特集 2023年10月18日

郊外の展望台から都心を眺める(稲城・川崎・入間編)

あの街は存在するのかな

展望台にはまっている。

ビルの上にある展望台ではなく、屋外の丘のうえにある、火の見櫓のような展望台だ。

風を直にうける爽快感があるし、思った以上に景色が良い。そしてたいてい誰もいない。そこから見える景色をちまちま調べるのがとにかく楽しい。

そんな展望台をいくつか紹介したい。

1971年東京生まれ。デイリーポータルZウェブマスター。主にインターネットと世田谷区で活動。
編著書は「死ぬかと思った」(アスペクト)など。イカの沖漬けが世界一うまい食べものだと思ってる。(動画インタビュー)

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ファインタワー・稲城市

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稲城市向陽台の高台にあるタワー

高台ばかりの多摩ニュータウン、さらにそこの丘の上にある展望台だ。

稲城は多摩丘陵の東端に位置するので、東京の西側の平地が一望できる。そんな最高のロケーションでさらに塔を建てたのだから作った人は相当分かっている。

平野を一望できる場所にある(カシミール3Dの地図に加筆)

武将だったら地の利を活かして勝つタイプだ。 

自主映画の3本ぐらい撮れそうな雰囲気

このタワーは土日のみ公開されていて、入り口には市からの嘱託なのかボランティアかわからないが、高齢の男性がテーブルを出して座っていた。
テーブルは学校の机、静かに本を読んでいる。その男性に会釈して登る。

塔の入り口で本を読みながら番をするなんてそんなゲームみたいな仕事があるんだ。

展望台あるある。らせん階段

てっぺんの展望台までずっとらせん階段。途中でタイムリープしているんじゃないかと不安になるころに展望台にたどり着く。 

のぼりきって、振り返ると
急に現れるパノラマに「うおお」とか言っちゃって照れる

塔の高さは24mだが(山の高さを入れると展望台の標高は127m)下と空気が違う。風が強く、空気がひんやりしている。登った日は8月で35℃以上ある日だったが全く暑くない。

これがさっき地図でみた東側に広がる平野だ。平らなので20km先の六本木もよく見える。

渋谷、六本木、東京タワー

砂上の楼閣、って感じだな。そんなディスも自然に出る。 

六本木の手前にAOKIとヨーカドーがある。どこだろう

途中にある建物を調べるのが展望台の醍醐味である。グーグルアースでぐりぐり探すとここと六本木の間にあるヨーカドーだと、国領店であることがわかった。

地図で見るとこう(国土地理院地図に加筆)
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あんなところで立替金の精算とかしていたのか

こっちは新宿

高いところに行くと悩みが消えると言われるが、むしろ遠くからビルを眺めたほうがどうでもいい気持ちになる。あんなところでおれはちまちま立替金の精算とかしていたのか。

手前の左側が斜めになっているマンションは多摩川沿いのマンション。ネットで調べたら75平米で4390万。結構する。晴れ晴れした気持ちになりながらも、下世話な興味も尽きない。

もちろん低倍率の双眼鏡でも楽しい。最高。楽しい。最高。
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地形を横から見られる

見るのは都心だけではなく、多摩丘陵も手に取るように分かる。

半島のように突き出す多摩丘陵のはじっこ
見ている方向を地図上に描いてみた。ちょうどよみうりランドのあたりを見ている(カシミール3Dの地図に加筆)

地形を横から見られるのも展望台の醍醐味である。ついでにファインタワーはちょっと揺れるのもまた醍醐味だ。

さあ次は向ヶ丘遊園。 

⏩ 変わった変わった形のビル群がある

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