知らない国の知らない料理はわくわくする
レストランで味わうのとも違う、まるでホームステイ先でおもてなしされたかのような体験。
このイベントを通して、ジョージア(旧グルジア)の距離感が、片道約20時間も気にならないほどぐっと縮まったことは確かだ。
道に咲く花のような華やかさと素朴さで、われわれの胃袋をしっかりと掴んできたジョージア料理。叶う事ならまた味わいたい。
魔法の呪文のような名前だけれど、黒海沿岸・トルコ国境近くのアジャラ地方で作られるチーズパンを「アチャルリ(アジャルリ)ハチャプリ」と呼ぶらしい。
アチャルリ(アジャルリ)はアジャラ地方、ハチャプリはジョージア伝統のチーズ入りパンのことだ。
このハチャプリは、ジョージア各地の土地や民族によってさまざまな味や形状のものがあるそうだ。
太陽のようにぽってりとした卵黄がボート型のパンの上に乗っている。おそるおそるフォークで崩してみる。
フォークでパンを食べるだけでも贅沢なのに。ゆっくり卵を崩すその瞬間はなんともいえず贅沢だった。
ふちが盛り上がっているので安心しながら崩していく。綺麗な船型に焼き上げるのって、結構大変なんじゃなかろうか。
もろもろとしたチーズが卵黄に絡み、それをモチモチ生地のパンが後押しする。小麦の香りを添えて。
なんてなんて、ご褒美なパン!これまでに味わったことのない豊かさだ。
ちなみに、このチーズはジョージア製。ニノさんのご家族の手作りとのことだ。作り手の国はもちろん、家族の顔が見える料理、良い。
アチャルリハチャプリは、1個でも相当お腹いっぱいなので、半分持ち帰って翌日の朝に食べた。おいしくて、やっぱり顔がにやけた。
レストランで味わうのとも違う、まるでホームステイ先でおもてなしされたかのような体験。
このイベントを通して、ジョージア(旧グルジア)の距離感が、片道約20時間も気にならないほどぐっと縮まったことは確かだ。
道に咲く花のような華やかさと素朴さで、われわれの胃袋をしっかりと掴んできたジョージア料理。叶う事ならまた味わいたい。
<もどる | ▽デイリーポータルZトップへ | |
▲デイリーポータルZトップへ | バックナンバーいちらんへ |