後半は男の子部門
その後、しばしのお菓子タイムをはさんで、次はのちにすずえりさんが「男の子部門」と呼んだ後半の制作に取りかかる。
ギタリストは鈴
前半はおもちゃだけでアンプラグドな感じにしてきたけど、後半は電気を使ってもいいことにした。
まずは僕が持ってきたギターを使います。何度も弾けるようになろうと思ったけど挫折したギター、最近は家のクローゼットの中に引きこもり状態だったが、今回2年ぶりくらいに外出を果たした。
もちろん普通に演奏するわけではなくて、なにかと組み合わせて鳴らすのだ。それぞれ出し合ったアイデアはこんなの。
しくみはおいといて、まず、「このギター、ちゃんとギターの音でるんだ!」って思った自分。クローゼットに入れっぱなしにしてたギターに対して大変申し訳ない気持ちでした。
それはそれとして、ゼンマイのおもちゃは小刻みなトレモロでなかなかかっこいい音を鳴らしてくれる。
でもこれって誰かがゼンマイ巻かなきゃいけないんですよね。そうすると他の動きと連動できないので、今回は却下。すずえり案を採用します。
すずえり案・また玉を使います
すずえりさんはさっきと同様に玉を使う案で、今度はすべり台のかわりにギターの弦のうえをそのまま滑らせるのだ。さらに玉も鈴に変えることで、自分自身でも音を出せるようになった。
すごく気になっていた楽器が、見事に支柱として使われていた。あらー。
でも、ここでは全てが楽器であり、土台でもあるのだ。本来の用途はおいといて、使えるものはなんでも使えの精神。
テープでだいたい片付く
さてこうやってしくみを考えるのは楽しいのだけど、実は作業の大半は、糸の張り具合や角度の調整に時間がかかっている。ちょっと張り方を変えただけで動きがうまく伝わらなかったり、変な方向に動いてしまったり。たぶん作業時間の2/3くらいはそういう調整にかかってると思う。
ここでもそれは同じで、うまくギターのネックの上に鈴が落ちてくれない。そこでふたたび、僕が腕を振るった。
紙袋の底に落ちてた紙をササッと取り出し、チョキチョキっと切って、テープでペタッと貼る。その後、また「それはちょっと…」という空気になるところまで含めて所要時間約2分の早業である。すいません…。
この受け皿はすぐに却下になったが、ここの調整が思った以上に難しく、試行錯誤すること数十分、作業しているすずえりさんにも疲労の色が見え始めた。すると、なにかが吹っ切れたのか、おもむろにガムテープを掴んで作り始めたのがこんなの。
うおお、それアリか、それはアリなんか。
さっきまでは「テープでベタベタ貼ったりするのはきれいじゃないですよね」だった会話が、「ノッポさんってなんでもセロハンテープで止めますよね」「うちの母は僕のメガネが壊れたとき、セロハンテープで直しましたよ」みたいなテープ談義に変わっていた。
調整に手間取ってかなり時間がかかりましたが、完成。
チューブのせいでギターの弦が押されて音が小さくなるという不具合があるのだが、なかなかうまく行かないのでとりあえずアンプのボリュームを上げる方向で対応することに。