ジョージアン航空元ディレクターのニノさんの手料理をいただく
長崎県佐世保市にあるREPORTで開催されたイベント「1夜限りのジョージア料理レストラン」。
先述の、ジョージア在住歴があった友人の主催だ。
彼女が当時、シッターとして雇っていたNINO(ニノ)さんを日本に招待し、料理を参加者にふるまうという内容である。

ニノさんはジョージアン航空の元ディレクターとして、ビジネスクラス以上の機内食を7年間担当していたそうだ。
せいこさんは、現在は佐世保で空き家をリノベーションし断熱ハウスを作っている。すごい二人が出会ったものである。
ジョージアという国にピンとこなくとも、ジョージア料理と聞けば、数年前にSNSで話題になった「松屋のシュクメルリ鍋定食」が記憶に新しい。
また、わたしはなんとなく面白くてジョージア大使のTwitterをフォローしているのだった。
なのでインターネットの世界がぐっとこちら側にやってきたような気がして、ささやかな嬉しさと緊張に包まれながらお料理を待っていた。
サラダにはスパイスや香菜をたくさん使う
まず一品目にいただいたのは「ジョージアンサラダ」。

トマトにきゅうり、生玉ねぎ、クルミにパセリ、意外なことにパクチーが入っていた。とてもあっさりとしている。
東西を結ぶ交易路の中継地点でもあったジョージア。
その料理はヨーロッパやアジア、中東などの影響を受けて独自の文化を形成しているらしい。野菜をふんだんに、スパイスや香菜をたくさん使う。
日本では東京にレストランが数軒(ロシア料理店のメニューの1つとなっているところも)あるようだが、西端の小さな町で味わえるとは思わなかったな……。

異国の味が体に染みる
続いて、ジョージアの代表的な小麦料理のひとつ「ヒンカリ(Khinkali)」。
一口かじって、中のスープを吸ってから食べるらしい。小籠包みたいだ!






合い挽き肉を入れて、ギョーザみたいにして作ってもおいしそう……と思ったけれど、挽き肉のヒンカリがベーシックなのだそう。
ほんとうだ、レシピを検索してみると、“ジョージアの水餃子”的なフレーズも出てくる。
せいこさん曰く、他のお料理とのバランスを考えて、今回はマッシュルームヒンカリにしてもらったそうなのだ。彼女の好物でもあるらしい。
マッシュルームオンリーだったけれど食べ応えは十分で、気がつくと一人でパクパク硬い芯まで食べていた。野菜をまるごと食べている気分である。
ヒンカリはモンゴルの統治時代に伝わったものらしく、よく見てみるとなんとなく、モンゴルのゲルみたいな形をしている。
香草好きとしては「こんなに使っていいんだ、やったー!」と前向きになれる料理だった。自宅でも作ってみたい。
ジョージアの味が体に染み込んできた。素材と向き合う味がとても肌に合っているようだった。