思っただけなんだけど、とにかく見てると作る過程が楽しそう。ぜひ僕もやりたい!と思ったのだ。で、このたび一緒にやらせてもらうことにしました。

さっきから黙って聞いてれば、楽しそう→俺にもやらせろ、って理屈が完全にジャイアニズムなわけだが、えーと全くそのとおりです…。

とにかく、一緒に一日おつきあいしてもらい、「音の鳴る機械」を心ゆくまで作り倒した、その記録です。

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休日の会議室をおもちゃで埋める

すずえりさん自身もこういった形式のライブをやり始めたのは最近で、まだまだ模索中とのこと。今回は一緒に新境地を開拓するくらいの気持ちで、挑ませていただきます。

場所はニフティの会議スペース。休日で他の社員が誰もいない日を選んだ。

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8人用の会議テーブルを埋め尽くすおもちゃ

今日の材料として、すずえりさんにはダンボール4箱ぶんのおもちゃを送ってもらい、僕は僕で家からでかい紙袋3杯分のおもちゃを持ってきた。

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鳴り物おもちゃやキッチン用品
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工具や雑貨類
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ほんとの楽器も少し

いろんなおもちゃ試し弾き。ガラガラが思ったよりかわいくていい音

机の上にすごい量のおもちゃ。子供にとっては楽園のような空間…などと言いたくなるが、僕たちにとっても楽園だった。わたくし、今月で30才になりました。

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まずは見本から

材料のチェックもほどほどに、さっそく制作に入る。特に設計図はない。おもいついたままに、おもちゃを組み合わせて、音の鳴るしくみを作っていくのだ。

実はこの日のためにいろいろアイデアを練ってはいたのだけど(週末にピタゴラスイッチのDVDを見て予習したりしたのだ)、まずはお手本として、いつもすずえりさんがやっているしくみをひとつ見せてもらうことにした。上に貼ったライブ映像にも出てたやつだ。

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こうやっておもちゃのピアノをならべただけでそれっぽい空間に
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鍵盤におもむろにスプーンを置きまして
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テープでぺたりと貼ります
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糸をつけて
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もう1個の鍵盤に結ぶ

これだけで2台のピアノが連動する

これが記事の冒頭で説明した、スプーンをつかったしくみ。テコの原理で引っ張られたスプーンが、鍵盤のかわりにピアノのハンマーを押し上げるので、弾かなくても音が鳴る。

もちろん直接弾いてるほうのピアノも鳴るので、ひとつの操作で2つの音が鳴るのだ。

こうやって物理作用をつかって、ひとつの操作で鳴る音を増やしていくのだ。まさに頭の体操。ほらほら、やりたくなってきませんか。

⏩ 次ページに続きます

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